goo blog サービス終了のお知らせ 

碧泉流

Hekisen-ryu 中国山東省青島発祥の中国茶道の流派です

体調に合わせて

2015-11-15 16:47:03 | 青島本部
昔、どこかで読んだ小説の中にでてきたお婆さん。
山にひっそりと住むお婆さんはお客さんの体調に合わせて
野草などでお茶を作っていました。
それから、子供の時から好きなお話『魔女の宅急便』に出てくる主人公のお母さん。
こちらも、薬草で症状に合わせたお薬を作るのが仕事。

これは私にとっての憧れのお婆さん像なのですが、
ここ中国は、なんと言っても医食同源の国!!!
そこかしこで、「それなら、何々を何々したらいいよ~」と
漢方だったり食材だったり、色んな人が教えてくれます。
憧れのお婆さんがごろごろ居るという感じです。

中国茶もしかり。
緑茶・白茶・黄茶・青茶・紅茶・黒茶の六大茶に加え再加工茶と
とにかくバリエーション豊かなお茶それぞれに
様々な保健効果があります。

家族や自分のために、季節や時間帯、体調に合わせて
お茶を選ぶのはとても楽しい時間です。

娘が明け方少し痰が絡んで咳をしていたので、
漢方の胖大海と氷砂糖をお湯で割ったものを。
これだけだとごくごく飲んでくれないので、
金駿眉(紅茶)とブレンドしたら、朝ごはんの
ホットサンドにも合う、とたくさん飲んでくれました。

お昼ごはんは近所の生煎馒头を。
鉄板で蒸し焼きのこちらは美味しいけれど、
肉まんより油っぽいので、さっぱりしたいから阿里山高山茶(青茶)を。

午前中大気汚染指数が悪い中、外で少し遊んだら案の定
喉に来やすい私はイガイガしてしまいました。
なので、おやつにはおすそ分けで戴いた六堡茶(黒茶)を。


こちらは解熱の他、喉を潤し咳を止める効果があるそうです。

ゆっくりお茶を楽しめた一日でした。


貴泉





中級講座第6回 潮式青茶の淹れ方

2015-11-13 12:05:38 | 青島本部


潮式ウーロン茶のお点前。
一番の特徴は蓋碗を使って淹れることです。

蓋碗はとても熱くなるのでみなさん悪戦苦闘されてましたが
物を大切に扱う心をもって、指先まで美しく見えるように、という点を
忘れずに練習されていました。

お点前としては簡単な方なので、
生徒さんにも鉄観音、水金亀、肉桂、などのお茶を淹れていただきました。
どれもおいしく淹れられてましたね。

蓋碗はそのサイズにより、手に合う、合わないがあります。
購入される際には必ず手に持ってみることをお勧めします。

今回で、主な茶器はひととおり使ってみたことになりますので
みなさん、茶器を購入したい!という思いもフツフツと
感じていらっしゃることと思い、お茶市場ツアーにも
行ってまいりましたよ。

そのレポートはまた次回に。

泉翠




红楼梦を観て

2015-11-12 21:29:56 | 青島本部
高級茶藝師講座でお茶の歴史を学ぶ際、
清の時代の代表的長編小説として紹介されていた"红楼梦"。



youkuで、ドラマ化されたものを見つけました。
1987年版と2010年版の二つあります。
2010年の方は、"新红楼梦"。
老師に伺ったところ内容は原作と同じだそうです。

映像美や衣装の美しさ、女性のメイクなどは
新しい方がいいですし、字幕やナレーションもあります。
ただ、時代劇なので出てくる語彙が現代物より格段に難しく
まだ2話ほど見ただけでは全然????なのですが…

総合点では断然2010年版なのですが、1987年版の方が
登場人物である上流階級の女性や侍女達の所作、
目線の送り方が美しいんです。
ゆったりとしていて、茶藝の動作を思い出しました。

茶博やネットショップなどに見る
最近の茶藝師の装いの傾向としては、
春夏秋の間は特に、襟の高い旗袍スタイルよりも
このドラマのような清朝のスタイル、
かつ仙女を思わせるようなしゃらりと丈の長い中式の
装いが多く見られました。

それから、こちらのドラマでは
客人をもてなす時などにお茶を飲むシーンがよく出てきます。
盖碗の蓋で茶葉をそっと押しやって
そのまま盖碗からいただく飲み方がでした。

盖碗でお客様にお茶をお出ししたら、素敵でしょうね。
観ていたら、もっと盖碗が欲しくなってしまいました。


貴泉



色んなお茶を飲みながら

2015-11-11 15:14:53 | 青島本部
先日、久しぶりに青島に戻られた佳泉さんを囲んで
事務局スタッフ3人でお茶をいたしました。



泉翠さんは、冻顶乌龙(青茶)。
私は、安吉白茶(緑茶)と生普洱(黒茶)。
ちょっと写真では見えにくいですが
かわいい陶器のオシドリの置物や、旗袍生地で作られた茶托など
素敵なお土産までいただき、ありがとうございました。



陶芸作家さんに依頼して試作していただいたという
お色が本当に綺麗な杯子を見せていただいたり、
お茶とおやつをいただきながら話は本当に尽きません。
こちらの茶器は、碧泉流オリジナル茶器として受注生産を行う予定です。
後々ご案内させていただきますね。

私は、緑のぽってりした質感の杯子に一目惚れ。
同じ公道杯があったらもっと素敵だなぁ~、と
もくもく想像が膨らみました。


貴泉




中級講座5回目 ミン式青茶の淹れ方

2015-11-10 23:11:04 | 青島本部


ミン式(ミンの字が文字化けするのでカタカナにしてます)
の「ミン」とは福建省の事で、大陸の御茶処です。

公道杯も使ってのミン式のお点前は、「表演」でもありながら
実生活でもそのまま生かせる青茶の手順です。

紫砂壺を使ってのお点前は熱さとのたたかいでもありますが
みなさん、手の動きにも慣れてこられ、
指先までしなやかで、とっても美しい所作をされております。

色彩、音楽、お茶の香、お花、お香、己のお点前・・・
どこまでも美を探究する中国茶道の世界。

修業を重ね、精神を鍛え、
茶道のみならず、その精神を日常に生かしたいと思うこの頃です。

次は「潮式」青茶の淹れ方になります。

泉翠