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碧泉流

Hekisen-ryu 中国山東省青島発祥の中国茶道の流派です

月光白、白か黒か

2016-02-27 22:55:27 | 青島本部


ずっと飲んでみたかった"月光白"。
私の持っている茶葉図鑑『中国茶品鉴图典220种』では
白茶のページに掲載されているので
ずっと白茶なのだと思っていました。

別名"月光美人"。
名前の由来は諸説あるようです。
一芽一叶のこのお茶、
白豪の多い美しい弓なりの芽を三日月、
葉の黒い部分を闇夜になぞらえ月光白と呼んだという説。
それから、製法にも関係しますが、このお茶、加工工程は萎凋だけ。
それも日光ではなく摘み取った葉を月の光に晒して水分を飛ばし
発酵させるというもの。
また、現地では若く美しい娘さん達が摘んでいたということで、
月光白、別名、月光美人と呼ばれたという説。

名前だけ聞いても憧れちゃうわけです~!
圧縮茶の状態のものが、お茶好きの方の間でも流行っているそうですね。

先日、王さんのお茶屋さんで中茗道オリジナル月光白の散茶を入手することができました。
王さん、
「よく白茶と間違われているけれど、これは普洱茶よ」
と熱く語ってくださいました。
それもそのはず。
現地で摘みとられた茶葉を選び、混ぜられることのないよう
自ら製茶までを夜通しで行う、という徹底して仕入れられたお茶。
お話を聞いてから、図鑑をよくよく読んでみると
ありました…

月光白は、普洱茶古樹の芽と葉を用いて作られるが
厳密に言えば加工工程は普洱茶とは異なるため、
普洱茶生茶の中でも特殊なお茶と言える、そうな。
バシリと一括りに出来ないところも面白いですね。

写真は、左から
古樹普洱生茶(黒茶)・月光白・白豪銀針(白茶)
を並べたもの。

見比べたり香りを嗅いだり、夜な夜な遊んでおりました。



貴泉

花屋さん情報

2016-02-16 08:09:17 | 青島本部



今朝のお茶は、黄山毛峰(緑茶)。
毎朝、基本同じガラスの茶壺と公道杯で淹れるので、
茶湯の色の違いや茶葉の量の比較がしやすいです。
上品で割と味が薄めに出るこちらの茶葉は、
私は、茶葉の量を増やすより湯の温度が気持ち高いくらいが
美味しく感じます。
慌ただしいうえ、家族と話しながらの朝食だから、
うっかり2煎目の温度を十分に下げすぎないうちに
淹れちゃったことがありました。
でも、結果、美味しく入ったというわけです。


一昨日は、雪がめずらしく積もった青島。
春節は過ぎたもののまだまだ冬。春が待ち遠しいです。

ちょっとでも初春の明るさを…
と、昨日お花を入手してきました。
麦島のスーパーのレジ横通路に新しくできた花屋さん。
春節前の特設かと思っていたら、あそこで開業されたそうです。
お金を入れ忘れ、手持ちがびっくりするくらい少ないけど
ラナンキュラスなど好きなお花があるので、
お願いしてみたらまけてくださったうえ、さりげなく
ちょうどいい色合いの薔薇もオマケで付けてくださいました。

店舗のお花屋さんは、入っちゃうと買わずに出づらいから
デイリー使いには嬉しいです。
意外と種類も豊富。(海口路のお花屋さんも親切で好きですがちょっと種類が少ないのです)
素敵な一輪挿しがあれば、シックな茶席の茶花になりそうなお花も多数ありました。

以前、授与式で用意された远洋广场のお花屋さんの花束もきれいでしたね。
あとは、万象城のスーパー入り口の花屋さんは、
アレンジがとてもオシャレだとの評判ですよ。



貴泉

香りを楽しむ台湾茶

2016-02-11 16:46:44 | 青島本部


昨日今日は闻香杯品茗杯で2種の冻项乌龙を飲み比べてみました。

お茶を注いだ闻香杯に品茗杯を被せて、片手でくるりとひっくり返す。
この所作が面白いようで、子ども達は興味しんしん。
やってみたい!ということで小さな手でよいしょっと実際に返し、
そうっと闻香杯を反時計回りで引き上げ、
両手の中で転がし香りを聞く。

お茶をあけた闻香杯ですが、時間を置いてから香りが
また最初とは違った香りになるのが面白いようで、
気づけば娘は闻香杯に鼻を突っ込んで思いっきり香りを味わっておりました。
なかなかのお上品さゼロですが、
でも、ただお茶菓子のお供として飲むだけでなく
香りを意識して楽しめたようで、
お茶を飲んでから喉の奥から立ち昇るような香りにも
意識がいったようで、驚いていました。
わいわいと、ちょっと豊かなおやつタイムとなりました。





貴泉

新年好

2016-02-09 16:17:49 | 青島本部
今年も青島で迎える春節。
咳をこじらし、除夜からの引きこもりから今日ようやく解放され、
日中は10度近くと暖かな日差しの中お出かけをし、
夕方は家族でゆっくりお茶を楽しめました。



小年と除夜の花火爆竹はそれなりでしたが、花火売り場が減っていたり、
鳴る量や日数も心なしかダウンしているような気がします。
頑張れ中国!と、景気の陰りを肌で感じる年越しでした。

そして、新年を前に起こった台湾の震災に心が痛みます。
より多くの人々の命が救われ、より早く復興されることをお祈りしております。


今日は、台北のお茶、木柵铁观音を干果といただきました。
焙煎が強いお茶が好みな私にとっては、安溪铁观音よりも好きなお茶。
香りが華やかな軽発酵の清香型が人気ということで、
沈香型には、あまり出会えません。春の茶博に期待です。

そう言えば昨年、評茶の授業の際に老師に淹れていただいた茶葉も茶湯も茶色の铁观音は、
何年もかけて何度も火入れをした貴重なお茶だ、とのことでした。
炭焙型と言われるものだったのかな。
また、聞ける機会がありましたら伺おうと思います。

昔々は、安溪でも火入れの強い铁观音が主流でした。
およそ300年ほど前、そんな铁观音が台湾へ導入され根付いたのが木柵铁观音。
その後、大陸ではより蘭の花の香り華やかな今の緑色の铁观音が主流となったんですね。
台湾でも木柵铁观音の作り手は減ってきているそうです。


海を越え、山を越え。お茶の歴史変遷は本当に興味深い。
引きこもり中読んだこちらの本。中国茶には詳しくないですが、
お茶を軸に紐解かれる歴史、各国の戦略などなど非常に面白い内容でしたよ。
開国後の日本は、日本の緑茶をアメリカに輸出しており、
着色やカサを増すために枯葉などが混入されていたり、、、
そんな日本の緑茶(抹茶ではなく、煎茶に当たる方)
当時のアメリカではミルクと砂糖を入れて飲まれていたんだとか!!Oh,No!!

この他にもお茶関連の本、少しずつあります。
貸出もいたしますので、ご興味のある方はお問い合わせくださいね。



貴泉

日々これ修業

2016-02-04 18:08:52 | 青島本部



千をゆうに超え、数千種あるとも言われる中国茶。
一生かかっても飲みきれないし、
一つの銘柄をとっても千差万別。
茶器や淹れ方によってもやっぱり千差万別。

でも日本ではコーヒーや紅茶人口には、まだまだ及びません。
そこを変えて行けたら、というささやかながら?途方もない想いだけはあるものの、
まだスタート地点に立ったばかりです。
学べば学ぶほど奥が深く、知りたいこともいっぱいで、
だだーっと広い平原に立っていて、ゴールはもちろん無いし
どこをどう進んで良いのやら、と途方にくれるような気になることもあります。

でも、とにかく日々の積み重ねかなぁ、と毎日お茶を楽しんでいます。
评茶师の授業で老師が言われたのは、

「まず、これと1つのお茶を決めて、そのお茶を色んな種類飲んでみることで、わかってくるものです」

本当にもっともです。
でも、こんなに色々種類がある中国茶。
やっぱり色々飲んでみたい!
自分で茶葉を買って、家で温度や抽出時間を色々変えて飲んでみないと
私の舌と脳みそはインプットできないようです…。
人に淹れていただいた一度きりでは、なかなか入ってきません。

朝は、緑茶か白茶。
おやつタイムは、青茶か紅茶。
その中で、少しずつ集めては一つのお茶を掘り下げられたらいいのかなぁ。
今日、とても信頼できる筋の金駿眉をおすそ分けでいただいて、金駿眉が3種になりました。
私もマイ审评碗审评杯入手しなきゃ。
ご興味のある方、ぜひご一緒にどうでしょうか?

中国茶情報局

それから、こちらのサイト、中国茶情報局では碧泉流のこのブログもご紹介いただいていますが
色々な中国茶に関する情報やお茶にまつわる活動をなされている方々からの
情報も得られて、とてもためになります。
VPNを入れないとこちらでは見られないことが多いようですが、
VPNのある方は、よろしければぜひぜひ。


こんな感じで日々美味しく楽しく修行中です。

去年からの中級茶藝師講座、高級茶藝師講座は終了いたしました。
また、春以降の受講をご希望の方は事務局までエントリーくださいね。
人数が集まりましたら開講のお手伝いをさせていただきます。



貴泉