Cafe+Zakka CHABANA カフェと雑貨と暮らしの話

丘のまち美瑛でペンションとカフェを営む店主の日記&美瑛情報です!

暮らしを紡ぐ・・・ 遠軽にて

2012年04月23日 | 暮しの話
先日 遠軽町に行ってきました
7年位前にコスモス畑に行ってからは本当に久しぶりです
丸瀬布まで高速道路が開通したので美瑛からは2時間半
遠いと思っていたけれど・・・ずいぶん近く感じました^^
春爛漫の暖かさでとても心地よい時間を過ごしてきましたよ!



向かった先は『瀬戸瀬』地区地域公民館 レトロななんとも味わい深い建物です 
雑穀アドバイザー辻本宣子さんプロデュースの『おかん料理を楽しむ会』
この会は2008年度より雑穀・豆販売のべにや長谷川商店さんの娘清美さんが
地豆(在来種)や地域に伝わる郷土料理を持ち寄り
みんなで楽しみながら再認識していきましょうという素敵な集まりです
今年は遠軽を飛び出し 岩見沢で開催されるそうですが
今回は総会のために集まったスローフードフレンズメンバーのために辻本さんのお声かけで
小さなおかん料理の会が実現したのです^^

5年前に雑誌でその様子を見てからずっと参加したいと思い続けていた私・・・
これを逃しては絶対後悔する!などと 無理をいってお店をお休みしてまで出かけてみましたが
ほんとうに本当に素晴らしい時間と人との出会いが待っていました



日本特有の在来種のお豆たちは みんな優しい味わいです
貝豆 虎豆 紅しぼり・・・  なんともつやつやの豆たちの姿
いつも目にしているはずの種類の豆も なんだかいつもと違って見えます

きらきらと輝いて一粒一粒が美しく・・・



美味しい試食の後に辻本宣子さんの計らいで
イラストレーターすずきももさんとともに登場したのは
この遠軽で先代からの雑穀・豆販売業を続けてこられた長谷川清繁さん
そして在来種の豆の生産者 服部行夫さん(服部さんは88歳だそうです)

『豆はねえ・・・とにかく優しく優しく扱ってあげなくちゃダメ
 愛情かけて育てるんです
 煮るのもねえ・・・慌てては乱暴にしてはダメ 
 静かに静かに煮てあげるの』

お二人のゆったりとした語り口と多くを望まないその姿勢に
人としての大切な原点を見せていただいた気がしました



瀬戸瀬地域公民館はとても古い建物なのだけれど
気品に満ちとても魅力的でした
家具も食器も過ぎてきたいくつもの年月をすべて受け止めて
ずっとずっとそこで変わらずに人々の交流を見守ってきたのでしょう^^
ていねいな暮らしを垣間見ることのできた穏やかな時間

足るを知る人々が暮らす瀬戸瀬の佇まいは
多くを語らず・・・とても涼やかにこれからの行く道を
優しく示してくれているように感じました

急ぎ過ぎた人々には理解しえない人間の暮らしが
そこにはありました

『わたしはねえ・・・貧乏だから高い肥料も農薬も買えないから
 馬の糞をまいてたの そしたらそれが有機だとかすばらしいとかって
 たいしたほめてもらえてね 
 こんな風に遠くから人が会いに来てくれるのさ
 ありがたいことです』

大きくてごつごつした服部さんの手を握りしめ
私達もそんな風に笑顔で人生を進んでいきたいと・・・
ついつい多くを望んでしまう私だけれど 焦らずゆっくりと
足りていることに気づいて行けるようになろうと
そう心から思ったのでした^^
お二人にありがとうをこめて・・・


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