Casa de Celia

iHasta la victoria siempre!

チェ・ゲバラ/青春ロードムービー

2004-11-08 | Pelicula(えいが)

【「モーターサイクルダイヤリーズ」公式HPより】http://www.herald.co.jp/official/m_cycle_diaries/index.shtml

 23歳の医学生エルネストは、親友アルベルトとともに中古のおんぼろバイクに駆(の)って南米大陸を縦断する冒険の旅に出る。それは金も、泊まるあてもなく、好奇心のままに10,000キロを走破する無鉄砲な計画だった。
 喘息もちなくせに恐れを知らないエルネストは、美しい茶褐色の瞳で出会うすべての人々を魅了する。そんな彼を支えるアルベルト。 冒険心、情熱的な魂、旅を愛する心でつながれた二人のゆるぎない友情。心をふれあったすべての人に、惜しみない愛を捧げた、エルネストの瞳に映る南米大陸の様々な風景。その記憶が彼の未来を変えた。
 のちに親しみを込めて“チェ”と呼ばれ、世界中から愛される20世紀最大の美しきイコンとなった青年の真実の物語に、世界中が涙した!
 ロバート・レッドフォード製作総指揮、“ラテンのブラピ”ガエル・ガルシア・ベルナル主演の本作は、2004年サンダンス映画祭やカンヌ国際映画祭で大絶賛を浴びた本年度最高の感動作! 

(引用おわり)

  雪のアンデス、チリの海岸線、アタカマ砂漠、マチュピチュ遺跡、アマゾン川、そしてハバナの夕日。
 変化に富む中南米の景色をバックに、医学生エルネストと医師アルベルトの行き当たりばったりの旅が続く。
 《公式サイト》が紹介するように、世界中が涙したかどうか。むしろ、世界中が笑っただろう。陽気なお調子者でラティーノ気質全開のアルベルトが、小気味良いリズムで観客の笑いを誘うのである。
 そんなアルベルトが見せた沈痛な表情が、ほんの一瞬だけアップになる。
 喘息もちの年下の友人・エルネストが、力を込めて「アメリカに国境はない」と言い切る場面である。
 アメリカ合衆国の企業から家畜のように扱われる中南米の人民、くたびれ切った人々、死を目前にした老婆、隔離され差別されたハンセン氏病患者たち・・・旅を通してラテンアメリカの現状に触れたエルネストが、彼自身の生き方を決めた瞬間を、友人アルベルトの一瞬の表情で表現している。
 エルネストは、よく知られている通り、その数年後にはCHEとしてキューバ革命に参加。革命成功後、アフリカ、南米へと転戦し、最期の地、ボリビアに到る。
 彼がその後に歩む道を、青春ロードムービーの邪魔にならない程度の隠し味として効かせているように思える。
 世界中が涙したかどうかは知らないが、私の涙腺にはかなり効く「隠し味」であった。


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