マンション管理士日記

地域を守る:マンションと地域の融合

プライバシー

2006年09月23日 | 民生委員

少し年長の先輩と話したことです。

僕たちが幼かった頃までは。 当時人気の文化住宅(確か、そんな名前だったと)でも、2部屋か3部屋。

リビングなんて言葉も無くて、ただ一部屋に、きょうだい(兄姉弟妹)が集まってゴロゴロしていました。 それぞれが好き勝手なことをして。

ちゃぶ台で宿題をしていたり、寝ころんで本を読んだり、隅ではママゴト遊びやプラモデル作り。 母親も、座って裁縫をしていました。 

母親の居る空間が家族全員のくつろぎの場であり、勉強部屋でした。

互いに、家族の誰が何をしているか気にする訳でも無く、かと言って、まるで無関心というわけでも無いのです。 その証拠に、誰かが困っていると、すぐに援助していました。

ところが。 いつの頃からか、子どものプライバシーを尊重しよう、なんていう風潮が強まったと記憶しています。 それまでも、個室を持った友人は(少数派ですが)いました。 しかし、ある時から、何かが変化したのです。

何か、影響するものがあったのでしょうか? 当時、テレビで流行っていた、アメリカンファミリー番組でしょうか、それとも週刊誌などで特集でも組んだのでしょうか?

いずれにしても、「プライバシーを尊重」 して 「自由な個性を育てる」 といった風潮が広まっていくのを感じていました。 多少、無理をしてでも、子どもには自分の部屋を、と。

その結果、団欒の空間は無くなっていったのです。 居間は、食事の空間です。 食事が終われば、自分の部屋で好きなことをする。 一家に数台のテレビが常識になりました。

今、主任児童委員として課題を抱えた子どもや親と接していて感じること。 それは、少し前までは、家族や近所の人たちが支援して、ここまでの課題にはならなかっただろうな、ということです。

全て昔が良かったなんて言いません。 しかし、プライバシー尊重だとか個性の重視って一体なんだったのでしょうか? ひ弱で自分勝手な子どもと大人を作っているだけではないですか?

一人っ子が多くなったことが問題視されますが、きょうだいで切磋琢磨する機会が減ったのも問題です。 家族団欒できる居間の復活が大切なのではないか、そう考えます。

先輩と、こんなことを話しました。

僕って、旧人類?

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