高層マンションの子育て(追加)。
ふと気になって、過去の分譲マンションの折込チラシを見直してみました。
超高層マンション(20階以上)の分譲チラシ。 見晴らし、利便性、設備の豪華さやセキュリティなどは記載されていますが、子育てへの配慮や工夫は全く見当たりません。
高層マンションが子どもたちに悪い影響を与えているということは、十数年前から指摘されています。 欧米では、健康不安への配慮などで、高さ規制されている国もあります。
幼稚園児の調査で、子どもたちに悪影響が出ている現況は、以前に書いた通りです。 何故か問題として取り上げられることが少ないので、関心を持たれていませんが、私は大きな課題を含んでいると考えています。
関東地区で、いくつかの階に開放スペースを作って、こどもたちの遊びと大人の憩いの場になるように建築した超高層マンションが紹介された記事を読んだことがあります。 竣工までは期待していましたが、結果は殆ど利用されなかったとのことです。 特に子どもたちの利用は皆無に近く、子どもの目線で作られなかったことが原因、と評されていました。
そのせいかどうか知りませんが、最近はそういうスペースをアピールした超高層マンションは少ないようです。 あまり効果が無いと判断したのか、あるいは激しい価格競合の中で、販売に優位なアイテムとは捉えられていないのか。 いずれにしても、子育ての配慮を欠いたままで、経済性や見晴らしだけで超高層マンションのブームが続いているように感じられてなりません。
住居の購入には、家族の夢と希望がいっぱいに詰まっています。 子育ての観点を大切に考えて設計建築されるよう期待しています。