アコギおやじのあこぎな日々

初老の域に達したアコギおやじ。
日々のアコースティックな雑観

新潟は、えらい!

2006-12-19 | Weblog
 新潟って、本当に品格があるというか、偉いなあって思うのである。

 16日に新潟県民会館で開かれたNHK「おかあさんといっしょ! ファミリーコンサート」に、妻と息子と3人で行ってきた。11月に会津若松市で開かれたコンサートに続いて2ヶ月連続の2回目。先月も私は開演と同時にロビーに出て長いすで寝ていたのだが、妻と息子は大盛り上がり、という図式だ。今回も同様に、私は外で本を読んだり寝ていたりしていた。
 「おかあさんといっしょ!」のコンサートは人気が高くチケットも入手困難らしく、2ヶ月連続でコンサートに行けたことは本当に幸運だった。ただ、オレなどが行くくらいなら、本当に好きな子どもにチケットを譲ってあげたほうが、その子にも、オレ自身にも幸運だったかも。


 県民会館は、白山公園という文化施設や体育施設を含む大きな都市公園の中にある。大都市の中のオアシス、という観である。施設と施設とは空中舗道でつながっており、下を通る幹線道路の喧噪をよそに安心して施設めぐりができる。子どもの散歩にも適している。
 コンサート自体はほとんど見ていなかったが、大人の客の下品さに目がいった。ガイコツマークがびっしりと入ったシャツを着ている母親は特異だったが、それ以外にも、撮影禁止の場面を携帯で撮影している母親やウンコ座りしている母親など、あまりマナーには口を出したくないオレでさえも少し閉口した。
 今の子どもたちが不幸なのは最近の新聞やテレビを見れば明らかだが、この人たちに育てられた子が親になるとき、日本にはさらに不幸な子どもたちが溢れ返るのだろうと確信した。

 県民会館近くのラーメン屋、市民文化芸術会館のお姉さん、エネオスのスタンドの店員さん、みんな親切で気持ちが良かった。商売柄親切でなくてはならない人たちだが、なにか気持ちの内面がいい人たちだった。明らかに私が住んでいる会津の商店主たちより格段に上だった。
 新潟というのは、いい人が多いのではないだろうか。これは直感でしかないのだが。

 コンサートのあとは、五泉市まで足を伸ばし「馬下保養センター」に宿泊した。ここは、竹下内閣がバブル景気に乗ってお調子にまで乗って大盤振る舞いしてしまった、いわゆる「ふるさと創生基金」で建てた施設である(らしい)。このころ全国の寒村では、預けられた金の使いみちに困り温泉施設を建てらしいが、はっきり言って、その中できちんと今も在るのはどのくらいだろうか。
 その中で、馬下保養センターは「サイコー!」ランクである。

 理由その1
「温泉が良い」
 浴室は内風呂ひとつだが清潔で広い。湯温も適温で、2歳の息子も大喜び。私の背中に乗って、マリンピアのシャチ乗りみたいなことを2人でやっていた。

 理由その2
「家族の宿泊総額4800円」
 宿泊は大人4人まで利用できる1部屋の4000円。入浴料は今回、大人400円×2人分=800円
息子は3歳未満なので入浴料ゼロ)。それだけ。で、風呂は良い、部屋にはストーブ・冷蔵庫・テレビ・布団・座布団などなど。番茶や冷水などは無料サービス。
 旅行慣れした人なら分かると思うが、水だけでありがたいのに番茶まで。さらに、冷蔵庫とテレビが付いてるって、本当にすごいんです。

 理由その3
「清潔」
 風呂もトイレも、施設全体が、新しくはないが磨きこんである。きれい。大切にしている。1日1回は清掃している様子。
 朝は、かなり多くのおばちゃんたちが一斉に客の使っていない順に施設を掃除し始める。それが、また真面目。最近の若い女性たちが決してできないくらいの高いレベルの掃除をやっているのだ。
 トイレも風呂もピカピカにしていただくと、心も輝いてくるのだ。本当に、トイレの便器の陶器も磨いてきれいなのには、少し感動した。

 理由その4
「職員のサービス」
 親切。笑顔。
 家族全員が幸福な気持ちになれました。本当にありがとうございました。
 スタッフのみなさんは高齢の人たちが多かったですが、笑顔がピチピチしていて、こちらが元気付けられました。息子もふだんの倍の機嫌よさでした。
 どんな高級ホテルでも、これがないとだめなんですなあ。以前、間違って、1泊14万円のところに3日間泊まったことがある(宿泊前に値段の確認を怠ってしまった。まさか世の中にそんな値段を取る宿泊施設があるとは思わなかったので)。あの時よりずっと幸福な1泊だったと思います。

 残念だったのは、喫煙コーナーの区別が不明瞭だったことだけ。近い将来、煙草を吸う人はほとんどいなくなるでしょう。ぜひ、施設内全面禁煙の実現を。

 翌17日は新津市の酒井商店が限定生産している日本酒「酒酒ポポ 酒ポポ」を買うために新津市へ。これはSLの形をした陶器の瓶に日本酒が入っているという、実に子どもにうれしい酒である。陶器のSLは、艶消しと艶有りの2種類あり、2つとも買ってしまった。少し高い。後悔した。
 続いて、新津市鉄道資料館へ。ここは掛け値なしに息子が喜んだ。息子のあまりのうれしがりぶりに、施設のおじさんが開放していない新幹線の運転席を開放してくれたり、模型の列車を走らせたりしてくれた。
 なぜ列車がそんなにいいのか、オレには分からないが、親切なおじさんには大感謝。
 この資料館も建物は古かったが、トイレがきれいに掃除してあった。新潟の人は、本当にきちんと掃除をしている。

 帰路、妻も息子も車の中でぐっすりと眠っていた。「この2日間は良かったなあ。新潟の人たち、ありがとう」。バックミラーに垣間見える妻と息子の寝顔がオレを幸福にしてくれた。2人の寝顔を満足して見つめていた。
コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« そばの中にも人生がある | トップ | 過保護と過干渉は自己満足。... »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

Weblog」カテゴリの最新記事