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天国の入り口で足止めされる修道女(煉獄の示現)

2021-01-01 00:10:37 | 煉獄
『他界からの火花 - 煉獄の霊魂の出現』企画:デルコル神父、文:江藤きみえ

◆2-8、ひとりの修道女

 聖ゲルトルードは、もうひとりの修道女のことを述べている。その修道女は亡くなって、その翌日聖女に現われた。その人は、いつも濤い生活をおくり、信心業もりっぱに果し、会則を忠実に守った人であった。それにしても、つぐなわねばならないことが残っていた。というのは、最後の病気のとき、人間的な慰めやおくりものを必要としないのに、それらを望んだからだった。

 この人の霊魂は、栄光の王の玉座の前に入ろうとしているような、かっこうで現われたのである。この人は、どんなに入ろうとして、もがいても、入れなかった。長い服が入り口に釘でとめられているかのようであった。その釘はこの人の小さな愛着を示していた。聖女の祈りで、ついに釘はぬけて、この霊魂は天の喜びに入ることができたのだった。


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