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公教要理図解:第62図 徳について 対神徳(信徳、望徳、愛徳)

2022-07-20 23:20:52 | 要理(カテキズム)
「第62図 徳について 対神徳(信徳、望徳、愛徳)」『公教要理図解』ワグネル神父

◎対神徳の事

1 
徳とは、我らをして常に悪を避け、善を行わしむる精神(こころ)の習慣性である。

2 
我らをして、ただ道理あるいは人情によって、善を行わしむる徳を、性徳と申す、例えば貧者は我が兄弟である、故にこれを助けねばならぬと道理によって知り、人情の上からこれに施しを致すのは、性徳を行うのである。


 超性徳と申すのは我らの力のみに寄らず、信仰から出る動機によって善を行わしむる徳である。例えば貧者に施しをする時に彼をイエズス・キリストの代わりであると思うて救うのは超性徳である。


 超性徳には、天主に対する徳と、倫理上の徳との二種ある。


 対神徳には、信、望、愛の三つある、この三つの徳を対神徳と申すわけは、直接に天主に対するからである。

◎信徳の事


 信徳とは、天主がお示しになり、また公教会をもって我らに教え給うすべての真理を、堅く信ずる超性徳である。


 天主は真理の源で、誤る事も、我らを欺く事もできぬお方であるから、そのお示しになったすべての真理を信じねばならぬ。


 信徳は救霊(たすかり)のため絶対に必要である、なぜなれば「信仰せざる者は罪せらるべし」と、イエズス・キリストが申されたのである。

◎望徳の事


 望徳とは、我らが天主から終わりなき命と、またこれを得るために必要な聖寵とを、必ず与えていただくいう事を、深く望む超性徳である。

◎愛徳の事

10
 愛徳とは、我らが万事に超えて天主を愛し、また天主のために他人をも自分のように愛する超性徳である。

11
 天主を万事に越えて愛すとは、いかなる被造物よりも、また自分よりも、天主を愛し、また天主に背くよりは、むしろ死ぬ方がましであると思うことである。

12
 我らが天主を愛すべき理由は左の通りである。
(1)天主は限りなき良善にして完全なるおん方である、
(2)天主はご自分を愛する事を我らに命ぜられたのである、
(3)天主は我らに絶えず大いなる恵みを賜る、
(4)死後にはいっそう大いなる恵みを与えるとのおん約束をなされた、
(5)我らがいかほど徳を積み、どんな善行を行うても、天主を愛する徳がなければ救われることができないのである。

◎絵の説明

13
 信徳は上段に、右の手に十字架を持ち、左の手には火のついた燭台を持てる乙女をもって表してある、十字架は救贖(あがない)の玄義が、我らの信ずべき主なる真理の一つである事を示し、灯火は信仰が霊魂を照らす光の如きものであるという事を示したのである。

14
 乙女の下には、アブラハムがその子イザアクを生贄にしようとしておるところが描いてある、アブラハムは、天主がかかる生贄をお命じになっても、多くの子孫を与えるとの、そのおん約束は必ずこれをお遂げになると信じて、その信徳を勇ましく表した。

15
 望徳は左の方において、右手に冠を持ち、左の手に錨を持てる乙女をもって表してある。冠は天国の栄えを示し、錨は天国の幸福を望む心を示すのである。そは錨が船を動かさせぬようにする如く、望徳は我らを世の波風に耐え凌がしむるのである。

16
 この乙女の下には、旧約時代のヨブが、頭から足の先に至るまで傷だらけになり、痩せ衰えて、家畜の敷き藁の上に横たわっておる、ヨブはこのような大いなる苦しみの内において、少しも失望落胆せず、却って「たとい神、我をして死せしめ給うとも、我はなお彼に頼らん」と、申して望徳を示した。

17
 右の方において、左の手にてその燃える心を見せ、右の手には聖体を載せたる杯を持てる乙女は、愛徳のかたどりである、燃える心は、我らが心を尽くして天主を愛さねばならぬという事を示し、杯と聖体は、我が霊魂の内に天主の愛を養う主なるものは聖体である、という事を示すのである。

18
 愛徳をかたどる乙女の下には、イエズス・キリストが、ファリサイ人シモンの家において、食卓についておられると、マリア・マダレナが、香油の器を持参して、み足に油を塗る前に、み足の元にひれ伏して、その涙をもってみ足を濡らし、その髪の毛をもってこれを拭うところが描いてある、イエズス・キリストは、シモンに向かって「我、汝に告ぐ、彼はおおいに愛したるによって、その多くの罪も赦さる」とのたもうて、マダレナの愛徳をお誉めになった。


















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