インタビュー第2弾は、もりもりさん(仮名)30代の女性です。
インタビューを依頼すると快く承諾をいただきまして、いろいろな事を話してくださいました。
話し方がとても丁寧で、真面目な素敵な女性です。
以下、インタビューになります
組:組長 も:もりもりさん
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組:それでは、早速ですが、サポステ利用の経緯を教えてください
も:発達障害の診断をされたんですが、そこの受付の下にちょうどサポステのチラシが置いてあったので、それで知って自分で電話しました。
組:サポステへ来ることに不安などはありましたか?
も:悩み事が増えすぎて、処理しきれなくなっていました。プライベートな事を話したかったし、とにかく相談してみたいという気持ちでした。
組:サポで相談してみてどうでしたか?
も:話をきいていただけて良かったです。他のところでも相談したことはあったんですが、傷つけられたことがありました。
組:サポの利用は、相談だけですか?
も:いえ、講座にも参加させていただきました。コミュニケーション&マナーとか、メンタルヘルス講座とか、最近参加しました。
組:サポに来ての感想や講座などに参加した感想はどうですか?
も:講座などは実際に生かせそうだと感じました。サポに来て良かったと思っています。講座を通して、知りたかった事もみえてきたし、悩みの整理・解決もできました。うちは、家族も全部は話を聞いてくれないし、友達もいないから話する人もいないんですけど、ちょっとずつでも解決に向けたことが出来ました。
組:発達障害の診断という話がありましたが、診断の経緯などを教えていただけますか。
も:昨年の6月に、プライベートでの悩み事があったり、不安定になって当時やっていた仕事にもひびいていましたから、メンタルクリニックへ行きました。そこでは、検査までに3か月後の予約という状況でしたが、受けました。以前、ネットでアスペルガーの記事を読んで、自分にもあてはまることが多くあり、そのことが気になってもいましたので、心理検査は受けてみたいと思いました。
組:結果など、診断をうけてどうでしたか?
も:自分の特徴がわかったことは良かったです。気持ちが楽になりました。そこで、ADHD(注意欠陥多動性障害)だと分かりましたので、専門書などを買って読み、自分で勉強して自分へのヒントにしました。これまで、人とうまくいかない・こだわりが強い・いじめられたなどの事は、発達障害が影響していたのかもしれないと思えました。今は、過去を手放すにはどうしたらいいかという本を読んで勉強しています。
組:もりもりさんには、どんな特性がありますか?
も:先生から言われたこともふまえると、目で見た情報よりも耳から入る情報の方が理解しやすいことや、全体像をつかんでから細部に目を向けていくほうが物事がつかみやすいとか、車で道路を走ってても道を覚えないとか、どうでもいいことにこだわって時間を費やしたり、不注意だったりします。子どもの頃はそんなに困ることはなかったんですけど、大人になってからは困ることが多くなりました。
組:もりもりさんは、今は働いているんですよね?どんな仕事ですか?
も:はい、今週から働いています。精密の工場で。製造系です。
組:仕事中に困ることとかありますか?
も:集中力ですね。ふっと突然違うことを考えてしまうと、そっちに気を取られてしまったり、人の話に集中できなくて聞いていないということがあります。他の音をよくひろってしまうので、音に気を取られることはあります。そうすると特に効率が上がらなかったりします。他には、二つ以上のことを同時にできずに混乱してしまったりします。あとは、「目は口ほどにものを言う」なんて言いますけど、私の場合はそうではなくて、目や表情を見ても相手の気持ちや指示が理解できないことがあり、かなり具体的に言ってもらわないとだめですね。
組:これまで離職したり転職した経験がおありですが、どんな理由で離職していますか?
も:職場での人間関係がほとんどです。トラブルになることがありました。相手にきついことを言われると、こわくなるし、自分はちゃんとやっているつもりでも、相手にはそう見てもらえない。精神的にかなり落ち込んだりして自殺未遂にまで至りました。これまで、人間関係についてはいろいろあって、暴言や暴力、上司や友達との関係など、嫌なことが多くありました。
組:仕事はどんなことをしてきたんですか?
も:検査技師の資格をとっていたので、その関係や、医療事務、看護助手などでしたが、残業も多くてこりごりだったので、別な職業を選びたくて製造業にしたんです。
組:今の新しい仕事に就かれて、これから頑張りたい事は何ですか?
も:仕事に就いたので、まだまだこれからだけど、仕事を覚えて少しでも長く働きたいです。発達障害の診断書を提出したんですが、これから自分のこともちゃんといろいろ説明して行きたいとも思っています。配慮してもらえるのはとても嬉しい事ですけど、それに甘えず、自分なりの工夫をしてやっていきたいですね。
組:やはり、会社に発達障害のことを知っていてもらったほうが良いですか?
も:はい。仕事で関わる人にはぜひ知ってもらいたいと私は思っています。それについての抵抗感はありません。仕事のやりやすさはお互いに違うから、断然知ってもらっていたほうが良いと思っています。
組:自分なりのこだわりや人間関係の事で悩んでいて、もしかしたら発達障害かもしれない・・・と思い一人で悩んでいる人もいるかもしれませんが、そういう人に向けて、何かメッセージはありますか?
も:私のように、いきなりクリニックへ行って診断というのには抵抗がある人はいると思います。だから、最初はネットとかに簡単診断みたいなものもあるし、情報はあるから、そういうところから始めてみてもいいと思います。そこから、もし理由が知りたいとか、状態を改善したいという事であれば、クリニックにいくのも手ではないでしょうか。
組:発達障害に関して、何かほかに言いたいことありますか?
も:発達障害に縁のない方々は、発達障害という事に関して、あまりよくわからないと思います。人によってピンキリだし、分かりにくい障害です。もっとメディアとか、それこそ24時間テレビとかで取り合えげてもらいたいと思いますね。子どもの発達障害については、いろんな情報や支援があるみたいですけど、大人になってから発達障害であることが分かった人も大勢いますから、そういう人たちの大変さや苦しさはみんな知らないし、分からないと思います。だからこそもっとテレビとかでやってもらいたいです。
組:では、これを読んでいる方や、今現在ニートや引きこもりなど、悩んでいる人たちに向けたエールというかメッセージをお願いします。
も:偉そうな事はあまり言えない立場ですけど・・・。すぐに動くことって、大変だと思うんです。でも、少しでも変わりたいとか、現状を抜け出したいとか、ちょっとでもいいからそういう思いがあったら、サポに来てみるというのは一つの手だと思います。場所が変われば人も変わる。私も人を信じられないけど、思い切ってやらないと!もう割り切ってやらない!ダメかもしれません。「繰り返したくない」「繰り返したらダメ」「必要な事なんだ!」と思うことがあったら、思い切ってやってみるという事を、私は実行しています。
これから、私はサポでは、定着支援ということで月に1回の相談を受けながら頑張っていきたいと思っています。
組:頑張ってください!応援しています。また来月お会いしましょう♪ありがとうございました。
も:いえ、こちらこそ、たいしたことない話ですみません・・・・。
組:いえいえ、素晴らしいお話しありがとうございました。
・・・・・・以上でインタビューは終わります・・・・