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嵐の月曜日

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ジム・ロジャーズ 『商品の時代』

2005-10-16 19:19:21 | 昔日の読書人
読んでは休み、また読んではほったらかしにしておいた本、ジム・ロジャーズ著『商品の時代』をようやく読了しました。
著者はかのジョージ・ソロスと共同で設立したクォンタム・ファンドで、10年間で4000%のリターンを実現した伝説的な投機家です。
(彼は自身曰く、基本的に長期でポジションを持つことしかしないため、投機家という感じはあまりしませんが。実質的には投資家も投機家も同じなのでは。)

彼は今後、商品先物が儲かる時代が来ると本書で説いています。
勉強もかねて読みましたが、なかなか楽しく読めました。
もちろん本書はアメリカ人の読者を想定して書かれているので、日本人の我々にダイレクトに役立つかどうかはひとまずおきます。

彼が本書で述べていることをギュっとかいつまむと以下の2点に集約されます。
すなわち…

○商品(特に石油関連商品)の価格は2015年までは上昇を続ける
○今後20年程の期間、中国の経済力は拡大し続ける

前者についてはおっしゃるとおりの様な気はします。
素人考えですが、原油が100ドルをつける日もそう先の話ではないでしょう(浅はかですか?)。
後者についてもそうだろうとは思いますが、中国が抱える構造的不安要素は深刻なものがあるので、その揺り返しがどのくらいのものかが気がかり。
実際に行ってその成長振りに驚嘆されたロジャーズ氏の目は確かでしょうが、近隣諸国に住んでいるものの実感ではそうそう楽観視できない面が多くあるのも事実です。

巻末資料に世界の主要取引所が載っているのですが、日本からノミネートされているのは東京工業品取引所、東京穀物商品取引所、横浜商品取引所の3取引所。
しかし今月発表によると、横浜商品取引所は吸収合併されてしまう模様です。
確か前月の取引所ごとの出来高%では、0.2%程のシェアしかなかったはず。
代わりに中部商品取引所を載せるべきだったのでは…。
さしものロジャーズ先生も、日本についてはあまり研究されていないのでしょうか。

ともあれ読み物としても中々面白いので、読んでみるのもよいでしょう。
財布の中に夏目漱石が1枚しかない私には、投資は縁遠い話なのですが…

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2 コメント(10/1 コメント投稿終了予定)

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Unknown (accccccccco)
2005-10-17 08:44:19
難しそうな本ですことー!

…石油このあとまだ上がり続けるの??

困る!!すごく困る!!今の段階でも高くってヒョェェーってくらいなのに…。

石油備蓄タンクからの緊急出荷が…って新聞に載ってたっけ。。。
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Unknown ()
2005-10-17 23:31:21
なかなかむずかしいのです。

石油製品は連産品なので、ガソリンや灯油が欲しければいらない重油もできてしまうのでむやみやたらと増産できなかったりして。

ここ半年の急激な高騰は今年中はこないと思うけど(北米に大寒波とかが来たら別)、今後もゆるゆると高くなっていくんじゃないでしょうか。
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