カフェ・デ・キリコ

キリコの徒然

<雨宮処凛 「わたしがデモに通う理由」> ……脱原発の本を読んで

2012-11-26 09:54:20 | Weblog
『脱原発とデモ――そして民主主義』瀬戸内寂聴、鎌田慧、柄谷行人ほか

福島の武藤類子さんの言葉
「毎日毎日、否応なく迫られる決断/逃げる、逃げない。/食べる、食べない。/洗濯物を外に干す、干さない。/子どもにマスクをさせる、させない。/畑をたがやす、たがやさない。/なにかに物申す……だまる」
「半年という月日の中で、次第に鮮明になってきたことは、/事実は隠されるのだ。/国は国民を守らないのだ。/(中略)私たちは棄てられたのだ」

11年9月11日「原発やめろデモ!!!!!」のあと新宿アルタ前広場に停められた街宣車の上でいとうせいこう氏の言葉
「歩き、歩き、歩き、歩き、人類に歴史を刻むのだ」「デモ隊の諸君、ならびにそれを囲む皆さん/我々は自分の未来を、我々の子孫の未来を変える権利と義務を持ちます」「だから、廃炉せよ、と我々は叫ぶのです」
………………………………………………………………………
何かこの国で、「民主主義」をめぐる大きな地殻変動が起きているのだ……

この本を読んで、わかった。自分がデモに通い続けている理由。
わたしは言葉と出会いたかったのだ。何が正しいのかまったくわからなくなったこの国で「安全神話」に象徴されるすべてが崩壊した世界で、まっとうな言葉と出会い、そしてほんの少しで社会をよりマシな方向に変える試みを繰り返すこと。それが壮大な民主主義の実践でなくてなんなんだろう。『ちくま』(12月号)より


どう生き未来を望み何を大切に何を愛し何を憎み、そして一人の人間として次の世代にどんな責任を果たしていくのかをこの本はに綴られた言葉が発してくれます。