スカボロの市に行ったなら
パセリ、セージ、ローズマリーとタイム
そこに住んでいる人によろしくと伝えて下さい
彼女はぼくの真実の愛でした
木綿のシャツを作ってくれと行って下さい
パセリ、セージ、ローズマリーとタイム
縫い目もなく針の後もなく
そうすれば彼女は真実の愛になるのだと
ぼくに1エーカーの土地を見つけてほしいと伝えて下さい
パセリ、セージ、ローズマリーとタイム
塩水と渚の間にそうすれば彼女は
ぼくの真実の愛になるのです
★
サイモンとガーファンクルはイギリスのバッラドを
遥か昔から、伝えられ語ってこられたきた物語を
カウンターコーラスとして詠唱しました。
それはポールの「ザ・サイド・オブ・ア・ヒル」(1965年)の歌詞からです。
<当時ポールはイギリスでアルバムを発表していました>
丘の上の中腹に森の緑の奥深く
雪にすずめが跡した茶色の羽毛
山の子どもらの毛布と夜具
戦闘ラッパの音も知らずに眠る
丘の中腹に一筋の雨雲がかかり
物言わぬ涙の雨で墓を濡らす
その時ひとりの兵士は
銃をきれいに磨いている
7歳の子どもの命を奪ったその銃を
丘の斜面に木の葉が落ちて
銀の涙で墓を洗う
兵士は銃をきれいに磨く
<カウンターコーラスは、歌のない空白の場所に、
新たな歌のコーラスセクションをいれてしまうテクニックです。>
★
そしてこの伝承歌を聴いたボブ・ディランは
「北国の少女」(1962‐3 )歌う。
もしきみが北国の祭りを旅するなら
風が重く国境に吹きつけるだろうが
そこに住んでいる人によろしく伝えてくれ
彼女はぼくの恋人だったんだ
*******
今頃?と思われるかもしれませんが、
こういう発見が最近多くて、密度の濃い日々を過ごしているような感じです。