カフェ・デ・キリコ

キリコの徒然

津田大介氏が選ぶ今月の3点のうち<パリ同時多発テロ>東京新聞11月16日「社説」

2015-11-26 12:21:35 | Weblog

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東京新聞社説・11月16日

◇週のはじめに考える 9・11からパリ・テロへ
http://www.tokyo-np.co.jp/article/column/editorial/CK2015111602000131.html
 2015年11月16日 東京新聞社説

 パリで起きた大規模なテロを知り、十四年前のアメリカの9・11テロを思い出した人もいるでしょう。世界は何をし、また何をし損なってきたのか。 

 9・11テロのあった日、アラブ・イスラム世界の一大中心都市エジプトのカイロはどうだったか。

 電話で中産階級の知人に聞くとこうでした。

 <街路は喜びにわいている。アメリカに一撃をくれてやったということだ。アメリカはイスラエルを助けパレスチナ人を苦しめている。鬱憤(うっぷん)が晴れたということさ>

◆アラブの街路の歓喜

 アメリカの悲嘆と怒り、欧米社会のテロ非難とは裏腹にアラブ・イスラム世界の網の目のような無数の街路は暗い歓喜に満たされていたようなのです。

 欧米で憎まれるテロは、世界を異にすれば聖戦という美名で呼ばれることは、それが間違っていようがいまいが、動かせぬ事実でもあるのです。

 アメリカはテロに対しいくつもの行動をとりました。

 一つはアフガン、イラクの戦争です。ビンラディンを追うアフガン戦争は空爆であっけなく勝利したかのような印象を与えたが、今も終わらず無人機空爆は無辜(むこ)の住民の巻き添え死を招いている。

 イラク戦争は、サダム・フセインさえいなければ民主化により、自由と経済の活性がテロを締め出すという、いわば無邪気な発想で始まったものの、その泥沼化は目を覆うばかり。最悪の予想すらこえてイスラム国(IS)誕生につながってしまった。

 テロとの戦いで武力行使の必要性は否定はしませんが、机上の戦争作戦が無視したもの、あるいは過剰に軽視したものの一つは住民感情、街路の世論だったかもしれません。

 アメリカが対テロでとったもう一つの行動は、民主化運動の推進でした。それはいわゆる「アラブの春」として結実した。

◆中東学者の見る偏見

 エジプトでネット運動をした若者は米国務省の支援を受けています。民主化運動で市民の政治参加を促し、イスラム勢力の言い分も国民参加の政治の場で聞いて問題解決しようというのは正しい。

 トルコはそのモデルでした。イスラム勢力が政権を選挙でとり、経済発展もした。政教分離が国是の国で実現したのです。アラブの春は失敗と決めつけるより、なお途上と言ってもいいでしょう。今は混乱していても、民主化の道が閉ざされたわけではありません。

 アメリカの対テロ政策は、戦争は無思慮と独善のそしりは免れないとしても、全部が失敗であったとまでは言い切れません。

 アラブ・イスラム世界の専門家らは、テロによってもたらされる偏見、その偏見を利用するテロリスト、政治家たちを警戒します。

 たとえばフランスの中東学者ジル・ケペル氏は9・11後、仏紙ルモンドにこう記しています。

 <今や「9・11」のレンズを通してのみアメリカは世界を見る>(池内恵訳「中東戦記」より)

 続けて、イスラエル右派は対テロ戦争の論理を自らの利益のために流用し、パレスチナ人はイスラエル国内で自爆テロを行うことによってアメリカでのイメージ戦争に敗れる危険を冒している、と述べます。

 その通りでしょう。

 テロはテロの悪以上に悪用されもするのです。世界を善悪二元論に分けて、亀裂を深めれば深めるほど得をするのがテロリストたちです。

 冷戦後、世界的ベストセラーになった本に米国政治学者サミュエル・ハンチントン氏の「文明の衝突」があります。よく知られるように、冷戦時代の米ソ対立に代わって、冷戦後は西欧対非西欧(特にイスラム)の対立になると予見して論争を巻き起こし、のちに9・11を予想した書とまでいわれました。

 その「文明の衝突」がアラビア語に翻訳され、イスラム過激派の発行物にしばしば引用されているそうです。衝突はテロリストに好都合に違いありません。

 衝突が世界史のうえの論考だとしても、それがテロリストたちに悪用されてはならない。テロと憎悪と復讐(ふくしゅう)の負の連鎖にならぬよう世界は、私たちは、踏みとどまらねばならない。そのためには衝突とはまさに逆方向の相互理解が欠かせない。

◆戦争とテロの犠牲者と

 それはきれい事にほかならないともいわれそうですが、米欧また日本の社会がどれほどイスラム世界を理解しているのかというとどうでしょう。二つの戦争による膨大な死者と、パリのテロの無辜の犠牲者とをならべて考えることもまた必要ではないでしょうか。おおげさにいえば、世界史の中で今私たちは試されているのです。

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ビンデラン氏を殺害した時、確かオバマ大統領の一声は「ヤツをし止めた」だったような気がします。                                                            

                                 デ・キリコ


ともりおさん、ご来店毎度ありがとうございます。

2015-11-25 06:59:17 | Weblog

あの<ある日>を掛けて以来、本当に幸せです、よォ(=^・^=)
いつも胸に灯りが、ほっと暖かく燈っています。
こんなにも、今まで何気に鑑賞していた<絵画>が素晴らしいなんて
生きる喜びを与えてくれるなんて~思いもよらぬことでした。

いつでもご案内いたします。お待ちしています。

自分でもこんな感性・感覚・感情が残っていたなんて信じられない
と言うのが、本音ですね(笑)

これって
「傾聴ボランティア」に少しづつ関わらせて頂けたお陰でしょうか。
介護問題ってみなさん<奥が深い>と言われますが、実感しています。
明日は、我が身……と、怯えて(言い過ぎ、言葉がきつい?)おいでの方が
多い今日日、多くを、フイッシュに向かっての生活して行く希望のなさを
考えさせられます。
そんな中の『<ある日> 北斎道子」』(F4号)との出会い
文化芸術の果たす役割って凄いと~感じ入っています。
                         デ・キリコ

 


【掲示板】◆チャーリー・シーンさん HIV感染を公表

2015-11-24 07:16:20 | Weblog

◆チャーリー・シーンさん HIV感染を公表
こういう囲み記事が、2015・11・18、目につきました。
この俳優さん、残念ながら映画観たことありません。

むかし、同僚が出勤してくるなり「フレディが亡くなった」と……
クイーンのフレデイ・マーキューリさん公表した翌日の事です。
突然だったので暫らくショックで、ふさぎ込んだのを思い出しました。

以下、囲み記事の内容です
       ★
 米国の映画俳優のチャーリー・シーンさん(50)が17日、
エイズウイルス(HIV)に感染している事を公表した。
米NBCのテレビインタビューで語った。約4年前に感染が分かったが、
どのような経路で感染したかは分からなかったという。
現在は投薬を続けており、エイズは発症してないという。
 信頼していた人に感染を打ち明け、秘密を守るため金銭を求められた
こともあったといい、「これまでに何百万ドル(数億円)も払ってきた」
ことや、こうしたゆすりを止めるためにも公表に踏み切ったことを
明らかにした。(ニューヨーク)
       ★


「考える人」さま、コメントありがとうございました。

2015-11-19 10:34:00 | Weblog

はい、早速写真はがきに印刷してお送りいたします。

どんな絵か想像して下さい。

感想をぜひお聞かせ下さい。

 

北斎道子さんの油絵です。

沼津のカサブランカと言う画廊の方が

伊豆高原「一本のえんぴつ」と言うペンションで開いて下さったのです。

「ある日」<F4号>という表題です。

 

出会いです!

枯渇したわたしの心にも感動が残っていた……

出会いを待っていた。

 

それからその絵に毎朝声掛けしています。

 

【居心地いいですか】

 

                    デ・キリコ

 

 


愛するものの  すさまじい崩壊のさまを

2015-11-16 18:10:03 | Weblog

われわれは前もって

知ることはできぬ、

愛するものの

すさまじい崩壊のさまを

 

この言葉~どこかで目にし

こころから片時も離れたことはありませんでした

それが、分かったのです。

     ★

「マスコミ9条の会」の呼びかけ人も務める大岡信さんの

「前もって知ることはできぬ『戦争はすべてを手遅れにする』」

という詩の一節だそうです。

     ★

 

この一節をどこかで目にしていて……

伯母を、母を、そして夫を10数年介護して

看取り、そして置き去りにされた感のわたし

 

崇高に生き抜き、積み重ねてきた三人の生きざまを

愛するものの「崩壊」を

重く重く抱きかかえて受容してきた

自身の生きざまをも見詰めてきた……わたし

 

そんな或る日~一枚の絵がやって来た。

漸く定めた居場所

毎日その絵に問いかける

<居心地はいいですか 落ち着けますか>

 

                        デ・キリコ


TPP合意したサギ……アジア太平洋資料センター事務局長内田 聖子さんのご挨拶です。

2015-11-15 15:44:05 | Weblog

 「地域・職場・青年革新懇全国交流会」(10月31日~11月1日)が千葉県内で開かれました。

革新懇と「一点共闘」を進めてきたのアジア太平洋資料センター事務局長内田 聖子さん連帯の挨拶です。

TPP(環太平洋連携協定)で、国を売り渡そうとしているのが安倍政権です。

「大筋合意」した、と決定のように発表していますが、これは「合意したサギ」です。

各国がサインした共通の文書もない。政府は、TPPを口実に、

規制緩和や新自由主義を進めたいのです。TPPは関税だけでなく、

医療や保険が大企業の利益にとられ、命の問題になってきます。

安倍政権ノーの先にどういう未来を描くか、みなさんとご一緒したい。

そのほか、下記の方々が挨拶されました。

小林 節さん<憲法学者 慶応大学名誉教授> 憲法守るために共にいよう

仲里 利信さん<オール沖縄の衆院議員> 新基地は絶対造らせない

ミサオ・レッドウルフさん<首都圏反原発連合> 安倍政権倒し原発なくす

諏訪原 健さん<SEALDs> 野党共闘を世論で後押し


昨日【テレビ東京】で午前11時30分から「田勢康弘の週刊ニュース新書」に志位和夫委員長の姿が……

2015-11-08 09:40:04 | Weblog

           (*^_^*)昨日は、大勢の方のご来店ありがとう御座いました。

 ★★

【テレビ東京】で午前11時30分から「田勢康弘の週刊ニュース新書」に志位和夫委員長の「戦争法(安保法制)廃止の国民連合政府」について、対談している姿が飛び込んできました。

オヤと思いテレビの前に座り込みました。

 まずテロップ~「共産党の本気 安倍&橋下打倒します」

そして司会の繁田美貴さんの6つの質問……

 

 1・「国民連合政府」構想で安倍政権を打倒できる?  〇

 2・構想が実現したら共産党も閣内に入る?  △

 3・民主党に“共産党アレルギー”を払拭できる?  〇

 4・大阪ダブル選での自共連携には矛盾はない?  〇

 5・日米安保を破棄し自衛隊を解散しても安全だ?  〇

 6・委員長就任15年、そろそろ趣味のピアノに没頭したい?  ×

 

志位さんが○×の札を上げ、両方上げた場合は△でした。

これらの設問に丁寧に分かりやすく答えてくれました。

 また、民主党内から共産党との政権は「ハードルが高い」との発言があることについて「“壁”は越えられませんが、“ハードル”は越えるものです。私たちの『提案』に対して、いろいろなご意見やご提案があれば、よくお聞きして、話し合いたいと思っています」と語ってました。

 途中、番組で独自取材した、憲法学者の小林節・慶応大学名誉教授のインタビューを映像で紹介。「(国民連合政府構想)に個人的には大歓迎です。野党が一つに固まれば十分勝てる。変わったんですよ。共産党が」。こう語る小林氏に志位さんはうなずいていました。

 田勢氏は「(過激組織)ISとアメリカが軍事衝突するようなとき、日本に協力を求められたら、毅然としてノーといえるかどうか、大変な不安を感じています」と戦争法の現実的な危険を指摘。志位さんは「現実の危険は、中東アフリカに自衛隊が行って一緒に戦争することにある」と応えていました。

 ジャーナリストの田勢さんの控え目で物静かな感じ、要所要所の発言が的を得ていてよかったです。初めて見た番組ですが来週も楽しみにしています。

番組中に時々、ネコが登場し(笑)これがまた、なかなかの役者でありました\(~o~)/

                                           デ・キリコ


ちいさいことかもしれないけれど大きな喜び~同志社大学長選挙

2015-11-07 08:55:36 | Weblog

同志社大学(京都市)で6日、任期満了に伴う学長選挙があり、

現学長の村田晃嗣氏が、元副学長で理工学部教授の松岡敬氏に敗れた。

専任の教職員による投票との事。

村田氏は7月安保法制をめぐる衆院特別委の中央公聴会で

「中国が力をつけるなか、日米同盟の強化は理にかなっている」と

法案に肯定的な意見を述べた。

教職員有志のグループから「本学のイメージを損なう」と指摘されるなど、

学内で批判が高まっていた。

と言う、ちいさな記事が目に留まりました\(~o~)/

 

 

             デ・キリコ~独り言、わたしは浜矩子さんの熱烈なファンです。

       

 


【アベ政治を許さない】 ユネスコ~沖縄と同じ札束脅し!

2015-11-06 11:00:28 | Weblog

「南京大虐殺の記録」の登録を巡り、日本政府が反発……。

「世界記憶遺産」……いとも軽く「分担金見直し」発言脅し!

 大変気になっていたのですが、ユネスコのトップに当たる事務局長を10年務めた松浦さんの発言が目に留まりました。部分ですので~是非全文をお読みくださいませんか。

 ★

(申請書類で判断し、選考経過公表されず、チェックする仕組みに透明性がなく、広く公開を求める事業本来の目的にも反していたといえる……私も事務局長時代に改善出来なかった責任を感じるが、当時はこうした問題が生じると予見できなかった)

 ――政府から「分担金の見直しを検討する」という話が出た。どう考えるか。

『加盟国として負担する義務があり、軽々に言うべきではない。日本は戦後間もない1951年にユネスコに加盟し、国際社会への復帰を果たす一歩となった。文化の面でも教育面でも太いパイプを築き、世界遺産は「明治日本の産業革命遺産」で19件まで広がり、無形文化遺産も和紙の登録で22件となった。両者とも続々と登録を目指す動きが各地であり、地方創生の柱の一つともいえる状況だ。こうした事業の経費も分担金で賄っている。これだけ太くなったパイプを失う犠牲を払ってもいいのか』

 

  前ユネスコ事務局長 松浦晃一郎氏に聞いた

                  <朝日新聞10・30付=文化・文芸欄>