安保法案より新国立の問題の方が安倍政権にとっては命取りになるところでした。

本日、新国立競技場の建設計画をゼロベースで見直すという事が安倍首相から発表されました。

誰が仕掛けたのか、或は偶然なのかはわかりませんが、まあ、皮肉にも新国立競技場の工事の契約がこの時期だったと言う事もありますが、絶妙なタイミングです。安保法案で上に下に大騒ぎのときにこの話題！

安保法案は強行採決を経て、衆議院通過。
連日の報道を見ていると、最近は安保法案の事より、新国立競技場の奇抜なデザインと2000億円を超える巨額の費用に注目が集まっているような感じです。

やはり実際にかかるお金の額に、一般人は驚かされたのかもしれません。

安保法案を強行採決、そしてさらに競技場もこのままの費用で行う、となっていたら、それこそ支持率急落になっていたかもしれません。
安保法案はよくわからないけれど、2000億円もかかる競技場をオリンピックのためだけに作るなんて言語道断、と思っていた市民の皆さんも多いのではないかと思います。皆さん、お金に関しては敏感ですからね。
私たちの暮らしは楽にならないのに、2000億円も一競技場にかけるなんて、どういう事？私たちの税金をそんなところに使うなんて、という状況ですね。

安保法案の事を考えると、今回の新国立競技場に関しての選択は、安倍政権にとっては非常に良かったと思います。

そのため、安保法案に関しても若干報道が鈍っている状況に見えます。

数日前、安倍さんがこのままで行く、なんて事をおっしゃっていたので、大丈夫かな、安保法案より国民の反感を買うのではないのかと心配していました。が、安倍さんも考え直してくれたようで、良かったです。

という事で、またコンペやるようですね。

前回のコンペの作品、見ましたが、あんまり、これって思うようなデザインがない！ザハさんのデザインだけは非常に奇抜で、躍動感にあふれたデザインです、が、あの神宮の空間に合うのでしょうか。どこか、何もないところに建てるんだったらあのデザインで良かったと思います。

近くには神宮の森があって、神社もあって、普通の人が生活している環境です。そういう環境にマッチした日本風のデザインにしてほしいですね。
以前の国立競技場のデザインにすれば良い、という意見を言う人もいましたが、なるほど、と思います。別にドームがなくてもいいじゃないですか。スポーツは明るい太陽の下で行うもの！

しかし、今回の事、海外では批判を浴びているようです。コンペまでした案を退けるのですから。
ザハさんも怒っているのではないでしょうか。いろいろあって、ザハさん自身、日本には良い印象は持っていないようです。
また、こんなに建設費が高騰しているのでも円安のせいという事。今後さらに円安が加速する事も考えると、やはり予算は小さくと思います。しょうがないです。

それにしても、こういう問題が起こってこそ、みんながオリンピックの事に興味を持ってくれるようになったので、ある意味、良かったんではないでしょうか。
前回のコンペのときは、みんな、全然興味なかったと思いますが、次回は違うんではないかな。多くの国民の視線がそのデザイン、コストに注がれるものと思います。