64後編、ようやく見に行ってきました。
今回はアリオ上田シネマです。
余談ですが、この一週間、シネマイレージカードを持っている方は1100円で鑑賞できますよ。新規会員獲得週だからという
ことです。
では一言、
原作より面白い。
ということで、評価は
🍎🍎🍎
です。
これ、一番好きな画像です。
結局、前編を見た後に原作を速攻で購入。一気読みしました。
その結果、原作よりも映画の方がよくまとまっていたのではないかしらとも思いました。特に最後、目崎がドラム缶で身代金を燃やしてからラストに続く一連の流れが、原作よりもとっても感動的でした。
原作では、目崎が64事件の犯人と逮捕されたのかどうか、はっきりしないようなところもあって、非常に中途半端な終わり方でした。64事件に関わった幸田とか日吉は、さらには雨宮はどうなったのかもあやふやなところがあり腑に落ちない終わり方です。
でも、映画では、きちっとその部分を描いており、さらに、誘拐殺人事件というものが誰にとっても良い影響を与えないというメッセージが込められているような印象もあります。こんな悲しい事件は起こしてはいけないよ、というような。。。
それに、あのまゆ玉の使い方が絶妙🍎
映画の中のまゆ玉ではありませんが。。。
ラスト、どんど焼きの場面で雨宮がまゆ玉を地面に刺します。(まゆ玉って一緒に焼くのではなかったかしら?)
雨宮にとってこの誘拐事件は、生涯忘れることのできない事件だと思いますが、犯人も見つかってこれで心の区切りをつけよう、娘にそう言って報告しようというような雨宮の心の内を表しているような表現の仕方でした。
この場面で思わず涙が出そうに。。。。
絶妙なまゆ玉の使い方です。
前編の冒頭で、まゆ玉を持って走る雨宮の娘が大きく映りますが、「まゆ玉持っているんだ」くらいにしか思わなかったのですが、そのまゆ玉がラスト、このような形で蘇ってくるとは。。
このラスト、本当に良かったです。余韻が残ります。
目崎の娘が連行されていく父親も見て泣き叫ぶ場面も、犯人の家族の苦悩、という心情が表れていて良い演出だったと思います。
でも、一つだけ不満が。
原作では目崎が警察官を怖がっているから松岡が「こいつが犯人」と感じたように書かれていましたが、映画の中の目崎は単に子供を誘拐された父親にしか感じられず、自分こそ今回と同じような誘拐事件を起こした犯人なんだ、という苦悩があまり感じられませんでした。特殊な環境に置かれてしまった犯人の心情というものを、もうちょっと丁寧に描いて欲しかったです。
でもまあ、前編、後編を一気鑑賞をしてみると、また違った感想になるかもしれません。
64(ロクヨン)(上) D県警シリーズ (文春文庫) | |
横山秀夫 | |
文藝春秋 |
64(ロクヨン)(下) D県警シリーズ (文春文庫) | |
横山秀夫 | |
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「64-ロクヨン- 前編/後編」 予告編