原題 Danny Collins
この映画、一言で言えば、アル・パチーノがロックシンガーに扮して、家族の絆を取り戻す映画。
良くある話と言えば良くありそうな映画のストーリーですが、アル・パチーノはじめ、アネット・ベニング、クリスファー・プラマーのベテランどころをそろえ、大人のしっくりとした内容に仕上がっています。
この3人が揃わなければこの映画はなかったろう、とも思えます。
このアネット・ベニング。私の大好きな女優さんの一人ですが、久しぶりにスクリーンで拝見しました。
あの笑顔、相変わらず素敵ですね。笑顔もそうですが、ベニングさんの声も私は好きです。
そのベニングさん扮するホテルのマネージャー、メアリーとダニーがホテルのバーで話すシーン、この二人の真骨頂とも言える場面で、大変素敵でした。
また、これらのベテラン俳優さんたちに混じって出演していた、子役のジゼルちゃん。演技なのか本人そのものかわからないくらい、この映画に見事にはまっていてびっくり。どうやって、こういう¥子をの選べたのか、とても不思議です。
最初、アル・パチーノがロックミュージシャンという役で大丈夫なのか、と心配もありましたが、そこはやはり大スター。映画を見ていると、彼が本当に昔からのロックミュージックの大スターと思えてくるから不思議です。
心に何かほっこりしたものが欲しいときに見る映画、と言えるでしょう。
またジョン・レノンの歌が効果的に使われていて、それもこの映画の特色ですね。
が、一つわからない事があります。
ダニーはジョン・レノンからの手紙を受け取って初めて、ここ30年も自分で曲を作ってきていないという事に愕然とします。そして若かりし頃の情熱を思い出し、新曲を作る事に着手。メアリーの助言もあって、見事完成させるのですが、ようやく迎えたその新曲披露の日のライブでは、恐れを抱き、結局新曲発表はなしに。往年のヒット曲だけのライブとなってしまうのです。それをきっかけに、また昔のようにドラッグ、アルコールそして女という生活になってしまうのですが。。。
ここからどうやってまた立ち直るのか、ドラッグ、アルコール、女を止める事が出来るのか、そして家族とは、と思ってスクリーンを見ていたのですが、結局、病気の事もあって息子とはどうにか父親として役割を果たす事に。また新曲は「いつか舞台で披露するだろう」という手紙をメアリーに残し、ツアー生活に戻って行きます。
ダニーは昔の自分を断ち切る事ができたのか、ちょっとわからないところ。
ダニーがステージで新曲を歌うシーン、見たかったです。
でも、最後、息子が父親の手をすがるように握りしめるシーン、良かったですね。
という事で
🍎🍎🍎
ですね。
もう一回、じっくり見たい映画です。サウンドトラックも聞きたいですが、あるのかしら?
『Dearダニー 君へのうた』予告編