YAMAHA渾身のスーパースポーツバイクのYZF-R1Mのインプレッションを書きたいと思います。
R1Mは200馬力をクロスプレーン式の1000ccから絞り出し、車体の各部にマグネシウム、カーボン、チタンなどの軽量部品を纏うことによって、車重を201キロに抑え、パワーウエイトレシオが人間乗車時(75キロ)も1.38という脅威のステータスを持つ車両です。その上各部に世界最高峰のmotoGPテクノロジーがマシン制御にフィードバックされてるので、初瀬川は期待から来る緊張によって乗る前からアドレナリンを吹きだしていました。
簡単な電子デバイスの説明を受けて走り出す。
200馬力クラスのバイクは初めてではなかったものの、大体過激で神経を研ぎ澄まさなければ乗りこなせないセンシティブな車両なので、丁寧に走り出し各部の調子を確認しながらアクセルを開けていく。
トラクション感は、クラッチが滑ってるみたいに感じるほど、トラクションがエンジン音と呼応しない。生のトラクション感ではないが、盗はいってもダイレクトでないだけで綿密なトラクション感による加速が車体を前に進ませるので安心感は全く損なわれない。
少し走り、さらにアクセルを開ける。
開ければ開けるほどあっけなく車体は前に進み、あっという間に速度が上がる。
やはり過渡特性がきめ細かいのでインフォメーション不足からくる怖さがない。
YZF-R1Mは乗り手に生の状況ではなく、制御し最適化された状況を的確に伝えるので、とても安心させてくれる。
そして乗り手を最適化されたフィードバックによって更なる挑戦へ誘う。
この手のハイパワーマシンはただパワーを開放して楽しむと言うより、有り余るパワーを如何に制御するかと言うところに楽しみがあるように思いますが、ここ最近のハイパワーマシンの制御には人間の四肢だけでは制御が間に追わないほど多くの項目を制御しています。
例えば、アクセル全開でクラッチを切らずにシフトアップを可能とするクイックシフターが機能する。シフトを上げた瞬間に更なるパワーが追加されたためフロントが上がろうとするところをウィリーコントロールが浮くか浮かないかの微妙なところで車体角度を制御して加速を続けさせる。
エンジン内は加速する速度域に合わせて吸入空気量をファンネルごと変更させた上、回転数でも燃料噴射のインジェクター数を追加してパワーを追加させると同時にコンピューターでライダーのアクセル開度とは別にアクセル開度をコントロールして段差の無い加速を継続させる。(時に乗り手のアクセル開度よりシステム上のアクセル開度が上回ることがある)
コーナーの侵入に当たってはブレーキをかけると前後の車体ディメンションの変化を各部の六軸センサーが捉えて、電子制御されたオーリンズのサスペンションの減衰力を変更させると共に前後のブレーキ状況に合わせてABSを作動させる。(高速コーナーでは減衰力を上げ、低速コーナーでは減衰力を下げる)
マシンはコース内を最も速く動ける状態へ自らの力で最短に進み、その状態を乗り手に伝え、マシン制御の負担を可能な限り乗り手に負わせない。
このR1Mは乗りこなすというより、乗り手に合わせてくるので、この手のアプローチが好きなライダーには面白みがないかもしれないが、「ただ速く走りたい」と言うライダーには最高の挑戦をさせてくれる兵器だと思います。
危険なのは、速さを引き出すための制御を完全開放させ、乗り手による制御を試みる行為かもしれません。
本来自ら引き出す必要のあるマシン性能をマシンが自動的に作り、その速さを使って、乗り手はその部分を気にせずレースとコースに集中する。
これこそが最高峰クラスのmotoGPマシンの現代思想なのだと思いました。
「サーキットを速く走れ!」と言われたら、初瀬川は間違いなく現存する市販バイクの中で一番だと現時点では思いました。(まるでR35のGTRみたい)
走り終わる頃、体の中にβエンドルフィンが駆け巡り、とても清々しい気持ちになってしまい時代に合わないかもしれませんが、やっぱり「速いって好きだー!!」と叫んでいました。
そのほか思ったこと
1.アルミの燃料タンクはとても熱伝導が高いので、とても熱い。(半熟目の卵なら焼けるかも)
2.スクリーンは小ぶりですが、空力が良いのか全く大きくしたいと思わない
3.ポジションはキツくない。
4.320万の価値を楽しむにはサーキットの利用が良く、それ以外なら-100万なので、R1でも十分すぎるほどいいはず
5.データロガーのGPS計測は一つの参考にする程度にしないと、追い込みすぎるので注意です。
6.タンクがアルミの削り出しにクリアーを吹いたもののせいか、非常に温かい(熱い)。ガソリンが入ってない状態だとすぐ温かくなり、ちょっとした熱々の湯たんぽみたいになるので、ハーフパンツや薄手のジーンズなどの人出あつがりな人は注意です。
R1Mは200馬力をクロスプレーン式の1000ccから絞り出し、車体の各部にマグネシウム、カーボン、チタンなどの軽量部品を纏うことによって、車重を201キロに抑え、パワーウエイトレシオが人間乗車時(75キロ)も1.38という脅威のステータスを持つ車両です。その上各部に世界最高峰のmotoGPテクノロジーがマシン制御にフィードバックされてるので、初瀬川は期待から来る緊張によって乗る前からアドレナリンを吹きだしていました。
簡単な電子デバイスの説明を受けて走り出す。
200馬力クラスのバイクは初めてではなかったものの、大体過激で神経を研ぎ澄まさなければ乗りこなせないセンシティブな車両なので、丁寧に走り出し各部の調子を確認しながらアクセルを開けていく。
トラクション感は、クラッチが滑ってるみたいに感じるほど、トラクションがエンジン音と呼応しない。生のトラクション感ではないが、盗はいってもダイレクトでないだけで綿密なトラクション感による加速が車体を前に進ませるので安心感は全く損なわれない。
少し走り、さらにアクセルを開ける。
開ければ開けるほどあっけなく車体は前に進み、あっという間に速度が上がる。
やはり過渡特性がきめ細かいのでインフォメーション不足からくる怖さがない。
YZF-R1Mは乗り手に生の状況ではなく、制御し最適化された状況を的確に伝えるので、とても安心させてくれる。
そして乗り手を最適化されたフィードバックによって更なる挑戦へ誘う。
この手のハイパワーマシンはただパワーを開放して楽しむと言うより、有り余るパワーを如何に制御するかと言うところに楽しみがあるように思いますが、ここ最近のハイパワーマシンの制御には人間の四肢だけでは制御が間に追わないほど多くの項目を制御しています。
例えば、アクセル全開でクラッチを切らずにシフトアップを可能とするクイックシフターが機能する。シフトを上げた瞬間に更なるパワーが追加されたためフロントが上がろうとするところをウィリーコントロールが浮くか浮かないかの微妙なところで車体角度を制御して加速を続けさせる。
エンジン内は加速する速度域に合わせて吸入空気量をファンネルごと変更させた上、回転数でも燃料噴射のインジェクター数を追加してパワーを追加させると同時にコンピューターでライダーのアクセル開度とは別にアクセル開度をコントロールして段差の無い加速を継続させる。(時に乗り手のアクセル開度よりシステム上のアクセル開度が上回ることがある)
コーナーの侵入に当たってはブレーキをかけると前後の車体ディメンションの変化を各部の六軸センサーが捉えて、電子制御されたオーリンズのサスペンションの減衰力を変更させると共に前後のブレーキ状況に合わせてABSを作動させる。(高速コーナーでは減衰力を上げ、低速コーナーでは減衰力を下げる)
マシンはコース内を最も速く動ける状態へ自らの力で最短に進み、その状態を乗り手に伝え、マシン制御の負担を可能な限り乗り手に負わせない。
このR1Mは乗りこなすというより、乗り手に合わせてくるので、この手のアプローチが好きなライダーには面白みがないかもしれないが、「ただ速く走りたい」と言うライダーには最高の挑戦をさせてくれる兵器だと思います。
危険なのは、速さを引き出すための制御を完全開放させ、乗り手による制御を試みる行為かもしれません。
本来自ら引き出す必要のあるマシン性能をマシンが自動的に作り、その速さを使って、乗り手はその部分を気にせずレースとコースに集中する。
これこそが最高峰クラスのmotoGPマシンの現代思想なのだと思いました。
「サーキットを速く走れ!」と言われたら、初瀬川は間違いなく現存する市販バイクの中で一番だと現時点では思いました。(まるでR35のGTRみたい)
走り終わる頃、体の中にβエンドルフィンが駆け巡り、とても清々しい気持ちになってしまい時代に合わないかもしれませんが、やっぱり「速いって好きだー!!」と叫んでいました。
そのほか思ったこと
1.アルミの燃料タンクはとても熱伝導が高いので、とても熱い。(半熟目の卵なら焼けるかも)
2.スクリーンは小ぶりですが、空力が良いのか全く大きくしたいと思わない
3.ポジションはキツくない。
4.320万の価値を楽しむにはサーキットの利用が良く、それ以外なら-100万なので、R1でも十分すぎるほどいいはず
5.データロガーのGPS計測は一つの参考にする程度にしないと、追い込みすぎるので注意です。
6.タンクがアルミの削り出しにクリアーを吹いたもののせいか、非常に温かい(熱い)。ガソリンが入ってない状態だとすぐ温かくなり、ちょっとした熱々の湯たんぽみたいになるので、ハーフパンツや薄手のジーンズなどの人出あつがりな人は注意です。