脱法ドラッグ新手横行、「アロマ」「パウダー」「バスソルト」覚醒剤に似た成分も
幻覚作用がある大麻に似た薬物を植物片に混ぜた「脱法ハーブ」が社会問題化するなか、
液体状の「アロマ」、粉末状の「パウダー」などと呼ばれる新しい脱法ドラッグの販売が急速に横行している。
違法薬物の成分構造をわずかに変え、脱法化を図る手法は「ハーブ」と同じだが、
麻薬や覚醒剤に似た成分の薬物を混入させているケースも。
厚生労働省が脱法ドラッグの規制強化を打ち出したことを受け、
まとめ買いを呼びかけるインターネットのサイトもあり、薬務当局は警戒を強めている。
「当店では、『アロマ』や『バスソルト』を販売しております」
北九州市にある脱法ハーブ店。商品を注文すると、店員が液体入りの小瓶(高さ約3センチ)と
ポリ袋入りの白い粉末の商品を取り出した。
「合法」などとうたっているが、薬事関係者によると、いずれも脱法ドラッグという。
福岡市博多区の「アロマ専門店」は宅配も行い、「アロマリキッド・パウダーを多数取り扱い」
と書かれたチラシを一般住宅に配布している。
同省などによると、「ハーブ」は「お香」と称して販売し、薬事法の規制を逃れる手口が横行した。
使われる薬物は大麻に似た成分のものが多かった。
「アロマ」や「パウダー」なども芳香剤や香料、入浴剤を装っているが、実態は同じ。
東京都の調査では、大麻だけでなく、麻薬や覚醒剤に似た薬物が使用されている商品も見つかった。
商品の形状などが北九州、福岡両市など各地で出回っている物と酷似しているという。
(2012年4月5日 読売新聞)
http://kyushu.yomiuri.co.jp/news/national/20120405-OYS1T00179.htm
アロマ(容器に入った液体)やパウダー(白い粉末)と呼ばれる脱法ドラッグ