冬から春へと移り変わる頃は例年、容易ではない。
もう、これで春だろうと思いきや心変わりしたように
風が吹き自然が足掻くように抵抗し穏やかな季節へ
との移行を妨げる。
多くのひとに訪れる春と似たようなものか、
今だかって春が来ないとの方もいるだろうな。
三島由紀夫に「永すぎた春」があるが、物わかりの
良いを装っているが、それは世間から自身が善く思わ
れたいなる欲からのものであり、実際には相手の事等
深く考えていない、そういう問題を抱えた子供じみた
大人が多いのは、いつの時代にも存在する。
さて、映画・・・「プライベート・ウォー」
ロザムンド・パイク、
なる女優を知らなかった↷
彼女の出演歴を遡って何本か観ているにも
関わらずだ。
日本にも学生時代に来日し大阪で舞台劇も
見せている。
イングランド女優特有の面長しっかりした
顔立ちはシェイクスピア劇の伝統に沿い一流の
証だ。
では何で彼女の存在を知ったか?
新作レンタルとなっている「プライベート・ウォー」
だ。
戦場に赴き、戦いの事実を報道する戦場記者と
して実在したメリー・キャサリン・コルヴィン👈を
演じている。
モノを盗めば、それを手にした腕を落としてしまう
従うか否か?
そういう極端な感覚の罰成敗な感覚は白か黒かとの
動きを見せる、そういう戦場で正常な感覚を保つのは
とても平和ボケの中に居る者が想像で語れるものでは
決してない。
彼女は過激すぎる、国の方針など意に介さない
過酷な戦場でPTSDを患いながらも、尚戦場に赴く。
TVや新聞から茶の間に戦場の事実を伝えたところで、
一般には明日の天気の動向への関心とどう変わるのか?
日常の中で世界の実情の事実を熱っぽく語った所で
ドコソコのラーメンが美味いか不味いかとの関心よりも
市井の民は熱くなれるのか?
熱くなったとしても、それから自分が発信するエネルギー
は、どの程度のものなのか?
一命を懸けて戦場を駆け巡り事実を伝えたとしても、
それで命を落とせば、遺された愛人は哀しむばかりでは
ないのか?
私は一命を懸けた彼女の功績を認めながらも、自分の
愛人が彼女だとしたら、愛したくなかった人と感じる。
爆風の中で這いずり回る中でも高級インナーを身に付けて
いたのは命を失った後に発掘されたときイイ女で居たい
からと語る。
多くの庶民は、事実よりもトイレットペーパーに走り回る。
それでも各国の政権は隠し事を公にされることを恐れる。
私は世界の情勢よりも自身の家庭の温かさを望むから
この映画の是非は語れない。
語るとしたら、ロザムンド・パイクは、いい女だ。