きのう、明日は「春の嵐」
だとの予報があったけど、
湿ってはいるが嵐というほどの
荒れ方ではなく暮れて来た。
「春の嵐」といえば、10代の
頃に、ヘッセの小説を読んだ。
ゲルトルードだったかな?
内容はすっかり忘却の彼方に消え
タイトルだけが記憶にある。
ゲーテとかリルケとかドイツ文学
も文庫では多く愛読されていた。
翻訳モノが全盛だった。
今はすっかりと逆転して翻訳本は
片隅に追いやられている。
権威的なものを基礎として学ぶ、
そういう順序を踏まされていた昔
と違い、いまでは華やかに装丁を
された文庫本が書店に並ぶ。
神戸から紀伊国屋書店が撤退する
とか報道で読んだけど、町の本屋
は、ほぼ絶滅に近い。
私達の世代では規模の大小はある
にせよ駅前には必ず本屋にレコー
ド店は必ずあった。
それが、いつの間にやら廃業して
多くが消えた。
流通のシステムが変わったことも
あるだろうが、何やら効率ばかり
優先される味気ない社会になって
しまった感じがする。
画像は九州の名店、
熊本・長崎次郎書店