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BONOBONO DIARY

BONOさん音響・照明奮闘記

モニター環境について 5

2012-01-09 | PA関係
 私が担当させていただく音響現場、その中でも少しうるさめのバンドをオペレートする時のモニタースピーカーはサイドフィルとコロガシ、それぞれ一対向です。楽器隊はなるべくそれぞれのアンプを持ち込んでもらって各個に自分の音をモニターしていただきます。



 コロガシとサイドフィル、そしてメインスピーカーを一対向持っていくならそれでスピーカーは6個です。私の軽バンで持っていけるのはこのくらいが限界ですので、この6個のスピーカーで表の音と中音を整えていきます。ちなみにこのセットでは200人会場くらいが限界かな。



 サイドフィルの使い方が結構肝で、サイドフィルがモニター環境の主軸であるとともにステージ前の中抜け対策用のインフィルも兼ねることになります。微妙な角度でセットするのですけど、キーボードさんがアンプを持ってこられなくてサイドフィルからモニターする時、自分の方向に勝手にスピーカーを振られるのです…、これで私の構想は崩れてしまいます(苦笑)。まあバンドさんの判断ですから私はあえて何も言いません。



 このモニター環境は私たちリッチにはベストで、コロガシ頼みだった頃は爆音を求めていたTaichiくんも今では逆にコロガシの音量を下げてくれと言ってきます。もちろん楽器隊はアンプの方向や音量などをしっかり打ち合わせて中音環境を作っています。私たちが演奏しやすいのですから他のバンドさんもこれでいけるだろうと判断しています。



 リッチではサイドフィルからボーカル+コーラスの声系だけを返しています。コロガシからはメインボーカルのみ。返しにリバーブは御法度です。まあリバーブないと調子が出ない人もいらっしゃいますのでその時はかけますけど。バンドさんによってはサイドからキーボードを返したり、薄っすらとギターを混ぜていたりします。ボーカルさんがギターも弾く時はもちろんコロガシからそれを返してあげます。



 そういう微妙な返しの時は仕方なくモニモニのシステムを作っておきます。モニターのラインを分岐してオーディオセレクターで切り替えながらPA席でモニターします。それもヘッドフォンではなくてスピーカーでモニターします。ヘッドホンでは音が明瞭過ぎるのでステージ上のモニターと環境を近づけるためあえて面倒ですけどそうしています。2系統のモニターだけでも苦労するのにプロみたいに4~5系統返すなんて私には無理です。そうなるともう専任のモニター係をつけますね(ハウスを人に任せて私がモニターやりたい)



 私はまずプレイヤーが演奏しやすい環境を整えることに大変重点を置いていることは最初に書きましたが、それはPA席を常にステージ袖に設置することもその為なのです。PA席から中音がつかみやすいし、プレイヤーとコミュニケーションも取り易い。転換作業にも素早く出ていけるし、何より仕込みが早いです。表の音は数度客席に聞きに出るか、それが出来なければ客席にマイクを立ててそれでモニターします。




 というわけで私の現場はいかに仕込みを簡単に出来て、演奏レベルが様々な複数のバンドをリハなしでも演奏させれる環境を作れるかに重点を置いています。リハもなるべく簡潔にしたいし、仕込みや撤収をバンドさんに手伝わせたりして長く拘束したくない。私の長いバンド経験から理想のPAマンを目指しているのです。



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