介護福祉は現場から 2007.02.22-2011.01.25

新しいブログにリンクしています。7つのテーマにわけました。引き続きお読みください。

第3章 弱者の囲い込み(社会福祉学理論の歴史)

2008-01-18 13:41:39 | 社会福祉
【難しいが、だんだんわかってきました・・】
三島亜紀子『社会福祉学の<科学>性ーソーシャルワーカーは専門職か?』
(勁草書房、2007)
を読んでいます。

きょうは、その4回目です。
12/21 「本格的に取り組むべき本」として取り上げました。
12/24 第1章 医学を先行のモデルと意識した100年前のアメリカ
01/05 第2章 心理学・マルクス理論・システム理論が社会福祉学にどう影響したか
01/18 そして、今日は、社会福祉サービスを受ける側に注目しています。

【難しくても読みたい本】
「読みたい」とは、読んでおくべき本。とくに、大学院の博士課程の院生。
修士課程でも、理論的なテーマを勉強する人。
「読みたい」には、もう一つの面。つまり、読み終えても、多少わからなくても再度読むことを誘う本。

この本は、全体の構成がしっかりしていること、問題意識が今日的でのっぴきならないことが特徴です。
このブログを書くたびに、その合間にも、少なくとも「はじめに」を繰り返し読んでいます。
今日、4回目の投稿ですが、さっき読み直して、前にわからなかったことがやっと少しわかったように思いました。

【弱者の囲い込み】
とは、どういう寓意でしょうか?

この章では、「障害者と子どもという社会的弱者が学問の対象とされていった経緯を追っ」ています。(はじめに。頁)

このブログでは、その内容を要約しません。
内外の研究者や思想家の名前がでてきます。
これまでの勉強しだいで知っている人(J.J.ルソー)もいれば、初めて聞く名前も多いです。

各章の後にある脚注は、しっかり書かれてありますので、2度目に読むときには注にも目を通したいです。

【次の展開を用意】
これは、次回になるのですが、第3章で科学的な研究の対象となったことが、第4章では反転します。
ですから、第4章は、第3章を読み返してから読むといいように書かれています。
そうして、その第4章が、第5章、終章へと発展するように構成されているようなのです。
(「・・ようなのです」とは、まだ、第4章以降は、しっかりとは読んでいないからですが)

私自身は、20年ほど学部の科目で言う「老人福祉論」「社会保障論」「国際福祉論」を主に講義してきたのです。
66歳の今年から、ちょっとした偶然で「社会福祉概論」を講義することとなり、最近になって本書にたどり着いたというわけです。

【メモ代わりに】
・・もう(清水幾多郎先生の言う1000字を超えましたが)この第3章(約3万字)を読んで印象に残った事項のみ
(ほとんど自分のメモとして)あげておきます。
これだけでも、ずいぶん、ぎっしりした内容の本だとわかります。

・マリー・エレンの対比写真(p74)
・ルソーの『言語起源論』(1781年)p77
・日本弁護士連合会「手話教育の充実を求める意見書」(2005.2.18)p87
・戦前にも「児童虐待防止法」があったこと。(1933)p90
・マーシャルの市民権の発展図式  p94 *伊藤周平1996による。
・2種類の子どもの権利(図3-2)p95
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