介護福祉は現場から 2007.02.22-2011.01.25

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第3592号 福祉の任務は兵役の任務と同じ重さ(ヨーロッパ)

2010-03-27 14:23:20 | 政治社会
写真は、鹿児島中央駅。昨日の昼。


【社会と軍】
日本には兵役はない。
むしろ、憲法9条は戦争放棄さえ謳っていることで国際的にも有名です。

もちろん、最近の沖縄の基地問題で明らかになったように
また日本の「自衛隊」は、英語メディアではArmy軍と訳されているように
日本でも軍事問題の重要性は否定できない。

ヨーロッパでは、キリスト教の教えのなかで厳格なものでは
兵器を保有してはならない(人を殺してはならない)
というものがあって、これが徴兵制と矛盾するわけです。
*日本ではキリスト教はたしか1%程度の普及度ですね。
聖書を読んだことのない若者が教会で結婚式をあげたりしている。

そこで、
ヨーロッパの幾つかの国では
「宗教上の理由で兵役を受けられないものはそれに代わるだけの公共性の高い仕事に従事する」という制度があります。

その公共性の高い分野とは
・高齢者や障害者の介護
・環境保護活動
・国際援助活動
などがあります。


【ドイツの場合】
ドイツの場合でも、

ZIVLI DIENST
直訳すると「市民服役」あるいは「代替服役」といわれるものがあります。

これについては、
このブログで前に書きました。

第3295号


【東西対決がなくなり・・】

いわゆる冷戦が無くなり、ヨーロッパでの戦争の危険は大幅に減ってきました
これに伴い、ドイツでも、兵役期間の減少が検討されてきました。

2009年9月の政権交代に当たって
CDU/CSUとFDPとでは、政策協議をしていますが、

昨日、3月26日、正式にその内容が確定しました。
兵役期間が現在の9ヶ月間から6ヶ月間へと短くなるのです。
これに伴って、ZDも同様に6ヶ月間となります。

このことを、ドイツの代表的な新聞オンラインFAZ
フランクルター・アレゲマイネ・ツァイトング
が伝えています。

資料編 P 4259

【日本では?】

日本でも
このような制度をまねてみたら・・
という議論をする人がいます。
*ドイツから帰ったばかりの40歳の頃の私がその典型でした。

外国の制度のうわつっらだけをみて議論することは
とくに
この問題のような、軍事や宗教に関連する場合は慎重を要します。

日本では、
・憲法9条の意義の再発見
・経済力に見合う世界への貢献の方法
・介護労働への社会的な評価
というそれぞれの問題として深めていく必要がありますね。
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