介護福祉は現場から 2007.02.22-2011.01.25

新しいブログにリンクしています。7つのテーマにわけました。引き続きお読みください。

第3946号 学会とネット

2010-09-21 03:31:11 | 介護福祉
久しぶりに日本介護福祉学会に参加しました。
介護福祉士制度ができてまもなくできた学会も第18回大会となった。

この学会の創設は、一番ヶ瀬康子先生の提唱によって始まった。
たまたまですが、その頃の幾つかの準備のための打ち合わせのような会合に出たことがあります。
一番ヶ瀬先生、故人となったが朝日新聞で「みんなの老後」欄を始めたK氏、それに井上千津子さん。

初代会長を一番ヶ瀬先生が勤められ、そのあとR氏、そしてこの4月からは投票で井上さんが会長になった。

今度久しぶりに参加したのは、会長が井上さんになったことも関係していますね。
「介護福祉研究」で書きましたが、井上さんとは、私が厚生省(当時)にいたときにお会いしたわけですから・・1983年秋か。27年たっていますがよく覚えています。
関東地方の温泉地でのホームヘルパーの研修会だった。
当時、3つほどのホームヘルパーの組織があったためもあって、担当課長がそのいずれかに会うことは慎重を期す必要があった。
そういうこだわりというか妙な慎重さにはついていけないタチなので、誰とでも会うということで出かけたのでした。

18年間のホームヘルパー勤務。(当時は「家庭奉仕員」といった)
それから、専門学校の教員を経て、大学院を卒業し、東海大学、金城大学、京都女子大学で介護福祉コースの設立にかかわる。京都では、日本初の介護福祉専門の修士課程を創設している。

その井上さん(長い付き合いなので・・「先生」というのもくすぐったい)に、今度久しぶりにお会いしての質問は、
「ツィッターしてる?」でした。
今度の大会でお会いした皆さんに「ブログを読んでる?」「ツィッタ-している?」
と聞いて回った。

残念ながら、ブログやツィッターで発信している人には出会うことはなかった。
それで、その質問は20人ほどでやめましたが・・

ここ数ヶ月のことですが、
介護政策や介護現場で提起されているテーマは、介護保険制度の改正などホットなものが多いですね。いまや、厚生労働省が公式のツィッターを始める世の中です。

井上さんには、学会長として、
・ 是非ネットで学会としての発信をして欲しい。
・ 最近の動向をネットでフォローして欲しい。
と、お願いしました。

今回、学会長としてのはじめての大会挨拶で、
実務的な視点からの発表を呼びかけたという。

たくさんのプログラムや発表の全体を展望することはできないので、私が聞いた発表や講演の中から、幾つか、回を分けて報告します。

写真は、会場となった岡山県立大学。
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10 コメント

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お疲れさまでした (げんき)
2010-09-21 09:24:30
ほんの2、3日ご無沙汰しただけですが、
ずいぶん長く離れていたような気がしますね(笑)

介護福祉学会関係者がネットを通じた発信をしていない
ことについて、さもありなんと思う反面、残念な気もします。

個人がインターネットを始めるきっかけというのは
様々だと思いますが、私の周辺では苦手意識、偏見などの
理由で関心を示さない人も少なからずいらっしゃいます。

個人はそれでも仕方がないと思うのですが、学術的に
介護の世界では「情報発信」とか「遠隔地の交流」を可能にする
インターネットの必要性がこれまであまりなかったのなら
現場の「視野の狭さ」も仕方がないのでしょうか。
お疲れさまでした! (裸王田中)
2010-09-21 15:58:23
本当に長い期間のように感じられました。それだけ普段から先生のブログにお邪魔しに行くのが、僕の日課になっているのでしょうね。

確かに情報発信は少ないですね。もっと有効活用すれば大きな力を生むと思うのですが。

個人的に気になっているのは、匿名のことです。
施設長や管理者クラス、教員などは堂々と所属や個人をオープンにして発信している場合が多いですが、それ以外の方はどうでしょう?本音を語ろうと思ったら匿名にしなくてはいけない現実が多くないでしょうか?やはり個人名を出しているのと匿名では、世間一般の目から見れば、同じことを言っているのに捉えられ方が変わってしまっている現実ってないでしょうか?

匿名の良さも悪さもあると思うのですが、福祉ブログなど見ると、そのことが最近気になっています。

話は戻りますが、先生の言われるように、学会関係者など、本来業界を引っ張っていかなくてはならない人たちから、このように情報発信をしていってほしいと僕も思います。

ところで次回は何県で行われるのでしょうか?何とか僕も来年度に行ってみたいです。
井上先生 (しん)
2010-09-21 18:59:16
井上千津子先生、当地、越後の介護を語る上では欠かせない方のようですね。
お名前だけは存じ上げており、以前、先生のブログでも紹介されていたかと思うのですが、
施設ケアでさえも草創期であった頃から家庭奉仕員(ホームヘルパー)としてご活躍されて、
介護福祉士養成の道へ進まれたとのこと。

越後で仕事している以上、もう少し知ってなければいけませんね。
今回、先生が学会で聴かれた演題の中にもその歴史に対する研究がありましたよね。
(地元の大学に勤務されている方のようですが)
井上先生のお話はこれまでに何度か県内で聞くチャンスはあったように思えますが、
ことごとく外しています。

これは来年の学会に出向いて、
越後の介護の歴史、特に在宅介護の歴史を
伺わねばなりません。
これまでの歩みから学ぶべきところは
きっと多いはずだと思います。
介護福祉学会の記憶 (遥香)
2010-09-21 20:01:14
bonn1979さん。

こんばんは。久しぶりのコメントになります。
日本介護福祉学会のご参加お疲れさまでした。

日本介護福祉学会も設立から18年になるんですね。早いものですね。私は日本介護福祉学会に最後に参加したのは、10年前の日本社会事業大学の時です。以来、学会には、業務多忙で参加していません。(多忙は怠け者の隠れ蓑ともいいますから、さぼっていたといっても良いかも知れませんね。)それより以前の学会初期の第1回と第2回は参加しています。当時、私は20代前半でした。bonn1979さんは50代前半ですね。
確か第1回目の学会は日本女子大だったでしょうか?井上千津子先生は、そのときのシンポジウムでホームヘルパーの立場で発題されていたのを覚えています。今でも記憶に残っているのは、ちょうどそのころ24時間ホームヘルプが話題に上がっていた頃で、井上先生が「昼間の支援がきちんとできていれば夜間に介護ニーズは生じない」旨の発言をされたことです。(18年前のことなので記憶違いもあるかも知れませんので間違っていたらごめんなさい)現在「24時間訪問介護の検討会」の「経過報告」が出されましたが、夜間の介護ニーズは生活リズムを整えることで抑えることができるのかどうかを検討してもいいのではないかとブログに井上先生のことが書いてあったので「経過報告」についてそのように思いました。

その翌年の第2回は愛知みずほ大学で、第3回が東洋大学(だったと思いますが・・・)で、シンポジウムも介護保険制度について取り上げられていましたね。里見先生が介護保険制度の問題点を鋭くついておられましたね。

記憶間違いでしたら申し訳ありませんが、(と予め謝っておいて、)このときにbonn1979さんは発表されていませんでしょうか?発表のタイトルは覚えていませんが、ケアマネジメントの役割を介護福祉士が担うべきと示唆されていたように記憶しています。私もなるほど介護福祉士がケアマネジジャーとして適任かも知れないという感想をもちました。実際現在、介護支援専門員の基礎資格は介護福祉士が一番多いようですから、先生には先見の明がありましたね。

ただ、人違いでしたらごめんなさい。

以上、昔の学会の記憶でした。


笑福会と学会と (bonn1979)
2010-09-21 20:47:04
げんきさん

笑福会の影の演出は
げんきさん・・と聞きました。

笑福会には
権威やお金や時間がないけど
意欲や現場の情報やケアのアイデアが一杯
なによりもブログを軸に
mixi(私はしませんが)やtwitterで
毎日情報が飛び交っていますね。

これに対して
学会・・実に7年ぶりに参加したようです・・
は、しっかりした研究も多いが
これが介護現場へ一般社会へ伝わらず
「研究のための研究」みたいなのも多いです。

10月22日の神戸(第1部は間に合いません)では
人数は少なくても「全国大会」になるわけで
その模様をtwitterとかiPhoneで実況したいですね。
来年は、多摩でもお会いしましょう (bonn1979)
2010-09-21 20:54:48
裸王田中さん

コメント有難うございます。

田中さんのように
確たる実践とそれを伝える活動の積み重ねがない私には
このブログで書くことは
2次情報か昔話ばかり。

本を書くことは大事です。
動画をもちいた研修も重要です。
田中さんのは内容・方法ともオーソドックスなので崩れませんね。

それはともかく
twitterでも案内がありましたが
来年秋は大妻女子大学多摩キャンパスです。

私は現役最後の大会なので
なにか締めくくりの発表をしてみたいな
と考えています。

発表は会員資格が要りますが
田中さんも是非挑戦されてはいかがでしょう?

「ネットによる介護福祉情報の蓄積とオフ会による政策形成への参画」

これだったら、笑福会の萌芽から発展の様子を報告すればよいようですね。
新潟におけるホームへルパー (bonn1979)
2010-09-21 21:02:31
しんさん

コメントありがとうございました。

今度
岡山で発表があった新潟のホームヘルパーの報告は
新潟で障害者のヘルパーをしてこられたかたです。(志田洋子さん)

素晴らしい報告で
報告が終わってから志田さんに
私のブログで紹介させて欲しい
とお願いしたのです。
岡山の会場で志田さんと井上さんと私とで
短い時間ですが話しました。
(井上さんと志田さんは旧知の関係。志田さんは名古屋の大学院で学ばれた由)

井上さん
とは久しぶりにお話して
「笑福会」のこともだいぶ話しました。
いつか「笑福会」と「介護福祉学会」
の接点があると思います。

井上先生のお宅のある高田へも
お邪魔したことがあります。

佐渡の家庭奉仕員の研修に招かれて
佐渡で3人の方を前に話したことがあります。
遠い過去ですが・・ (bonn1979)
2010-09-21 21:09:59
遥香さん

コメントありがとうございます。

貴日記も読ませていただいていますが
直接貴日記へコメントすることは少なくなりました。

2012年介護保険法改正
高齢者医療制度・国保財政
年金制度の改革
などの方向がみえないいま
貴日記の役割は引き続き重要と思います。

さて、学会のサイトに過去の大会の記録がありました。

第1回 日本女子大
第2回 みずほ大学
は出ていますが
あとは
第10回 長崎純心
第11回 金城大学(私が大会会長)
そして
今度の第18回
ぐらいではないかと思います。
*記憶が定かではないのですが、基本的にはでていないのです。

発表は一度もしていないと思うのですが。
(第11回のときは、地元で、私と井上さんとが共同で発表して、たくさんの方が教室に見えたことを思い出します。時間配分で井上さんが18分に私が2分という感じでしたが・・)
記憶の修正 (遥香)
2010-09-23 07:35:52
bonn1979さん。

私が日本介護福祉学会に参加した大会の要旨集(第1回、第2回、第3回)が職場にありました。
bonn1979さんが発表されたのを第3回としていましたが、第2回(愛知みずほ大学)の間違いだったようです。私が bonn1979さんの発表と記憶していたのは間違いないようです。
大会要旨集のレジュメには

21日 第3分科会 政策 5(103教室 15:40)

 チームアプローチと介護福祉専門職/ミシガン大学老年学セミナーの実験

       古瀬 徹(日本社会事業大学)

と62頁にありました。

私が注目した「ケアマネジメント」は「ケースマネジメント」と表現されています。レジュメからケースマネジメントの項を以下に抜粋させていただきます。

「3.ケースマネジメント
 長期ケアの対象となる高齢者の態様が多様化し、さまざまなセッティングを移動しながら適切なケアを継続して受けるという状態が一般化してくると、ケースマネジメントが重要になっている。とくに、老年学的な視点にたった各レベルでの評価(アセスメント)の重要性が高まる。最近は、わが国においてもケースマネジメントやケアプランについての理解が進み、具体的な基準やマニュアルも策定されてきた。」

また、「5.日本において多職種によるチームアプローチを展開していくための条件」として「④介護福祉士の役割の重視」と書かれています。

 思い出されましたでしょうか。
 私は、このときフロアーとして発表を確かに聞かせていただきました。


>2012年介護保険法改正
高齢者医療制度・国保財政
年金制度の改革
などの方向がみえないいま
貴日記の役割は引き続き重要と思います。


先日は当方のブログをご紹介いただきありがとうございます。年金・医療・介護その他保育や児童虐待等の政策や問題に対する単なる思い付き程度の内容に過ぎませんので「重要」と言われると少々恥ずかしく感じます。
先日ご紹介いただいた介護保険の財源も、よくよく考えると税金(私は介護の税財源は消費税ではなく相続税を充てるべきだと考えています)の比率を高めることで、第2号被保険者の保険料の企業負担分が削減される可能性があります。したがって、少々安易に書いてしまったと反省しています。介護財源の企業負担を現行より下げないことを前提に提言をするべきでした。


第2回大会 (bonn1979)
2010-09-23 08:25:58
遥香さん

コメントありがとうございました。

第2回大会は
会場の大学までの電車がずいぶんと遠かった記憶があります。

当時は
ミシガン大学への研修プログラムのまとめ役を
していたので
そのようなテーマになったのですね。

アメリカ側との
プログラムやお金のことなど
苦労話を覚えているのですが・・

ミシガンプログラム
とくのチームアプローチについては
ミネルバ書房から本を出しています。

アメリカでは
現在でもcase management といっていますね。
(NASWのサイト)

当時は
加瀬裕子(現・早稲田大学)
黒川由紀子(現・上智大学)
井上千津子(現・京都女子大学)
さんら
いま思えばそうそうたるメンバーが日本側の委員でした。
第2回での発表ということを
教えていただき
往時をぼんやり思い出します。

私自身
久しぶりの学会参加でしたが
参加する以上は何か発表するといいですね。

岡山で聞いた幾つかの発表について
このブログで紹介しはじめました。

遥香さんは
twitterはまだですか?
ブログの発信を補強するものとして
はじめてみられたらいかがでしょう。

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