介護福祉は現場から 2007.02.22-2011.01.25

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第3693号 ミュンヘンの介護施設はあまっている?

2010-05-17 01:46:40 | 地球→ドイツブログ
ドイツの出来事 の最新号(2010.05.16)がアップされています。

ドイツ語が難しいこともあって、ドイツの日常の話題がタイムリーに紹介されることは少ないだけに定期的に更新されるこのサイトは貴重な資料です。

今回の号のニュース17件の見出し:

NRW州議会選挙、CDU/FDP連立与党が敗北
連邦内閣、医薬品政令案基本方針を承認
連邦内閣、国内奨学金プログラム導入法案を決定
旧西独における保育施設の整備が遅れている
禁煙は飲食店の営業にほとんど影響しない

ミュンヘン市では介護施設の需要が減少している
ドイツは開発援助の約束を守っていない
EU市場はドイツの最大の輸出先
ドイツ企業の役員の年収はEUで2位
社会的出身が大学進学を決定する

ドイツの大学生の生活事情
学級の人数と生徒の学力には関連性がない
医者の約半分は勤務医
薬局のサービスは良くない
トルコ人のドイツ社会への同化は難しい

ドイツで生まれる子供の23%は片親が外国人
家庭で最も重要な家具はテレビ


【ミュンヘン市では介護施設の需要が減少している】

数年前まではミュンヘン市内の介護施設への入居が難しかったが、状況が変わってきたようだ。今では介護施設を選ぶこともでき、空室の中には人気のある個室も十分にあるという。

これは、施設介護よりも在宅介護を希望する人が増えていることに起因している。自宅での介護には低賃金の東欧人を雇う人が多い。

カリタス会によると、5年前は介護施設不足だったが、今は空室が増えている。東欧からの移住者が家政婦や介護者として住み込み、24時間介護をするケースが多くなってきたからだ。その影響は在宅介護サービスにも見られ、費用のかかる在宅サービスが断られる傾向にあるという。

ミュンヘン市の社会福祉政策スポークスマンは、今は介護施設の供給過剰傾向がみられるが、要介護者の多くが最後の数ヶ月間は介護施設に入居していることを指摘した。

介護施設ミュンヘンシュティフトでは、入居者の20%の入居期間が 4週間に過ぎない。介護施設経営者は介護施設を魅力的にするための対策を検討しなければならないという。

一方、ミュンヘン市内における介護施設の需要が減少しているにもかかわらず、ミュンヘン市議会は 7か所の介護施設の拡張を決定した。収容人数を約1000人増加する。その内の半分は介護施設、残る半分は介護共同住宅のような代替介護形態である。

ミュンヘン市の社会福祉課は、今後10年間で要介護者が4400人増えて約29000人になると予測している。今後も介護施設に代わる代替介護形態促進プログラムも継続していくという。

ミュンヘン市は2004年に、2015年までに収容人数の1300人増加が必要になる(介護施設とそれに代わる介護形態に半分ずつ)と予測していた。


*写真は、奄美の加計呂麻島にて。徒然なる奄美 2010.05.14 からお借りしました。

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