介護福祉は現場から 2007.02.22-2011.01.25

新しいブログにリンクしています。7つのテーマにわけました。引き続きお読みください。

1516 精神保健医療福祉のあり方【厚生労働省 検討会】

2008-09-04 10:23:01 | シナプスの笑い
【精神保健医療福祉】
精神病については、昔は、「精神衛生法」といっていましたが、最近では、このように「精神保健医療福祉」という長い概念になっています。

昨日、9月3日、厚生労働省は
今後の精神保健医療福祉のあり方等に関する検討会【論点整理】について
をアップしました。

【経過とこの作業の意義】
平成16年 精神保健医療福祉の改革ビジョンが策定された(概ね10年間を対象とする)
平成21年9月 (10年間の)中間点を迎える→後期5年間の見直し
平成21年 障害者自立支援法の改正が予定されている
平成21年夏までに、今後の精神保健医療福祉施策の全体像を見直す

平成20年4月から検討会を始め、8月21日までに8回の会合を持っている。
今回まとめられた「論点整理」には、
概要版(8ページ)と
全文(35ページ)とがあります。・・・詳しい統計数字などが入っている。

【患者数】
32.4万人
 統合失調症  19.7万人 (61%)・・・減少
 認知症    5.2    (16%)・・・増加

65歳以上の高齢者が増加 13.9万人(43%)
入院している統合失調症患者の平均年齢  56歳

【政策のポイントは・・】
近年の政策の大きな流れは「入院医療から地域生活へ」です。
この大目標を実施するための膨大な政策体系がかかれていますが、(事務的で専門的でなかなか理解しがたいが)私が読むところでは、
① 増大している認知症患者をどうするか
② 精神病床の削減をどのよう実施するか
がポイントだと思います。 

【結論は得られず】
①は、大問題です。(福祉でケアすべき認知症対策の遅れのツケを精神病院がになってきた)→別の機会にフォローします。
②に関して、
日本の精神病床が国際的に突出して多いことはよく知られている。
長い「論点整理」だが、これをどのように減らすか、については歯切れが悪い。
「現段階では、意見の集約に至っていない」(概要版、p.8)

大熊由紀子(国際医療大学 大学院教授)氏が、先日、総理官邸で開催された厚生労働行政の在り方に関する懇談会で説明した資料をアップしておきます。(同資料の3ページのグラフ)
精神病床の国際比較
*この懇談会については、私のブログ、8月31日で簡単に触れた。


*写真は、奄美の海。
徒然なる奄美の9月2日の記事からお借りしています。
コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 1515 アルツハイマー予防3原... | トップ | 1517 論文情報ナビゲータCi... »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。

シナプスの笑い」カテゴリの最新記事