介護福祉は現場から 2007.02.22-2011.01.25

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第1744号  5%の法則

2008-10-21 23:05:04 | 映画・読書
はじめて大学で講義をしたのは1984年秋だったから
もう24年ということになります。

200人以上の大教室
ゼミのような小教室
いろんな事情で多くの大学で教える経験がありました。
科目も「老人福祉論」「社会保障論」「国際福祉論」を軸として色々。
*2006年からは、「社会福祉概論」

一番頭を悩ますのが評価ですね。
私が大学1年生だったのは、実に47年前だったのですが、
学生としての一番の不満というか不思議は
例えば、800人もの大教室での答案をどうして優 良 可 に分けて採点できるのだろうか?
ということでしたね。
幸い「可」はなかったので、「良」の時は、自分のことを棚にあげて「先生はなぜ自分の回答を理解しなかったのか?」などと考えたものでした。

攻守処を変えて、いま、採点評価する立場から言うと、
これはどのベテランの先生も一様に言われるのですが、
ある程度の経験をつむと、優 良 可 の区分には絶対の自信がある
というのですね。
*ここでは、算式で正解が出るような問題ではなく、論文式の出題の場合です。

「5%の法則」
とは、私の体験から割り出した法則で、
例えば、200人いる教室で論文式の問題を出した時に
「なるほど」と出題者自身がひざを打つというか、教えられるという答案は10人前後です。
20人程度のクラスの場合は、1人。
いまは、年齢も過ぎ、「流し運転」的なところがありますが、教師になりたての40歳後半の頃は、この採点・評価には、ほんとに真剣に立ち向かいましたね。

ですから、
優(最近の用語では、A)をつけたもののうち、特に優れている5%の人の答案の内容はソラで内容を言えるほどでした。
20年以上たった現在でも、印象に残っている答案・発表がありますね。

たくさんの答案(学生ということ)を、何回も見ることによって、A B C ぐらいの区分はかなり正確にできるようになるのです。
*100点法で採点せよ、との要請もあるので、最近では、出席点や○×式も加えています。

私がいっている5%は、「秀」とでもいうべきグループで、
「優」のための条件はあるようです。
・論理の飛躍がない
・関係のないことを書かない
・実証的。自分の見聞を基礎に据えている。請売りではない
*もちろん、出題の際に、「どういう点までかければ何点」という採点者なりのその問題へのルールをつくります。

*今日、かねての「5%論」をはじめて文書に書きました。Nさんの発表要旨を読み直した影響ですね。(1742号の記事参照)このブログで、ブックマークしているサイトなどはさらに「1%の法則」に該当しているでしょうね。問題を把握するセンスと知識、個性ある主張と生き様。

*写真は、加計呂麻島。
奄美・加計呂麻島なんでもありBLOGの10月20日付の記事からお借りしました。
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