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第4039号 村山 斉:『宇宙は何でできているのか/素粒子物理学で解く宇宙の謎』(幻冬舎新書)

2010-11-04 05:09:57 | 映画・読書
村山 斉:『宇宙は何でできているのか/素粒子物理学で解く宇宙の謎』(幻冬舎新書)

を読む。

2010年9月30日第1刷で
2010年10月25日第4刷とあるから、売れていますね。

地球ができて45億年とかいうことを聞いた。
宇宙の誕生から137億年たったと本書にあります。
地球の寿命はまだ50億年くらいあるとも聞いた。2億年ばかりすると、気候変動で人類は死滅するという科学番組をみた記憶があります。

私の父は80歳で死んだ。父並みに生きるとすればあと10年ということになる。今日これから乗るJR指宿枕崎線の電車が脱線して死ぬかもしれない。


本書の著者である村山教授は、2000年よりアメリカのカルフォルニア大学教授だったが2007年から東大に新たにできた

「数物連携宇宙研究機構(IPMU)」

のトップ(機構長)です。

1964年生まれというから、私が大学4年のときに生まれた。46歳、若いです。
家族はアメリカに残している。

•序章:ものすごく小さくて大きな世界
•第1章:宇宙は何でできているのか
•第2章:究極の素粒子を探せ
•第3章:「4つの力」の謎を解くー重力、電磁気力
•第4章:湯川理論から小林・益川理論へー強い力、弱い力
•第5章:暗黒物質、消えた反物質、暗黒エネルギーの謎

本書は、タイトルのとおり、宇宙の成因とこれからを説明している。時々駄洒落のようなことを書いてはいるが、本質的には難しい話です。でも、「宇宙はこれからどうなるのか?」
といういわば根源的な問いは押さえがたく、最後まで読みました。最も先端的な部分をなんとかわからせようというサービス精神旺盛です。独特の図解も豊富です。

この10年とか20年のこの分野(素粒子物理学)の進展はすさまじいものがあるらしい。さらに、現在も最先端の理論が模索されているという。湯川秀樹博士の時代と違い、最近では巨額の投資による巨大施設による実験データから新理論が発見されることが多い。
この分野では、日本もかなりの厚い研究者の層があるようで、日本人研究者の名前がひんぱんにでてきます。


以下は、わからないながらも、面白かったというか、大事と思った箇所。

p.44 宇宙のエネルギーの73%は、「暗黒のエネルギー」である。星と銀河で0.5%
 「暗黒物質」が23%

p.64 「暗黒物質」の地図(等高線みたいな)

p.93 素粒子の標準模型(第3世代まである)

p.128 「神はさいころを振るらしい」(ボーアらによる「コペンハーゲン解釈」)

p.162 クォーク理論を裏付けた(1974年)11月革命
  論文提出日 11月12日 ティンら   →1976年ノーベル賞
        11月13日 リヒターら  →1976年ノーベル賞
        11月18日 イタリアのチーム →賞はもらえなかった

p.186 「加速器実験は、現代の戦艦大和だ」(立花 隆)

なんと、
「宇宙がどのようにして始まったのか、なぜ私たちはこの宇宙に存在するのか、宇宙はこれからどうなっているのか・・・残念ながら、これらの疑問には、まだはっきりとした答えがでていません」(p.220)

コメント (4)    この記事についてブログを書く
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4 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
お疲れ様です。 (シュウ)
2010-11-04 11:09:54
なんか興味が惹かれるような本ですね。
読みたいけど自分の頭で理解できるかどうか…
返信する
難しいですけどロマンチック (JUNKO)
2010-11-07 01:08:11
女だからか宇宙とか星とかロマンを感じますが(笑)うちの旦那はよくお酒を飲んで酔っ払うと「地球がこんな風におかしくなって人類が狂ってきたのはダークマター、暗黒物質のせいだーー」とシャウトしています(笑)
宇宙人はいるのか?やってくるのか?
タイムトラベルは出来るのか?もし出来たら又佐さんは江戸時代へ旅行するであろう・・・・。
返信する
大丈夫です (bonn1979)
2010-11-07 08:47:00
シュウさん

コメントありがとうございます。

かなり
工夫して書いてあります。

私も
半分程度しかわかりませんでしたが
それでもかなりわかった気分になります。

137億年
といった単位の世界を知ることが
日常から脱却できて
いいのだと思いますね。
返信する
すでに江戸時代がそこに (bonn1979)
2010-11-07 08:51:32
JUNKOさん

コメント有難うございます。

なかなかtwitterとブログの連携ができません・・

ご主人は理科系の方でしたね。

私は文科丸出しですが
なぜか空を見るのが好きな子でした。

望遠鏡は買えないですが
鹿児島の田舎のほうでは
星が良く見えます。

藤沢周平の小説を読み
又佐さんの料理のtwitterを読んでいると
江戸はすぐそこに感じられます。

昨日は
世田谷での研修で
江戸時代を感じられたのでは?

ちょんまげはなくても
江戸の頃あった
人間の営み。考え方。
返信する

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