介護福祉は現場から 2007.02.22-2011.01.25

新しいブログにリンクしています。7つのテーマにわけました。引き続きお読みください。

スウェーデンの社会・・・その基礎的統計

2007-11-24 06:52:10 | 地球→ドイツブログ
修士課程
12月3日集中講義の準備シリーズ

北欧の社会福祉・社会保障をテーマとしていますが
すでに膨大な邦文文献がありますし、
最近の情報としてもインターネット上に豊富です。
(日本人の見学記の一部を私のホームページの「国際保健福祉学」5北欧にアップ)

今日は
高島昌二先生の
『スウェーデン社会福祉入門』
2007、晃洋書房。
から
基礎的な統計を略記します。

日本とスウェーデンの社会としての大きな相違点をつかんでおきたい。
データは上記の冒頭資料部分 ⅩⅣ~ⅩⅤ ページ。
大雑把な数字にまるめています。

      S(スウェーデン)    J(日本)
人口    900万人        1億3000万人   約14倍
Sの面積は、Jの1.2倍で、人口密度は17倍の違い。

政治では、Sは1院制(1971年以降) J のような「ねじれ」はないわけ!
国政選挙の投票率は80%を超えている。Jでは?たしか、6割ぐらいか。

高齢化(人口に占める65+)は、S 17.2%   J 20.1%
合計特殊出生率(女性が一生に生む数)S 1.77 J 1.25

国民総所得 S 3200億ドルに対し、J 4兆7000億ドルは15倍の規模。
国民一人当たりは、 S 35840ドル J 37050ドル とほぼ同じ。(2004年)

租税負担率  S 49.9%  J 21.5%  (2005年)
社会保険料  S 21.7%  J 14.4%

公務員比率(就業者総数に対する) S31.5%  J 6.4%
国民1人当たり国防費  S 600ドル  J 355ドル とSがだいぶ多い。
  (兵員数は、S 2.8万人 J 24万人。 2006)

p24-p35 「スウェーデンの社会と福祉」から
・1932年以来 一時期の例外を除いて、政権は社会民主党
・特に1930年代の12年間首相をつとめたP.A.ハンセンの「国民の家」構想が重要。
・女性の役割 投票権は1921年から(日本は戦後)
  国会議員の48%は女性(日本は、衆議院で9%、参議院で6%)
  女性の労働力率 75.7% (日本は、48.2%)
・Ombudsman(オンブズマン)は、1809年(日本では江戸時代)の国会オンブズマン以来すでに9種類がある。
・移民 1850年から1930年にかけて、北米へ130万人が移住(当時の人口の1/5)
最近では、人口の12%が外国生まれ(日本は、たしか1%台では・・)

このようにみると
社会福祉のさまざまなサービスの相違を知る前に
スウェーデンと日本の(歴史・政治)大きな違いを踏まえることが大切なことがわかります。
コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« この7年間の医療政策 | トップ | 介護保険の経済的規模 »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。

地球→ドイツブログ」カテゴリの最新記事