お庭の自然

ある博物館のお庭で2007年12月から2009年3月まで16ヶ月の自然観察記録です

多くの参加ありました

2008年09月20日 | 観察会


 今日は、毎月1回開催されている、かいじあむのお庭の自然観察会が開かれました。
台風13号は、大きな被害をもたらすこともなく南海上を通過していきましたが、
なかなか台風一過の秋晴れとはなりませんでした。
でも、暑くもなく、寒くもなくといった、いい季節になってきたからでしょうか。
このところ一桁台だった観察会の参加者も、およそ30人と、ちょっとした賑わいとなりました。

 初めは、一般駐車場のトチノキから観察スタートです。
いくつもトチノキの実が落ちているようすを見て、実際にその実を手にして・・・。
大部分の方が、トチノキの実は初めてだったようで、
クリに似て否なる独特な形・輝きの実を拾っては、感激されていました。



 次は、前庭の築山の散策道に上がりまして、いま花盛りのヤブランなどを見ましたが、
いちばん盛り上がったのは、クヌギなどについたハイイロチョッキリのお話でした。
地面に落ちている、ちょっきりと切り落とされた小枝をひろいあげ、
切り口の鋭さや、まだ十分に熟していない実をかさから取り出して、
1カ所だけ卵を産み付けた、小さな穴があることなどを、じっくりと観察したりもしました。



 こちらは、コブシの木のところで、実のようすの説明を受けているところです。



 その次は、ヤマボウシ。
赤くなってきた実、食べられるんだよ、ちょっと甘いんだよ。
話を聞いて、早速、一つ口に入れてみたお友達。
感想は「マンゴーみたい」 周りの参加者もにこにこです。



 いよいよ、かいじあむのお庭のシンボルツリー、ヤマナシのところまできました。
ヤマナシの実は、もう終わってしまった・・・。
根元の周りには、赤くなったホオズキが・・・。
近くにあるカリンとマルメロ、その違いは・・・。
ヒガンバナも咲き始めたよ・・・。
話題は、いっぱいです。



 1時間の予定でスタートした観察会も、あっという間に時間がたってしまい、
調整池の畔で、クチナシの実などを見て、それから畠の見どころなどお話しして、
いったん解散となりました。
 畠に進まれた方は、白いワタの花、ソバの花、ニンジンの種、大きくなったトウキビ、
それからこれもかなり成熟がすすんでいるラッカセイなど、オプション観察がありました。

 ご担当をいただきましたボランティアの前田さん、
その他、ご参加のみなさん、たいへんお疲れさまでした。
次回は、10月18日(土)が予定されています。

小学生のみなさんのご来館

2008年09月19日 | かいじあむ・スケッチ


 今日は、1日雨模様でしたが、お昼前には、少しやんでいました。
そんな中、かいじあむの見学に来られた小学生たちの姿が見られました。
バスから降りて進んでこられ、これから、お庭で、楽しいお弁当タイム。
お弁当が終わるかどうかくらいに、再び雨が落ちてきましたが、
大丈夫だったのでしょうか。
 いち早く運動会が終わった富士吉田市内の学校のようでした。
これから10月にかけては、こうした小中学生のご利用が増えてきます。
お庭の自然も楽しんでくださいね。

アベリアとイチモンジセセリ

2008年09月19日 | 樹木


 いま、また、アベリアの花がきれいに咲いています。
「また」というのは、どういう意味か・・・



 こちらは、アベリアの木の脇にある説明プレートです。
まず、木の名前ですが、ここでは「ハナゾノウツギ」という名称で説明しています。
「アベリア」というのは、学名をカタカナ表記したものですが、説明文中には、
「アベリアの名で親しまれ・・・」とありますので、今回はこの名称でいきます。
また、別名を「ハナゾノツクバネウツギ」としていますが、図鑑によっては、
こちらの少々長い名前で出ていることも多いです。
 その花の時期ですが、4月から10月とたいへん長いのですね。
でも、「耐寒性常緑低木」とあるように、寒さには強い反面、
暑さにあまり強くないせいか、夏の盛りには、花がたいへん少なくなってしまいます。



 秋の気配が漂いはじめると、このアベリアも、再び元気を取り戻してきた・・・
冒頭の「また」というのは、そういうことなのです。
 さて、このあと、主役がアベリアの花から、ちょっとずれてしまいそうですが、
それは、この写真の中にぼんやりと写っているものです。



 そう、イチモンジセセリです。
イチモンジセセリは、これまでにも、登場したことがありますが、
セセリチョウの仲間で、一番よく見られるものの1つです。
 このカットでは、アベリアの葉や茎を見ていただくとともに、
主役交代を確認していただきます。



 イチモンジセセリは、アベリアの花の蜜を吸いに来ていたのです。
せわしなく、花から花へと、蜜を吸っていました。



 と、先ほどまでは、よかったのですが、こんなのダメじゃん!
・・・なんて、いわないでください。
 今日は、雨が降ったりやんだりの天気で、
とても明るさが足りなくて、スローシャッターで撮影してきたのですが、
ここに来て、急にイチモンジセセリに動かれてしまいました。
 ふつうなら、こんなカットは、カットするのですが、よく見てください・・・!
ブレながらも、イチモンジセセリの口、すなわち吸蜜管が、クルクルクルっと
渦巻き状になっていますね。
花の蜜を吸うときには、これをいっぱいに伸ばして、チュチュッと吸うのです。



 それでも、アベリアの花は、長いロート状になっているので、
ときにこんなふうに頭を花の中につっこんで、吸わなければならないこともあるようです。
蜜は、花のいちばん奥にあるようですね。
それにしても、イチモンジセセリの頭は、花粉だらけ。
こんなふうにして、アベリアの受粉も、お手伝いしているのかしら・・・。

(撮影: 2008.9.19)

今日は、雨降り・・・

2008年09月18日 | かいじあむ・スケッチ


 台風13号の影響も出てきているのでしょうか、
かいじあむも、今日は雨の1日となりました。
館の正面玄関前にも雨水がたまり、流れています。



 もう少し引いて見ました。
画面の右端に、この秋の企画展の案内看板が出ていますが、それも雨の中・・・。



 この秋の企画展、テーマは、『甲州食べもの紀行』です。
会期は、10月11日(土)~12月8日(月)
サブタイトルにもありますが、海のない山梨にあって、
昔から海の幸・山の幸などによる豊かな食文化が培われてきたことを
取り上げる内容の企画展です。
次の「かいじあむ」公式ホームページの企画展情報も、あわせてご覧ください。
企画展「甲州食べもの紀行」:山梨県立博物館

ホシアサガオ、かな

2008年09月16日 | 草花


 マルバルコウなどと同じような位置づけの、ホシアサガオです、たぶん。
たぶんとは、ずいぶん無責任ですが、
ヒルガオ科サトイモ属のつる性の植物、外来性のもので、
最近その数が増えてきている、強力な“雑草”で、
種の同定がけっこう難しいように思うものの1つです。
自然交配が起きやすく、微妙な変化がおこっていると聞いたことがあります。
この写真のものは、マメアサガとも似通っているところがありますが、
やはり、“たぶん”ホシアサガオではないかと思われます。

(撮影: 2008.9.15)

十五夜の月

2008年09月14日 | 季節の話題


 今晩は、十五夜さんです。
雲が多いながらも、十五夜の月が何とか楽しめそうですね。
21時8分の撮影です。
もちろん、そんな時間ですので、かいじあむのお庭からではありませんが、
お空には境界線がないので、まあ、お庭の続きとしてお楽しみください。

(撮影: 2008.9.14)

クリの実も落ちていました

2008年09月14日 | 樹木


 かいじあむのお庭には、クリの木も植栽されていますが、
その木の下に、ほら。
ツンツンしたイガに包まれた、クリの実が落ちていました。
でも、よく見ると、かなり虫が入っているみたいです。
ちょっとがっかり。
実りの秋ですね。人にとっても、でも何より、人以外の自然の生き物たちにとっても・・・。

(撮影: 2008.9.13)

もうはじけました・・・

2008年09月13日 | 


 しばらく、見ないでいたら・・・



 茶綿の実が熟して、中の種を包んでいる繊維質、すなわちワタが飛び出していました。
地面に落ちちゃっているのもありました。
たいへん、たいへん。
あわてて、茶綿の収穫をしましたよ。

(撮影: 2008.9.13)