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青い空のもとで(日記)・・・・青い空の下で

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「失敗学」

2012-06-29 17:52:55 | 医療
産業医をしていると、いろいろな相談を受けます。

こんなものを作ってみました。



【失敗学】

①起きてしまったことは、くよくよしても変わらない。
くよくよして変わることであれば、くよくよする意味もあるが、
変わらないのであれば、いつまでも引きずることは「賢い選択」ではなく、
「知恵のある生き方」ではない。


②「もっと悪い事態にならずによかった」と、ポジティブにとらえること。


③これまで、世の中で、同じような失敗をした人は「多い」。
自分だけだと孤独になる必要はない。・・・と考えること。

④「失敗」を次に生かすことを考えること。

⑤「今回の事があったので、今後のさらに悪い事を防ぐことができるようになった」と、考えること。

⑥「人は悲しみが多いほど、人に優しくなれる」:「贈る言葉」より。

⑦人生は何事も修行の連続ととらえること。同じことでも、それを通して成長する人と、成長できずにいる人がいる。

⑧ストレスは、まわりにあるのではなく、自分の脳で作り上げるもの。その人の「考え方のパターン」が大きく影響する。人は、ストレスを「考え方のクセ」で、大きくも小さくもできる。つまり、失敗のゆくえは「自分」にかかっている。



医学部の入試と数学

2008-04-11 18:33:59 | 医療
東大入試の数学の過去問にトライしてみました。

文字通り「トライ」するだけで、解けませんが、頭の刺激にはなります。

***

高校時代と浪人時代には、東大は全く関係なかったので、東大(理系)入試には、どんな数学の問題が出ているのか、ほとんど知りませんでした。

(駿台の模試の数学では、今思えば、東大の入試問題を念頭において、作成していたと思うのですが、とても難しくて「全く!」解けませんでした。(ちなみに、模試を受験した人からのクレームで、「こんな、平均点が100点満点中30点くらいの模試で、合格判定などしても、信頼できるのか?」というものがありました。担当の人は、「それでも、経験的に、合格可能性は、実際と合っている」と説明していました。)

***

さて、2005年の理系(後期)の第3問について。http://answer.ironmannet.com/universities/13/tokyo/math.htm
(ちなみに、問題の意味は、なんとかわかったが、あとは解けず。しかし、解けなくても、解答の解説(←鉄緑会のもの)をみると、「雰囲気」や「どうすれば、解けるのか」がわかって、けっこう面白い。)

***

この問題を解くのには、「複雑な式変形」と「場合分け」を、「延々と、いろいろ、ひたすら、根気良く、飽きもせず」やる必要がある(…ということは、わかった。)

あえて言えば、「数式変形」や「式変形の工夫」の「達人」になる必要がある。
私には、この計算の複雑さは「半端じゃない」と思える。


***

そこで、考察。

①「こんなに複雑な式変形ができなくても、普通の病気を治療するお医者さんには、なれ(ると思い)ます。」


②「しかし、そういう「発想」に優れた人には、未知の医学の研究領域で、その「発想力」は生かされると思います。
したがって、このような、難しい問題を入試に出すのも、全くの無意味ではないように思います。」

③「世間では、「入試問題をとくテクニックだけを身につけた、受験エリート」という批判をよくします。
しかし、この問題は、(私の考えでは)テクニックだけでは解けないように思います。。。。というより、こんな問題を解くテクニックを身に付けられるのは、逆に、能力のある人にしか、できないように思われました。」

したがって、「入試問題をとくテクニックだけを身につけた、受験エリート」という批判は、一部は、あたっているでしょうが、実際に問題を解いてみると、あながちそうも言い切れないように感じました。



考えることは「面倒臭い」か?・・・医師と数学力(その2)

2008-03-30 11:53:32 | 医療
吹奏楽の発表会があるので、イスの位置を決める「色の付いたビニール・テープ」を、短く切って欲しいと「ある人」に頼まれた。。。。何十枚も。

その人は、「一枚ずつ」切って、「一枚ずつ」下敷きに並べて張っていた。
そして、そのあとで「一枚ずつ」端を小さく折っていた(←後で、はがしやすくするため)。

この方法は、とても効率が悪い。

面倒くさがりの私は、少し考えて、「楽のできる方法」を考えた。

***

それは、「テーブルの端に、テープをくっつける。→テープを短く切り取る。→これを、繰り返す。→テープの端を折る。→順番に、下敷きに貼ってゆく。」
・・・・・という、たわいもないものである。

「あるひと」は「あ、その方法いいね」という。「どうして、こういう方法でしなかったの?」と聞くと、「そういう方法を考えるほうが、面倒くさいから」だという。

「考える方が面倒だ」という発想に出会ったことは、ある意味、新鮮であった。

(ちなみに、「あるひと」は私の家族の一人です。こういう人は、お医者さんには向いていないかも。「鑑別診断を考えるのは、面倒くさい」といわれたら、困るからね。)

***

ということで、「この受験生は、考えることを面倒くさがる人か否か?」を判定するためにも、ある程度の数学の評価は妥当と思う。
(ほかに、客観的な評価方法があれば別だが。。。。)

医学部の入試と数学

2008-03-30 11:49:25 | 医療
「医師になるのに、数学の力は必要か?」

答えは「イエス」であろう。
(ちなみに、私は、高校1年の時に数学アレルギーになり、それ以来
不得意科目となった。
駿台予備校の、数学の授業で持ち直した。
最近は「人間の知恵を超えた、創造主の知恵(聖書)」のもとで、
数学を「復讐」(注:「復習」ではない!)している。
(いわゆる、リベンジ。)

***

そして、「復讐」(再注:復習ではない)の最もやりがいのある相手と言えば、
東大理系の入試問題である。

しかし、これは、とても、手ごわい相手である・・・というか、非常に難しい。
問題を創るほうも創る方だが、解く方も解く方である。

***

さて、この東大の入試問題では「かなり、込み入った『場合分け』が必要な場面が出てくる(・・・ということだけは、わかった)。
(例えば、2004年の第4問、1997年の第2問など)
受験技術も必要かも知れないが、「かなり根気良く考え、吟味すること」が必要である。

***

さて、もちろん医師には「根気良く、論理的に、柔軟に考えること」が必要である。

例えば、「一般の抗生物質で治療しても、熱と咳と肺の影が良くならない場合」に、何を考えるか?
・・・・この「問題」を解くには、「鑑別診断」が必要である。

「鑑別診断」には、数学で習った「場合分け」や「論理学・・・『かつ』や『または』」が必要である。また、病気の頻度も考慮しなくてはならないので「確率」の知識も必要になる。
また、医師が鑑別診断をする時にはおそらく、(無意識の内にではあるが)「確率の期待値」も考えているように思う。

例えば、今あげた例では「24時間風呂で問題になった、また、温泉に行った後にかかる事のあるレジオネラ肺炎、真菌による肺炎、結核、アレルギーによる肺炎、間質性肺炎、悪性リンパ腫の肺への浸潤、癌性リンパ管症」などを考えなくてはいけない。

実際に、悪性リンパ腫であった症例を経験したが、
複雑な鑑別診断を行うには、「表」を作り、確率と、症状からの「期待値」を含めて考える必要が出てくる。
そして、これには「根気よく考える力」と「論理力」と「確率という概念」が必要である。

∴(←数学で使う「ゆえに」の意。中学で習った記憶があるが、知らない人が少なくない。
便利なので、カルテに多用している。)医師には数学の力は必要であると考えられる。

***

ただし、研究者などになるのでなければ、もちろん東大入試の「超難問」が解けなくても、あまり、問題はないと思われる。


産婦人科医の不足

2008-01-29 22:04:52 | 医療
以前、勤めていた(新潟県の)ある病院は、産婦人科も一つのウリだったのですが、近々、大学からの常勤の派遣が中止になるために、なくなるそうです。(たぶん、大学から来る外来のみ継続か?)

まあ、産科医の方にすれば、複数の医師のいる病院に医師を集中したほうが、何かといいのだと思いますが。(ただ、やはり、本当に医師不足なのでしょう。)

「国が世話をする、医療事故の保障」のようなものが、「やっと」始まるそうですが。。。とにかく、医療のいろいろなシステムや体質は、まだ、多くが「前近代的」であるように思います。何かの「圧力」や「ショック」のようなものがあって、初めて、改革されるのは、世の常ではありますが・・・・・

某市の当番日

2008-01-23 00:55:11 | 医療
最近、勤務医の激務が話題になっていますが、
以前、病院で私が実際に経験した、某市の夜間輪番日の記録です。
(まだ、これくらいだと楽なほうかもしれませんが・・・)

(この翌日に、普段どおりの外来業務などの仕事をしていたら、医者の方が死んじゃいますね。ちなみに、私は、翌日の検査予約を減らしておくなど、「自己防衛」をしていました。
おかげで、今でも、無事に生きています。)

***

【0月0日。 夕方5:00~翌朝8:30】

●30代(男性)皮膚の、蜂か織炎&アナフィラキシー疑い(QQ車)→高次病院にお願いした。

●20代(女性)腹痛。→経過観察のため、一泊入院とした。

●20代(女性)急性胃腸炎。生の貝のカキが怪しい。→一泊入院。

●50代(男性)熱中症の疑い。→一泊入院。

●70代(男性)QQ車。めまい。→頭部CTを撮り、一泊入院とした。(何かあるといけないので、そういう意味でも、一晩、様子を見させていただくことにすることが多い。)

●40代(女性)QQ車。エコーなどで、尿管結石の痛みと診断。→一泊入院。

(他にも、あったかもしれません)

他に、電話での依頼が5件くらいありましたが、診察中のためなどで、断らざるを得ませんでした。(発熱、意識消失発作、過呼吸症候群?、喘息、腹痛)

翌朝は早く起きて、入院した5人の方を診察し、普段の仕事の前に、帰宅の手続きをしたり、他医への紹介状を書いたり、翌日もけっこう忙しい。

***

ちなみに、輪番日の当直の仕事は、「初めの患者さんが来る前までは、けっこう気が重く、緊張もしているが、1例目の後は、だんだん、仕事のペースがよくなって来ます。
これは、水泳の大会で、「プールに飛び込む前までは緊張しているが、レースが始まってしまうと、とにかく泳ぐしかないので、自然と緊張から解放された状態になる」のと似ている気がして、興味深いと思いました。


医療危機

2008-01-14 01:04:44 | 医療
mixiニュースに対しての ある方の日記、そして、それに対するコメントが、現在の医療状況をよく現わしてしましたので、ここに引用させて頂きました。

(ちなみに、先日、N市の急患センターで、深夜 当直をしていましたが(←現在では、医師としてのアイデンティティーをあらためて確認できる、貴重な時とも言えるが・・・)小児科では、Niig市からかなり離れたsanj市より、「喘息」「腹痛」と2台の救急車が来ました。これまで、受け入れてくれたyosid町の病院が、受け入れてくれなくなったためと、急患センターのお姉さん(おばさん?)が教えてくれた。

「あ、本当に、医師が足りなくなっているんだ。。。。」と、あらためて実感しました。)

小児科の先生、本当に ご苦労さまです。
(ちなみに、内科も、平均して夜12:00から朝7:00の間に、7人位受診する。)

***

【mixiニュースより】

心肺停止でも受け入れ拒否=12病院、1時間後死亡-大阪・富田林市
(時事通信社 - 01月13日 16:02)

 大阪府富田林市で昨年3月、心肺停止状態で救急搬送を要請された同市内の女性=当時(77)=が12病院に受け入れを拒否され、約1時間後に搬送先の病院で死亡していたことが13日、分かった。同市では同12月にも、約30病院に受け入れを拒否された女性=同(89)=が死亡したケースが明らかになっている。

 富田林市消防本部によると、昨年3月14日午後9時50分ごろ、女性の家族から「風呂でおぼれて意識がない」と119番。同本部通信指令室は救急車到着までに11病院に要請したが、いずれも断られた。 

***

【Hさん】の日記より、引用。

この系統のニュースが出ると、病院は何をしているんだ。とか、
人の命はもっと尊重されるべきだ。という意見が数多く出る。
だが考えてほしい。
まず人を救うのには医者が必要だ。
そして今医者の数が全くたりていない。
つまり、医者もまたぎりぎりなのだ。
こういった緊急の患者を救おうと思えばその裏で休めなくなる医者の存在がある。

人を救うために医者の生活が犠牲になっているのだ。
人のために自分の生活を削るのは義務なのだろうか。
治すことが当然だと思われ、治すことができなければミスではないかと疑われ、
ひとたびミスを犯してしまえば訴えられる。
果たして、それは正しいことなのだろうか。

一つ、思い違いをしている気がする。
私たちは怪我をしたり病気になれば病院にいきなおしてもらうのが当然だと思っている。

だが、いままで治っていたのがたまたま運がよかっただけなのではなかろうか。
本来、そういったものは自分の生活の中で治すしかなく、
ただ、たまたま病院という施設があり、医者という人間がいるだけではなかろうか。

今の世の中医者不足だといわれているが、そうではなく、
患者がいすぎるのだ。
もう少し自分の体に気をつけ、健康的に過ごすべきなのではなかろうか。

心肺停止女性を12病院が拒否
http://news.mixi.jp/view_news.pl?id=382101&media_id=4

***

看護師の【Kさん】のコメントより。


2008年01月14日 00:36

初めまして。
私は東京の救命センターで働いている看護師です。
正直、救急の現場の状況は最悪です。

スタッフが少ないから5日間連続当直をしている医師。

夜間帯一人で4人の超重症患者を抱え、なおかつ入院患者を受けなければない看護師。
私は一ヶ月に18時間の夜勤が10回ありました。

手術中にも関わらず受け入れ要請がきたら、そちらにも関わらなければいけない。

病床数には限りがあります。

このようなニュースが続いた後、厚生省に申請し、許可されているベッド数を6床オーバーして患者さんを受け入れたこともありました(本当は行政処分の対象になります)。

それが果たしていいことなんでしょうか?と常に思います。
急患を受け入れるのが仕事ですが、受け入れ過ぎるあまり、入院中の患者さんへの治療の質が落ちることはあってはならないのですが、それが起こり始めています。

本来あってはいけないのですが、入院患者が急変しても対応できる医師が救急車対応に入ってしまい、処置が遅れたこともありました。

救急の現場は本当にぎりぎりです。
そこのところを知ってもらえれば・・・と思います。

すみません、いきなり長い書き込みをしてしまいまして。

***

(写真:沖縄・2007年)

「机上の空論」と「手ごたえ」

2007-05-06 16:56:29 | 医療
尊敬する岡田先生(←LDLコレステロールの測定法の開発者とのこと)が、「人はなぜ太るのか」という本を出された。

あとがきの「(外来の)経験をとおしてわかったことは、肥満を解消するだけで検査値(コレステロール、中性脂肪など)のよくなる人が非常に多いという事実である。」(カッコ内は補足)という箇所が、目にとまった。

「コレステロールの専門家」の言葉だけに、非常に印象的であった。
それは、私も、臨床医になって7年目で、初めて「同じ病院で続けて2年以上の外来」を経験できたおかげで、「全く同じこと」を強く感じていたからである。
(尿酸も、肥満の軽快と よく相関して改善するように思う。)

また、体重が3キロ位減少するだけで、エコーでわかる位に脂肪肝が改善していることもよくある。

***

従って、こういう「手ごたえ」をよく知っている臨床医は

、「薬物投与をしなくても、高尿酸血症の多くは、あまりプリン体うんぬんの食事療法をしなくても、減量だけでかなり良くなる。また、高脂血症の多くも、減量だけでかなり良くなる。(飲酒の適量化も尿酸・中性脂肪の低下に効果的)」

という「経験上の事実」をよく知っていると思われる。

学生時代のように、教科書の知識しかないと、
「尿酸が高い場合は、プリン体を含む食事を減らすことも、かなり重要ではないのか」
とか「コレステロールを下げるためには、コレステロールを多く含む食事を減らすのが、とても重要ではないか」などと思いがちかもしれない。

しかし、実際に、注意して外来をしてみると、「体重の減量が、2キロ位であっても、実はかなり効果的な人が多い」という「単純な事実」に、すぐに気付くであろう。

***

そうすると、肥満傾向のある人には、「薬でも下がりますが、体重を減らすことが最も効果的ですよ」と自信を持って言えるようになる。

***

こういう「手ごたえ」を知ることは重要であると思う。


私はすでに そうしていました。

2007-05-03 01:11:01 | 医療
中心静脈カテーテルの挿入の医療ミス記事が出ていた。(下記)

以前、研修医に指導する時に、

「頚静脈から挿入する時には、エコーで位置を確認してからやると、確実でいいよ」

と話し、実際にやってみせた。
しかし、研修医のA君は「そんな面倒な方法は、どの他の先生もやっていませんよ!」と不満げだった。

しかし、今回の記事の最後には、
『石川院長は「動脈の位置を確認するのにエコー検査を用いるなど、より安全な方法を実施したい」と述べた。』
と書いてあるではないか・・・。

A君にも、読んでほしい。

***

【以下、引用】

<医療ミス>カテーテルで動脈損傷 群馬大医学部付属病院で
5月2日21時50分配信 毎日新聞


 群馬大学医学部付属病院は2日、女性患者にカテーテルを挿入する際に動脈を損傷させ、大量出血により死亡させる医療ミスがあったと発表した。石川治院長が記者会見してミスを認め、「一人の命が奪われたことは残念で、ご家族に深くおわびします」と謝罪した。

 病院などによると、死亡したのは群馬県桐生市の60代女性。入院後に摂食障害や意識障害が生じたため4月27日、栄養管理などのため主治医の30代の女性医師が直径2ミリの「中心静脈カテーテル」を右あごの静脈に挿入した。

 間もなく、肺からの出血で血を吐くなど容態が急変し、血圧低下で呼吸困難になり、約7時間半後に死亡した。病院は「動脈を損傷した可能性が高い」として同日中に前橋署に「異常死」として届け出た。遺族にも説明・謝罪した。処置は「内科、外科問わず日常的な操作」だが、カテーテル挿入時、女性の意識がもうろうとし、体を動かすなどしたため、看護師ら3人も補助したという。

 石川院長は「動脈の位置を確認するのにエコー検査を用いるなど、より安全な方法を実施したい」と述べた。
【引用終り】

ニュースの裏の読み方

2007-04-28 14:40:04 | 医療

医師限定のサイトで、なるほどと思わせる
「ニュースの裏を解読する」コメントがありましたので、
引用させていただきました。(一部、改変)

***

【ニュース】

「世界最高の薬を国民に 政府が5カ年戦略」

 医薬品・医療機器産業を日本経済の成長けん引役とし、世界最高水準の医薬品を国民に迅速に提供することを目標に掲げ、予算の重点配分などの施策を盛り込んだ「革新的医薬品・医療機器創出のための5カ年戦略」を、厚生労働、文部科学、経済産業の3省がまとめた。

26日に都内で開かれた政府と製薬会社トップらによる会議で示した。

 戦略では(1)研究資金の集中投入(2)ベンチャー企業の育成(3)臨床研究・治験環境の整備(4)審査の迅速化、質の向上-など7つの柱を掲げた。

 具体的には、ライフサイエンス関連予算を医薬品や医療機器の開発分野に重点化し、拡充。研究開発に多額の資金が必要なため、税制の充実や強化も検討する。

  ↓
  ↓
【コメント】

<天下り役人の利益確保?>

「医療費削減のためにジェネリック推奨。
そしたら、某メーカーからクレーム。
おっと、しまった 、補助金ばら撒いてご機嫌取り。
だから 、今後とも天下り受け入れをよろしくね。
・・・ってとこかな?

この補助金は医療費とは別枠でしょうからね。」

夜間の救急当番日の実際②

2007-04-22 11:28:18 | 医療
0時0分・・・70代(男性)メマイめまいのため、救急車にて。頭CTは異常なく、一泊入院。

(ちなみに、救急隊によるとこの方は、①A病院はベッドが一杯とのことで断られ、②通院中のB病院は、急患の心肺停止の人を治療中のため断られ、
③C病院も、救急患者を診察中とのことで断られたため、当番病院の当院に照会したとのことでした。)

0時0分・・・20代(女性)腹痛。経過観察のため一泊入院。

0時0分・・・20代(女性)嘔吐&下痢。生カキ(←貝のカキ)による(?)急性胃腸炎を疑い、経過観察入院。

他に、電話対応が数件。(←発熱、一過性脳虚血発作?、過呼吸症候群、喘息、腹痛など。対応し切れないので、適宜、一次救急機関や他院を紹介した。)

結局、仮眠できたのは、3時間くらいでした。(←まだ、良いほうかもしれませんが)


***

もちろん、翌朝も早めに起きて、他院への紹介状を書いたり、経過観察入院の方の診察・指示があります。
。。。ということで、この年齢になると市の当番日はきついので、3か月に一度位が限界だと、当時は思いました。

合併で、市が広くなったので、東西に分けて、当番病院も一日2病院にしたほうがよいのかもしれません。
また、高次の救急センターを増設して、そこで働くドクターには、夜間の手当て(←もちろん治療でなく、お金のこと)を充分にしてあげて欲しいと思います。

(ちなみに、夜間の超過勤務料は、基本手当ての他に、実働の時間に応じて増額すればモチベーションも上がって良いと思うのですが・・・。また、翌日の勤務は少なくなるように、「病院全体、場合により、医療界全体で」取り組むべきだと思います。「自分は、夜も寝ないで働いたのに、翌日も外来を一生懸命にしている、赤ひげのようなりっぱな医者なんだ【←注1】」というような時代は、終わったように思います。)

【注1】ちなみに、私はこのような考えを「ねじれた赤ひげ精神」と呼んでいますが、実際に該当する医療関係者を知っています。(もちろん、多くの医師は、休みたくても休めないのが現実でしょうが。ですから、上に書いたように「病院全体、場合により、医療界全体で」取り組む必要があると思います。
そうでなければ、本当に日本の医療は崩壊しかねません。)

***

【追伸】上に書いた、「崩壊しかねません」というのは、決して大げさではありません。実際に、某市の一次救急センターで最近当直をしましたが、「…二次輪番病院が崩壊の危機にあるので、以上のようによろしくお願いします。」との文書が本当に置いてありました。


夜間救急医療の実際

2007-04-22 10:02:11 | 医療
「夜間救急医療」や「勤務医の減少」などが言われていますが、
以下、私が過去に経験した某市の夜間救急当番日の実際です。
(PM5:00~翌日AM8:30までの「一回分」です)

***         

0時0分・・・30代(男性)救急車。腕の化膿と、前ショック状態(アナフィラキシー。薬による?)の疑いがあり、外科的処置の必要もあり、高次病院に救急車で転送。

0時0分・・・50代(男性)熱中症?CT上は変化なし。1泊入院。翌日も言語障害あり、脳外科のある病院に転送。

0時0分・・・40代(女性)救急車にて。尿路結石の診断で、一泊入院。翌日、泌尿器科に紹介。

0時0分・・・70代(男性)メマイめまいのため、救急車にて。頭CTは異常なく、一泊入院。

(まだ、続きます)

私が医者をやめない理由

2006-12-29 21:46:44 | 医療
「ぼくが医者をやめた理由」という、かなり売れた本がある。

けっこう、思い当たるところもあって、面白い。

その本を読んでいて思ったのだが、私は、医者をやめてはいないので、(もっとも やめたら、永井氏とは違って食べて行けないが。。。)あらためて、なぜ自分は医者をやめないのか、「私が医者をやめない理由」という駄文を、すこしづつ書いてみたいと思う。

「チョコレートは太らない」という本

2006-11-23 11:12:36 | 医療
「チョコレートは(意外と)太らない」

という本を見つけました。(著者は、国立000研究所にも勤務した事のある、ちゃんとした、信頼できる医師。)

チョコレートの脂肪は、いくつかの理由で、案外太らないそうです。

(もちろん、食べ過ぎれば、当然太りますが。。。
含まれている砂糖も含めて、普通に食べる分には、『案外』太らないという事です。)

          

Chocolate好きの私には、朗報でした。
(経験上は、朝、仕事前に食べると、一番元気が出るので。。。。)