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クリエイティブが大好きなのに、なぜか商社マンになってしまった私のマニアバース!

大事なのはマイレージ、それともマイライフ?

2010-03-10 07:22:00 | 映画
今回JAL機内で映画『マイレージ、マイライフ』を鑑賞した。日本では3月から公開予定だ。ジョージ・クルーニーの最新作で、アカデミー賞でも注目されていた作品の1つだったが、残念ながら賞の獲得は逃した。しかし、主演陣の等身大な演技は共感でき、テーマの面白さも手伝って、なかなか良い作品であったと思う。



1年で322日間も飛行機の上で過ごすビジネスマン、ライアンの物語。家族も無く、真面目に付き合っている恋人もおらず、出張することで溜まるマイレージだけが生き甲斐。彼の人生哲学は、バッグに入らない荷物は一切背負わないこと。そしてアメリカン航空で過去に6人しか達成していない1,000万マイルの達成を目標に、日々出張を繰り返している。仕事は、リストラ宣告人。不況で企業から社員に解雇通告を行う代行業務で、かなり精神的にハードな仕事である。



ライアンにある時大きな転機が訪れる。出張せずに、ネット経由でリストラ宣告を行うことで出張経費を大幅削減しようという新たなアイディアを新入社員のナタリーが出したのだ。これにより、ライアンの出張が無くなる可能性が出てきたが、ライアンは完全にリモートベースに切り替える前に、一度ナタリーをOJT (オンジョブトレーニング)出張に連れ出す。ライアンは同じく激しい出張生活をおくっているビジネスウーマン、アレックスと出会い、情事を出張中に楽しむが、特別な恋愛感情は無い。そして、ナタリーは実際に出張して解雇を言い渡す相手と向かい合った時、その厳しさを知りながらも成長していく。



映画のキャッチコピーは、『あなたの”人生のスーツケース”、詰め込み過ぎていませんか?』。結婚もせず、特に他の人間と深く関ることもせず、人生に荷物は背負うことを拒んできた主人公が、妹の結婚、アレックスとの出会い、新人ナタリーとの会話などを通じて自分の行き方に疑問を抱き出し、唯一生き甲斐としていたマイレージを溜められる出張がなくなる状況に陥った時、『人生とは何か』を見つめ直す物語は、多忙で独身である多くの人々の共感を呼ぶ内容となっている。アレックスにも次第に恋愛感情が芽生え、もっと人の人生に関わっていくことの素晴らしさにも目覚め出すのだが、果たしてその行方は?

また、この映画で個人的に面白いと感じたのは、共感を呼ぶテーマ設定もさることながら、アメリカン航空、Hiltonホテル、Hertzレンタカー等が全面的にバックアップし、映画内でもそのまま登場しているが、米国内での完璧な出張テクなどが満載なこと。僕も米国出張の際には米国内を飛び回ることが多く、映画と同じようにアメリカン航空を利用し、アメリカン航空の会員制空港ラウンジ『Admirals Club』を使い、そしてレンタカーはいつもHertzを利用しているので、とても親近感のある映画だったし、常に良く訪れる米国各地の空港なども登場して楽しい。

主演のジョージ・クルーニーの演技も注目だが、アカデミー賞の助演女優賞にダブルノミネートされた女優2人にも注目だ。まず出張中に落ち合ってライアンと親密になるアレックス役には、ヴェラ・ファーミガ。家族がいながらライアンと関係を持つ大人の女性を演じている。そしてアレックスとは対照的な、経験の浅いエリート新人を演じるナタリーを演じるのが、アナ・ケンドリック。真面目な演技が爽やかさを映画にもたらしており、今注目の若手女優でもある。



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