ブルース・リーが創設した武道、『截拳道』に関する本は多く出版されているが、ブルース・リー本人が著者として纏めたものは僅か2種類しかない。まず一つは『Tao Of Jeet Kune Do』(截拳道への道)という、言わばブルース・リーの哲学が詳細に語られているものが有名だ。そしてもう一つが、『Bruce Lee’s Fighting Method』(ブルース・リーの格闘術)という、ブルース・リーの“格闘術”に焦点を当てた実戦的な本。この2冊で、まさにブルース・リーの哲学と武道をフルにカバー出来る仕組みだ。
今回取り上げるのは『ブルース・リーの格闘術』の方なのだが、ブルース・リーが生前に纏めたものを、死後に本として米国で計4冊が出版され、ベストセラーとして広く知られることになったもの。この4冊は、①護身術編、②基本トレーニング編、③実戦編、④上級テクニック編に分かれており、僕も米国に住んでいた頃現地の本屋さんで英語版を購入したのを覚えているが、その後、だいぶ後になってからこの4冊を1冊の豪華ハードカバー本に纏められたもの(英語版)が出版され、そちらを購入して大切に保管してあった。
しかし、今回初めて4冊で構成されている“日本語版”を入手することが出来た。この本は既に日本でも絶版になっているらしく、普通に本屋では手に入らない。古本であればネットで売ってはいるが、4冊セットで最低でも1万円から、最大値としては売上1万5千円くらいの値が付く希少価値の高いものとなってしまっている。そんな中、今回比較的安く、状態の良いものを入手することに成功したのだ。前々から狙っていたのでようやく入手出来た喜びは大きい!
さてこの本の中身だが、ブルース・リーが実戦する格闘術を、多くの写真を使って自ら解説している。ファンとしてはブルース・リーの若き日の写真をたくさん見られるだけでも貴重なので大興奮なのだが、実際に読んでみると本当に勉強になる戦いのテクニックがたくさん紹介されているので、とても興味深い内容だ。ブルース・リーファンは必ず買うべき本だし、本人が情熱を持って纏めているだけあって、まさに“ブルース・リーバイブル”の一つと言える。
これでまた貴重なブルース・リー本を入手することに成功したが、自身のロフトにあるブルース・リーコーナーが益々充実してきた。