うつからの脱出 

日々の徒然なる思い、その他興味あることを書いています。

鈍感力?

2007-05-26 03:51:59 | こころ
『鈍感力』 渡辺淳一著より。

あるメルマガからの引用です。(長いよ。暇なときに読んでね)

---------------------------------------------------------
 会社でK君は、優秀でもないが、劣ってもいない、いわゆる平均的な
サラリーマンだが、あるとき仕事上のミスを犯してしまう。たまたま上
司の虫の居所が悪く、みんなの前でかなり強く叱られた。
 まわりにいた仲間は、そのあまりの激しさに驚き、「ちょっとあの叱
りかたは、ひどすぎるんじゃない」と同情し、「あれでは落ち込んで、
明日、仕事を休むのではないか」と心配する。ところが、そんなみんな
の心配をよそにいつもの時間に現れて、昨日叱られたことなどまったく
忘れたように「おはよう」と笑顔で挨拶する。
これを見て、心配していた人たちは思わず「おはようございます」と返
事をしながら、なにやら気が抜けてしまう。
 こうしたK君をどう見るか。よくいうと、あれだけ怒られたのにほと
んど響かず元気なのだから、タフで立派、ということになるだろう。

 人間が成功するかしないかは、必ずしも才能だけではないということ
だ。いいかえると、才能どおりに成功するわけではない。才能は必要だ
が、それを大きくして磨いていくのは、したたかで鈍い鈍感力である。
 文壇のような世界は、あくまで個人の力と才能だけが通じる世界だが
、それでも成功するのになにが必要かということになると、いい意味で
の鈍さである。
 それぞれの世界で、それなりの成功をおさめた人々は、才能はもちろ
ん、その底に、必ずいい意味での鈍感力を秘めているものだ。
 鈍感、それはまさしく才能であり、それを大きくしていく力でもある。

 だいたい、年齢をとっても元気な人は、ほとんど他人の話はきかない。
たまにきいても、「はいはい」と聞き流しているだけで、その分、自己
中というか、ナルシスティックである。悪くいうと、自分勝手、ともい
えるが、この、あまり他人のいうことを気にしない、きかないところが、
健康の秘訣でもあるのだ。要するに、あまりくよくよせず、他人に嫌な
ことをいわれてもすぐ忘れる。このいい意味での鈍さが、精神の安定と
心地よさにつながり、ひいてはそれが血の流れをスムースに保つことに
もなる。
 現在、さまざまな病気の予防や治療のことがしきりにいわれているが
、難しいことを考える必要はない。それより、健康であるためにもっと
大切なことは、いつも全身の血がさらさらと流れることである。

 全身の血がいつもさらさらと流れているために、血管がいつも開いて
いることが必要である。この血管をコントロールしているのが、自律神
経で、この神経を刺激せず、いつもリラックスさせておくことが重要だ。
 自律神経には、交感神経系と副交感神経系の2つがあり、この両者は
互いに相反するように働く。
 たとえば、交感神経は緊張やいらいら、不安などが高じるとともに血
管を狭め、血圧を上げる。一方、副交感神経はこれと逆に、血管を広げ
、リラックスさせ、血圧を下げるよう働く。
 この2つの神経が、常に血管と密着しているために、血管はいつもこ
の2つの神経の影響を強く受けている。したがって、血管がいつも開い
ていて血がさらさらと流れるためには、副交感神経が支配している状態
におくこと。
逆にいうと、交感神経が働かない状態にしておくことが必要である。

 人間の五感など、様々な感覚器官において、鋭すぎることはマイナス
だ。
鋭い人より鈍い人のほうが器官を消耗することもなく、よりのんびりと
おおらかに、長生きできる。
 視覚、聴覚、嗅覚、味覚、触覚などが鋭敏すぎるというのは、マイナ
スもある。見えすぎて疲れたり、聴こえすぎて頭をかき乱されたり、嗅
覚が鋭すぎて困るということもある。とくに問題なのは、触覚異常。
 神経自体は正常なのに、皮膚だけが異様に反応することがある。たと
えば夏など、強い陽射しを受けただけで、たちまち灼けて火ぶくれにな
ったり、皮膚がむけてしまう人もいる。軽く虫に刺されただけで異常に
痒くて、掻いているうちにその部分がもり上がって腫れてくる。これは
明らかに過敏症である。アトピー性皮膚炎も、皮膚が敏感すぎるために
おこる病気である。

 よく眠り、いつでもすぐ起きられる。この両方を含めて、「睡眠力」
と呼ぶことにする。寝つきが良くて寝起きがいい、この睡眠力をもって
いる人に対して、寝つきが悪くて寝起きが悪い、睡眠力の劣っている人
は、人生においてずいぶん損をしていることになる。その大きさは容易
に計算することはできないが、時間的な差でいえば、20歳から60歳の40
年間で、57,600時間のロスという計算になる。この6万近い時間を有効
に過ごすか否かは、その人の一生に大きな影響を与えることはいうまで
もない。
 実際、それぞれの世界で、それなりの仕事をしている人のほとんどは
、睡眠力をもっている人である。
 不眠を治すには、すべて体力を極限まで使いきることだ。くよくよ考
えてもどうなるものでもない、とつまらぬことは考えないことも必要で
ある。また、眠れないからといって焦らぬこと。不眠の人の多くは、
「眠れないけど早く眠らなければ」という脅迫観念に悩まされている。
それを断ち切るには「眠るのをやめよう」と、逆の発想をすればよい。

 鈍感力はさまざまなところで力を発揮するが、母親の愛は鈍感力の最
たるものである。自分のお腹を痛めて産んだ子供がやることはすべて
愛しくて許せる。この許せる気持そのものが、まさしく鈍感力を生み出
す原点になる。
 乳幼児期、母親は子供の泣き声やぐずる声に絶えず悩まされる。
実際、子供は眠いといっては泣き、お腹が減ったといっては泣き、暑い
といっては泣きだす。これに対して、母親はつきっきりで応え、子供を
心地良く、眠りやすくするように努める。
 しかし、ときに対応しきれず、泣く子に腹を立てたり、さらには怒る
こともしばしばである。母親が育児ノイローゼになるのもこういうとき
だ。
 でも多くの母親は、この子供の泣き声がさほど気にならない。それど
ころか母親にとっては単なる泣き声というより、子供が懸命に自分に呼
びかけ、甘えている愛のメッセージときこえるのである。
 この泣き声に平気になれる過程も、そしてなれる状態も、まさしく鈍
感力のおかげなのだ。この無神経さ、鈍感さは、母親だけに与えられた
能力であり、たくましさである。

 鋭いとかシャープであることだけが才能ではない。それ以上に、些細
なことで揺るがない鈍さこそ、生きていくうえでもっとも大切で、基本
になる才能だといえる。鈍感力があってこそ、鋭さやナイーヴさも、本
当の才能となって輝きだすのである。

---------------------------------------------------

鋭い感性はもってはいけないの?

全ての物事に鈍感に生きていたら、何の楽しみがあるのかな…

例え睡眠を削ってでも、俺は今の生活を選ぶよ。

皆さんの意見はいかが?


最新の画像もっと見る

5 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
鈍感デス (pikak-)
2007-05-27 04:52:52
ある芸能人が「どーんかん、どかん、どかん」
と歌っていた。
彼は、パニック+抑鬱だそうだ。
私の記憶違いの芸能人で無ければ、ですが。

私は、人前で怒鳴られた事もあるけど
その日は、落ち込むケド翌日には、
次の仕事に追われて、落ち込む余裕が無い。

落ち込む前にやらなければならない事がある。

睡眠は、削りたくないです。
ミスが連打すると困るから。
だけど結局、削ってやってしまうから
ダメなんだと思う。

寝つきが悪くて寝起きが悪い。
コレもダメ出しします。
自分の事は、省みてませんが、ミスが
多くなる。

仕事は、基い、趣味含めてミスとか寝不足が
祟って、結局、趣味もできない事になるから。

私の場合の話ですわょ。あくまで。
返信する
>pikak-さん (眠り猫)
2007-05-28 02:53:44
pikak-さんの場合は、忙しすぎて、落ち込んでいる時間がないんですね。

俺も最初の時、そういう状態だった時があって、かない気分は上がり気味だったんだけど、突然ポッキリと折れました_| ̄|○

睡眠不足は会議の時にツライですね。
あと、集中力が途切れた時とか…
返信する
Unknown (Unknown)
2007-06-01 11:53:42
僕はよく人から何も考えてないと言われますが、これだけ生きてきて、そんなに悩んだ記憶がありません。



なので成長は人より遅いと感じます(*_*)
返信する
Unknown (Unknown)
2007-06-01 11:54:55
↑ジョージですm(__)m
返信する
>ジョージさん (眠り猫)
2007-06-02 22:57:44
どう生きるかは人の自由ですよ。

石橋を叩きながら確実に歩んでるのですね。
返信する

コメントを投稿