うつからの脱出 

日々の徒然なる思い、その他興味あることを書いています。

いま、会いにゆきます

2005-08-21 22:59:21 | Weblog
巧は澪の母に、澪のほかに女のひとができたと思われて、かわいそうだった。

雨の季節もあと2週間。
澪がいなくなるのを覚悟している巧は、祐司のために自分がしっかりしていないといけないと思う。

巧が高熱を出して、図書館を休む。
心配した万里子は秋穂家を訪れる。
そこで、澪と万里子は再会する。

ようやく二人の距離が近づいたのに、限られた時間は残り少ない。
幸せな時間は、長くは続かないのだろうか。

澪と万里子はどんな会話をするのだろうか。
次回が楽しみである。

うつくしい子どもを読んで

2005-08-21 00:48:32 | Weblog
石田衣良のうつくしい子どもを読んだ。

ニュータウンの文部省研究開発指定校で行なわれた管理教育。
五つある学舎は母校舎とひとつの通路で結ばれている。
それは監獄の建築様式と似ている。

主人公の弟が小学校3年の女の子を殺すという衝撃的な事件がおきる。
センセーショナルな報道により、平和な家庭は崩壊する。
住居を変えても、しつこく追いかけてくる。

そんな中、主人公はもとの中学に戻ることを決意する。
そして弟がなぜ犯罪を犯すことになったか、解明しようとする。

執拗ないやがらせにもめげず、2人の仲間を得て見つけたのは、警察署長を父にもつ優等生と弟の意外な接点だった。

殺人事件の被害者は、殺された側だけでなく加害者の家族も含むのだ。
世間の目から逃れて生活しようにも執拗に追いかけてくるマスコミ、写真週刊誌によるプライバシーの侵害、ネットによる個人情報の漏洩。

殺人者である弟のあるがままを受け入れ、事件の裏にある真実を突き止めようとする主人公は強い。

理想的な教育とは何か、子どもとの付き合い方をどうすればよいのか、考えさせられた。