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久々に心底から「うめえ!」と思えるタイカレーと出会った。
その店がコリドー街にあるタイ料理店『バンコク・キッチン』。とある編集女史の一押し店で、以前に一度利用したことがある本格志向のタイ料理店だ。
それなりの人気店ゆえ、金曜日の夜などは予約必須なのだが、不景気の影響か、この日は花金(死語)にも関わらずすんなりと席に着くことができた。
チョイスしたのは9種の料理で構成される『ゴールデンシャワーコース』。内訳は三種の前菜(生春巻き、海老すり身湯葉包揚、さつま揚げ)に始まり、春雨炒め、トムヤムクン、魚の唐揚のスパイシーあんかけ、ナスとポークのオイスターソース炒め、カレー、デザートといったところ(たぶん)。
まぁ、こんな理由であまりタイカレーを食べることはないんだけど、このコースの中で食べた「シーフード卵カレー」はマジ美味かったね。見た目に味、食感なんかはカレーというより「スパイシーな親子丼のアタマ部分」ってな感じなんだけど、香り豊かなジャスミンライスにかけるとテイストが一変。紛う事なきタイカレーそのものへと昇華する。これはちょっと驚きの味。ライスとの相性ありき、どうすりゃタイ料理特有の喉越しを最大限かつ効果的に導き出せるか、といったことに尽力を重ねて生まれたカレーだという気がする。っつーことで「タイ料理、っパねえ~」と俺なりに最大の賛辞と喝采を贈らせてもらったぜ。
コースの料理いずれもが外れなく、どれをとっても美味かったんだけど、このカレーはそれに輪をかけての絶品クラス。今度はこれのみを目当てに再訪するぜと心に誓い、〆のタピオカミルクをジルジルと啜るのであった。