■マイケル・ジャクソン『THIS IS IT』

■マイケルの映画『THIS IS IT』、観てきました。

いちばん最初にロンドン公演のニュースを知ったときには
「観たい !! 」という気持ちと同時に
「でも今さらどうなんだろう !? 」という疑念がありました。
10年以上もステージから遠ざかっていたマイケルが
大がかりな2時間前後のライブでパフォーマンスできるのか、と。

でも『THIS IS IT』、素晴らしかった。
これは幻となったロンドン公演のリハーサル風景をまとめたドキュメンタリー映画。
リハーサルなわけだから当然本番よりも1～2割 力は抜いているはず、だけれど
そのパフォーマンスはどれも圧倒的。
ブランクを感じさせるどころか
(過去3回行われたワールド・ツアーのうち2回を私は観ていますが)
これまでの中で最高にすごいライブになったはず !
そう思えるパフォーマンスでした。

この映画を観て、
マイケルが唯一無二のエンタテイナーであり、
やはり天才だったんだということをあらためて感じました。
そして「天才」であると同時に、「努力の人」だったということも。
自身のパフォーマンスだけでなく、
ライブで使用する映像や照明、演出について、
バンドの演奏やコーラスのちょっとしたニュアンスまで
(1～2秒の間合いまで、です)
すべてにおいて自分自身で確認をして指示を出す。
まさに命懸けで臨んでいたのだなぁ、と。

またバンドやダンサー、スタッフには、「上から」ではなく
つねに敬意と謙虚さを持って接していたことにも驚かされました。
そんなマイケルに、周囲の方たちも真摯に向き合い
「自分の仕事」に一所懸命取り組んで
ひとつのファミリーのようになっていた姿に救われました。
その「あったかさ」が映画全体を覆っています。


たとえマイケルが亡くなる運命だったのだとしても、
ここまで彼が打ち込んでいたこのライブ、
1回でもいいから本番のステージを踏んでほしかった。
けれどそれはもう叶わないことで。
せめて、これまで独り歩きしていた、
どこからどこまでが本当なのか分からない
スキャンダラスな部分はもう抜きにして、
彼の作品がこれからもずっと愛され続けることを願います。




映画は11/13(金)までですが、興味のある方はぜひ !
私もできればもう1回観に行きたいなあ、と思っています。
ではでは。