■MISATO Live Records 1986(3)

いろいろな街で。
さまざまなコンサート・ホールで。
美里が行ってきたライブ・ツアーにスポットを当てます。
今回は1986年秋から1987年にかけてのツアーを紹介。

◆MISATO & THE LOVER SOUL　Steppin' Now Concert◆

1986年9月2広島郵便貯金会館を皮切りに全国38ヶ所39公演。
ツアー途中の11/26に声帯結節・急性咽喉頭炎で美里が入院。3ヶ所のライブが延期に。
その2か月前の9/26京都会館の公演ですでに喉の具合はあまり良くなかったようで、
アンコールの際、洗面器の水をかぶり「今日の私を決して許さないでください」
と言ったというエピソードも。
また、ギタリストの佐橋佳幸がライブ中に転倒、
腕を骨折するというアクシデントもありました。
※秋には慶応大学・三田祭での学園祭ライブも敢行。

【ツアー日程】
1986
09/02 広島郵便貯金ホール
09/03 島根県民会館
09/04 岡山市民会館
09/06 徳山市文化会館
09/07 下関市民会館
09/09 浜松市民会館
09/15 新潟県民会館
09/16 静岡市民会館
09/19 北海道厚生年金会館
09/21 桐生産業文化会館
09/24 神戸国際会館
09/25 奈良県民文化会館
09/26 京都会館第一ホール
10/03 高知県民文化ホール
10/04 松山市民会館
10/06 高松市民会館
10/07 徳島市文化センター
10/16 福岡サンパレス
10/17 九州厚生年金会館
10/23 那覇市民会館
10/28 熊本市民会館
10/29 長崎市公会堂
10/30 鹿児島市民文化ホール
11/04 宮城県民会館
11/11 茨城県民文化センター
11/19 秋田県民会館
11/20 岩手県民会館
11/21 金沢市観光会館
11/22 金沢市観光会館
12/14 富山市公会堂
12/17 山梨県民文化ホール
12/18 千葉県文化会館
12/22 宇都宮文化会館
12/23 群馬県民会館
12/26 岐阜市民会館
12/27 四日市市文化会館

※学園祭
1986 11/15 慶応大学・三田祭

1987
01/21 山形県民会館 （12/1分振替え）
01/22 郡山市民文化センター（11/29分振替え）
02/26 浦和市文化センター（12/3分振替え）


【バンド名決定】
9/6徳山市民会館。
楽屋で聴いていたザ・ビートルズの『RUBBER SOUL』がきっかけとなり、
バンド名をTHE LOVER SOULと決定。
美里曰く「"愛する人の魂"ということです」。
"RUBBER"を"LOVER"にアレンジしたのは美里本人。
ギター：佐橋佳幸、松本光雄　ベース：井上哲也
ドラムス：松本淳　キーボード：柴田俊文、白田明
コーラス：佐久間照代、坂井利衣

【「GB」87/1月号　ツアー中のインタビューより抜粋】
「待っててくれる人がいるっていうことほど嬉しいことはないと思いません？
地方に行って、自分が一度も行ったことがない場所にも、
自分を待っててくれる人たちがいるというのは嬉しいですよね。
それを思うと”行こう！”という気持ちになりますね。
４０ヶ所以上というのは初めてだから、
自分がどれくらい頑張れるかというのをやってみてもいいかなあと思います。
で、ペシャンコになるのであれば、そこまでの私だったんだと思えるし。
それは自分でもやってみないと分からないですよ」


【「GB」87/5月号　ツアー終了後のインタビューより抜粋】
「思ってもみないことがあったからね。
でも、着実にいい方向へ進んでいったな、とは思う。
自分のことはちゃんと、"ボロボロになってきているなぁ"ってわかってたの。
もちろん、自分の体をコントロールするのも実力のうちだと思うけれども、
でも、自分の手の届かない所に行っちゃうっていう場合もあるんだなあってことを
初めて体験したのね。
がんばりっていうのは、いくらでもきくわけ。
声が出ないまま歌うということも、やろうと思えば続けられる。
無茶をして、とばさずにやっちゃった方がいいって、
私の性格だったら絶対そうしてたんだけど、
でも、それは絶対ダメって言われちゃったからね。
でも、自分は治ると思ってたから大丈夫だったんだけど、
佐橋くんのときは本当にマンガでよく"ガーン !! "なんて
目の前がまっくらになるじゃない。ああいう感じになっちゃったのね。
ステージで歌ってて "あれ、佐橋くんがいなくなったなぁ" と思った。
弦が切れてローディーのコがちゃんとしてなくて、
怒りに行ったんだと思ったの。
そしたら途中で彼が骨を折ったんだってわかって。
それでも、まあ大丈夫だと思ったわけ。
そしたら、3か月は安静にしてなきゃいけないからギターは弾けないって言われて。
でも、すごい回復力で、3か月のところを1か月で治してしまった」

【セットリスト】
※ツアーの標準的なセット・リストです。
（会場によって多少の変更あり）
01. 18才のライブ
02. A Happy Ending
03. 素敵になりたい
04. 天使にかまれる
05. Teenage Walk
06. This Moment
07. eyes
08. Steppin' Now
09. Lovin' you
10. 19才の秘かな欲望
11. 悲しき願い(Here & There)
12. Lazy Crazy Blueberry Pie
13. 嵐ヶ丘
14. Resistance
15. My Revolution
16. Long Night
《アンコール》
01. 男の子のように
02. みつめていたい(Restin' In Your Room)
03. GROWIN' UP
04. きみに会えて


●TBS 35th Anniversary ROCK FESTIVAL●
1986/12/21 日本武道館

ツアー中の12月21日、日本武道館で行われた
TBS開局35周年記念のイベントにも出演。
出演は白井貴子& CRAZY BOYS、このイベントがデビューライブとなった岡村靖幸、
TMネットワーク、渡辺美里。
美里とTMネットワークはトリとして完全ジョイントライブ。
以下、87年3月ごろの「GB」ライブレポートより。

アカペラコーラスの「My Revolution - Hello Version」が武道館に響いた。
半透明の幕の向こう側。
スポットライトの光の輪の中に純白の衣装の美里が立っていた。
2曲目はTM NETWORKの「All-Right All-Night」。
美里と宇都宮隆がステップを決めてダンシング。
「悲しき願い(Here & There)」「GROWIN' UP」「Long Night」「Steppin' Now」と続く。
バックはもちろんTM NETWORK。
いつものTHE LOVER SOULとは違った、ファンキーなリズムを提供する。
美里は客席をのぞき込むようにして「COME ON ! 」のアクション。
TMのナンバー「PASSENGER」「Come on Let's Dance」「You Can Dance」で最高潮。
そして、ラストは心が痛くなるほど素敵な「My Revolution」。
一足先に武道館のステージに立った美里の86年は、この夢の競演で幕を閉じた。