隠岐諸島の旅
けっこう日本各地の離島を旅していますが、今回は初めて日本海に浮かぶ離島に行って見ようと思い立ち、三泊四日で「隠岐」に行って来ました。
◎隠岐諸島には、島前(どうぜん)、島後(どうご)の二つのエリアがある。
◎島前は西ノ島、中ノ島、知夫里島の三つの島、島後は隠岐で一番大きなひとつの島からなる。その他隠岐諸島には180余りの無人島がある。
◎「世界ジオパーク」というのに、認定されている。
◎隠岐は鳥取県ではなく島根県らしい。
◎「隠岐の島」という名の島はない!!
と言うことを、旅の計画を立てている時に初めて知った。
≪隠岐諸島≫
「隠岐の島という名の島は無い」というのには驚いたが、島後にある一番大きな島の名前がいくら調べても分からない。
旅程表を作るのにナント書いたらいいのか分からない。
なにしろ、隠岐には船で行くにしろ飛行機で行くにしろ、この島が交通の基点となるので重要だ。
さらに問題は、「隠岐諸島」のことが載っている市販のガイドブックが無い。松江や出雲などのガイドブックの後ろの方に、せいぜい2ページ程度。
私の様に、カメラを持ってトレッキングなどという個人旅行者には情報不足だ。
インターネットで情報を得ようとすると、四つの島のそれぞれの観光協会のほかに、広域の隠岐観光協会、隠岐世界ジオパーク協議会、隠岐空港利用促進協議会などのHPがあるものの、ゴチャゴチャしていてよく分からない。
普段あまり見ないクチコミサイトを調べたり、個人の旅のブログなどを見ても、隠岐は情報が少なく分かりにくいという意見が多い。
「どんなところか分からないから行って見る」というのも旅の醍醐味だが・・・・。
ソンナコンナで情報収集に手間取っていたら出発の10日ほど前になってしまい、慌ててホテルの手配をしようとしたら、ナント、島前の宿に空きが見つからない。
二泊目は「島前」に泊って、四島全てを巡りたいのだが、「じゃらん」「楽天」「JTB」など探しても空きがない。
仕方が無いので「島後」のホテルを押さえておいて、キャンセル待ちをすることにしたが、結局三泊とも島後になってしまった。
≪隠岐世界ジオパーク空港≫
2015年9月28日
13:30 絶好のフライト日和の中、仙台空港→伊丹空港→隠岐空港とJAL便を乗り継いで、予定より早めに隠岐諸島の島後に到着。
空港にレンタカーの配車を依頼していたので、駐車場で契約。
免許証を見せ書類にサインをすると、係のオネエチャンは説明やキズのチェックなどもせずにサッサといなくなった。
車の中には観光パンフレットや島内道路地図など無く、ふたたび空港内に戻りインフォメーションを探したが無し。
14:00 小さな画面のカーナビだけを頼りに、イザ!隠岐の探検に出発。
今日の目標は、「壇鏡(だんぎょう)の滝」と「ローソク島遊覧」。
まずは、「壇鏡の滝」を目指す。
島後の海岸を西周りに走り、那久川沿いに山中に入る。道が狭い。
昨年の「小豆島」も道が狭かったが、こちらもかなり狭い。車一台分しかない。
「対向車が来ませんように!!」と隠岐の神々に祈りながら進む。
30分ほど前に借りたばかりの慣れないレンタカーなので、狭い山道は怖い。
14:45 壇鏡神社の駐車場にナントか無事到着。ここからは徒歩となる。
那久川の渓流沿いに、鬱蒼とした杉並木の中を歩く。
写真を撮りながらノンビリと歩いて数分で石段となる。滝の音が聞こえて来た。
≪壇鏡(だんぎょう)神社≫
門の奥に、大絶壁に包まれるように立つ社殿と滝が見えてくる。
≪壇鏡の滝 雄滝≫
壇鏡の滝は、島後南西部の那久川上流にあって、壇鏡神社の本殿を挟んで二条の滝が流れ落ちている。
本殿に向かって右側の滝が雄滝で落差が約50m、左側の滝が雌滝で落差が約40mある。
壇鏡の滝は、「日本の滝百選」「全国名水百選」に選ばれている。
雄滝は空中を落ちてくるので、風が吹くと滝の裾が広がり水滴がキラキラ輝いて美しい。
一般的に離島にある滝は、数日雨が降らないと細くなる。もしかすると、本来はもっと迫力のある滝なのかもしれない。
ちょうどこの時間は、滝の上半分に太陽が当たり、下半分が日陰になっていて写真撮影は極めて難しい。(私のウデでは)
本殿の右側を登って行くと雄滝の裏側に入り込めるので、実に不思議な光景を眺めることができる。一見の価値あり。
滝の裏側から、景色を眺める。
≪壇鏡の滝 雌滝≫
社殿の左側にある雌滝。
15:35 しばらく滝を眺めていたいところだが、時間がないので先を急ぐ。
上の写真の右側が帰り道。再び対向車が来ないようにと神に祈りながら下るが、その願いもむなしく途中で乗用車に出くわした。
相手は女性が3人ほど乗った車だったが、待避所があるところまで何とかバックしてもらう。
さらに西周りにレンタカーを走らせていると、携帯電話に観光協会から連絡が入った。
予約していた今日の「ローソク島遊覧船」の出港が決定したということで、出港場所と船名、集合時間などの通知。
16:10 いったん本日のホテルにチェックイン。カメラの準備をして、集合場所の深浦港に向かう。
≪深浦港≫
16:45 観光協会から指示された遊覧船に乗って出港。
客が少ないので、参加者全員ローソク島が見やすい右側の席につく。
港から外洋に出るとけっこうウネリがあった。
前方にローソク島が見えてくる。
≪ローソク島≫
すでに現場には漁船が一艘来ていた。今日の「ローソク島遊覧」は、我々が乗った遊覧船とこの漁船の二艘だけのようだ。
写真を目的にしているものからすると、船の上に立ちあがっている方が撮影し易いのだが、私が割り振られた遊覧船だと、イスに座って窓の隙間からのぞくしかない。
何故か、太陽の周りだけ厚い雲が漂っていて、チョット不安。
ローソクに火がともった様な風景を撮りたかったが、どちらかというと風にあおられた松明のようになった。チョット残念!!
一緒に乗った「カメラガール」が、明日も挑戦しようかと船長に聞き込みをしているが・・・・。
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