国鉄があった時代blog版 鉄道ジャーナリスト加藤好啓

 国鉄当時を知る方に是非思い出話など教えていただければと思っています。
 国会審議議事録を掲載中です。

テールライトの話 第1話 赤い円盤

2015-10-19 12:24:55 | 国鉄思いで夜話
今日は、久々に鉄道車両のお話をさせていただきましょう、特にその中から尾灯のお話をさせていただこうと思います。

古い写真を見ると、客車等の最後尾に赤い円盤が点いていたのを見たことあるのではないでしょうか。


以前少し話題になったので少し調べてみましたら、昭和40年7月にATSの全線設置を受けて規定が改正されていたようです。

ちょっと、当時の規程を探しているのですが、未だ見つけられないのですが参考になる資料等があればご教示いただけると幸いです。

この標識は、実は折り畳み式になっていて、上半分を下に折り畳むと腰板または窓周りと同色になるようになっていました。
尾灯の補助として地方路線にATSの無かった1960年代以前は気動車や客車に広く標準装備されていましたが。
多少でも視認を上げさせたいという意味合いがあったようです。

さらに、この規定に関連とは別ですが、「特急こだま」に代表される特急群にあっては、後部標識とは別にヘッドライトにも赤いフィルターを取付ていました。
これは、列車が駅間で緊急停車した場合に点灯させることで、後続列車に対して視認性を高めるためのものでした。

こちらの方も、上記規定の改正で消えたのかと思い、もう少し調べていたら昭和41年の撮影ということで、こんな貴重なblogを見つけました。

http://dailylifetetu.blogspot.jp/2010/09/blog-post_8709.html

これで見ていただくと判るのですが、運転席後部に尾灯の上に赤いフィルターのようなものが被せられています。

これが、非常停止時に後部の列車に知らせるための緊急標識でした。
当時は運転席出入り口付近にこのフィルターが常備されていて、折り返し時には付け外しが行われていたようです。
私の記憶が正しければ、昭和42年の改正、寝台特急のデビュー辺りで改正になったように記憶しています。

余談ですが、実はディゼル特急の場合はキハ181系までこれに準じた設計がなされており、ヘッドライト横のライトは補助ライトではなくて緊急時点滅用で。駅間などでの停車時に点滅させて列車の存在を示して追突等の防止を図ったそうです。

他にも尾灯の話題はあるのですが、その辺のお話はまた別の機会にでもさせていただこうと思います。

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