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株式投資、映画鑑賞、野球観戦、読書
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プロ野球語辞典 令和の怪物現る! 編

2022-06-02 00:05:00 | 読書
「プロ野球語辞典 令和の怪物現る! 編」
長谷川晶一著、佐野文二郎絵、誠文堂新光社、2020年5月





基本的な野球用語、ネットスラング、選手・監督の語録、
最新用語、過去に一時期だけ話題になった言葉などをまとめた本の第2弾。

第1弾は買っていません。
知り合いが第2弾の制作に少しだけ参加したと聞き、買ってみました。

合間のコラムから、色んな人が野球に関わったり、ファンになったりしてるんだなあというのが分かります。

最後の「プロ野球の基礎知識」は野球初心者には少しだけ役立ちそうな気がします。



関連エントリ:
オレたちのプロ野球ニュース



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かがやき荘西荻探偵局2

2022-05-23 21:10:00 | 読書
「かがやき荘西荻探偵局2」
東川篤哉著、新潮文庫、2022年3月





西荻窪のシェアハウスで暮らすアラサー女子3人組が、周辺で起きた殺人事件を解決するユーモアミステリー第2弾。

「アラサー」と呼んでいるのは自分ではなく、著者がそう呼んでいますのであしからず。

Case 1 若きエリートの悲劇
Case 2 ビルの谷間の犯罪
Case 3 長谷川邸のありふれた密室
Case 4 奪われたマントの問題

事件はいたってシンプル。
アラサー女子3人組、西荻窪在住の財閥会長の女性、会長秘書見習いの男性の
5人を中心とした会話が軽妙で、殺人事件の暗さを感じさせません。



関連エントリ:

学ばない探偵たちの学園

かがやき荘西荻探偵局



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一軍監督の仕事

2022-05-14 08:45:00 | 読書
「一軍監督の仕事」
高津臣吾著、光文社新書、2022年4月





2018年に「二軍監督の仕事」を著したヤクルト・高津監督が、
日本シリーズ優勝監督の勲章を引っ提げて、
新たに「一軍監督の仕事」を著しました。

「二軍監督の仕事」は選手育成の話が多かったですが、
本書は昨シーズンのペナントレースやポストシーズンを振り返りつつ、
勝つための戦略・戦術の話が多いです。

選手についても触れていますが、
一軍監督としてあからさまな贔屓はできないからか、
山田、村上、奥川といった代表的な選手に留めています。


■本書の中で気になった情報
(→は自分の感想)

・2021年キャンプ、「古田臨時コーチ」の指導で、
 リード面に自分の打撃が影響するところがあった中村悠平の意識が変わった

・高津監督の現役時代、巨人・松井秀喜との対戦は3ボールになった方が、
 かえって投球の組み立てがしやすかった

・ストライクゾーン・ボールゾーンを81分割し、とある番号のことをスワローズでは「原点」と呼ぶ
 → 本に掲載されている図を見ながらでないと何のことだか分かりませんが、
   自分は「とある番号」は「73」じゃないかなと思いました。
   野村監督が右打者のアウトローへのコントロールを重視されていましたし、
   ヤクルト監督時代の背番号が「73」だったので。

・2021年のシーズン、打順についてはコーチたちとみんなで作り上げる形になった

・高津監督になって、極端な守備シフトを取ることが増えた

・ユニフォームを着ている人間しか知ることの出来ない内部事情がある
 → ヤクルトに限らずどのチームもそうだと思います。
   選手起用や作戦についてあれこれ言うのが、野球ファンの楽しみの一つではありますが、
   外部からでは知りえない事情があることを踏まえて、発言するよう気を付けます。


自分が購入したのは初版1刷。
P.104に「能美」投手とありますが、正しくは「能見」投手ですね。



関連エントリ:
二軍監督の仕事



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インドが変える世界地図

2022-05-07 13:05:00 | 読書
「インドが変える世界地図」
広瀬公巳著、文春新書、2019年10月





NHK元ニューデリー支局長が近年のインド情勢を解説した本。
サブタイトルに「モディの衝撃」とあるように、ナレンドラ・モディが首相になった2014年以降の話が中心です。


■本書の中で気になった情報
(→は自分の感想)

・人口ボーナスの期間が2040年まで続くと予測される
 (→経済成長が期待できるので、インド株の投資信託も少し買っています)

・農業をはじめ様々な分野でAIの導入

・モディのTwitterアカウントに5000万近いフォロワー
 [2022年5月現在7800万]

・不正資金の根絶のため高額紙幣廃止
 [この施策には効果がなかったとインド政府が後日発表]

・温暖化対策推進

・ヒンドゥー教徒とイスラム教徒の対立の根深さ
・インドとパキスタンが領有権を争うカシミール地方
 (→最後の2つはインドが中東やロシアの問題に積極的に関与しない理由のように思えます)


10章から成り、各章の最後のコラムでは、紅茶、トイレ、映画、スポーツ、ヨガ
などについて触れており、これらも興味深かったです。

以前鑑賞した「バーフバリ」の話題も。



関連エントリ:
【インド映画】
WAR ウォー!!

バーフバリ 王の凱旋

チャーリー

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おもてなしの経営学

2022-04-27 06:45:00 | 読書
「おもてなしの経営学」
中島聡著、アスキー新書、2008年3月





マイクロソフトでOSやブラウザの開発に携わり、IT系ブロガーでもあった著者による、IT企業経営論。

14年前に出版された新書で少し時代を感じます。
本書で取り上げられているグーグル、アップル、マイクロソフトは、
さらに成長してメガITに。

Webやスマホの世界で「ユーザー・エクスペリエンス」という言葉を今でも目にし、
「顧客体験」と訳されることが多いですが、著者は「おもてなし」と訳すことを提唱しており、
本書のタイトルにもなっています。

「ユーザー・エクスペリエンス」の意味するところが日本語では「おもてなし」だというのは、なるほどと思いました。
ただ、「おもてなし」を英訳したときに「ユーザー・エクスペリエンス」にはならないかなと思います。

一般的な訳としては、「おもてなし」=「ホスピタリティ」。

マイクロソフトに15年程度在籍されていたようで、
ベンチャーから大企業になる過程、
ベンチャーの頃と大企業になってからの社員の働き方の違い
の記述が興味深かったです。

マイクロソフト創業者ビル・ゲイツはどんなに時間とお金をかけたプロジェクトでも、
ダメと思ったら即取り潰すそうです。
行動経済学でよく出てくる「サンクコスト」(埋没費用)を気にしないという意味では、
さすがグローバル企業のトップ。

また、仕事人には
・上司の顔色や直近の自分の損得だけで動く「上を見て」仕事をする人
・会社や上司のためではなくお客さまのために動く「天を見て」仕事をする人
2つのタイプがいるとの記述があります。

自分も後者でありたいですが、
天を見ているつもりがいつの間にか上を見て仕事をしている時もある気がします。


最近メディアへの露出が多いひろゆき(西村博之)氏との対談もあり。


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元彼の遺言状(書籍)

2022-04-16 13:30:00 | 読書
「元彼の遺言状」
新川帆立著、宝島社文庫、2021年10月





金に貪欲な28歳の女性弁護士・剣持麗子が、
30歳で亡くなった元彼・森川栄治の死の真相を探るユーモアミステリー。

元彼の遺言状には
「一.僕の全財産は、僕を殺した犯人に譲る」
などと書かれていたことから、
犯人を名乗る人が多数現れ、麗子はそのうちの一人、篠田の代理人となります。

また栄治は「元カノリスト」を作成しており、その中に麗子の名前もあったことから、
話がややこしくなります。

序盤は突飛ですが、結末は論理的。

1991年テキサス州生まれの女性で、東大法学部卒の弁護士という著者の経歴にも納得の内容でした。


フジテレビ2022年4月期月曜9時枠でドラマ化されたのも、本書を手に取った大きな要因。

初回放送を見ましたが、綾瀬はるかは剣持麗子のイメージにぴったり。
生田斗真もイケメンで声がよい森川栄治・富治のイメージに合っています。

一方、大泉洋と篠田はキャラクターがだいぶ違います。
登場シーンも、小説では重要な役ではあるもののそれほど多くはありませんが、
ドラマでは初回から多くのシーンに登場していました。
小説とは違った展開を予感させます。

小説では「ポトラッチ(競争的贈与)」という聞き慣れず、一言で説明しづらいですが、
説明を受けるとなんとなく分かる言葉がキーワードとなっています。
ドラマでも初回にこの言葉が出てきました。



元彼の遺言状 - フジテレビ

元彼の遺言状 - オフィシャルサイト 2022年4月スタート 毎週月曜よる9時放送 主演:綾瀬はるか

フジテレビ

 
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レベル7

2022-04-09 00:05:00 | 読書
「レベル7」
宮部みゆき著、新潮文庫、1993年9月





記憶を失った若い男女と行方不明の女子高生の謎を解明するミステリー。

宮部みゆき初期の長編小説。
単行本は1990年、文庫本は1993年に刊行。

今回で最低3回は読んでいますが、10年程度は間隔を空けて読んでいますので、
読む都度新鮮さと懐かしさが入り混じります。

事件は凄惨ですが、読後感は爽やか。


「解説」によると、1980年代に起きた2つの事件に着想を得ているそうです。

1つは1982年に発生した「ホテル・ニュージャパン火災」、
もう1つは1984年に発生した「報徳会宇都宮病院リンチ致死事件」。

後者の方は記憶にありませんが、「ホテル・ニュージャパン火災」の方は、
その後も昭和の衝撃事件を振り返る番組で見かけるなどして、記憶に残っています。




関連エントリ:
昨日がなければ明日もない

火車

理由

長い長い殺人(書籍)

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実録 現役サラリーマン言い訳大全2

2022-04-01 06:30:00 | 読書
「実録 現役サラリーマン言い訳大全2」
伊藤洋介著、幻冬舎文庫、2008年12月





サラリーマンが仕事・プライベート両面で言ったり言われたりした言い訳を集めた本。

ちょうど1年前の4月1日に
実録 現役サラリーマン言い訳大全
のレビューを書いていましたので、今年は第2弾をレビューします。

著者は会社員として山一證券、森永製菓に勤務する傍ら、
シャインズ、東京プリンのメンバーとして芸能活動も行っていました。

なので一般的な会社員より軽い感じの言い訳が多いです。

また14年も前の本なので、今は時代が違うかもしれません。

置かれた状況から言い訳に至るプロセスが面白いのですが、
あえてプロセスを省いて状況と言い訳の例を挙げると、


【面白かった言い訳】
・机の上が汚いと怒られた
 → 「誰だよ、窓開けたの」

・「一人っ子はよくない」と一人っ子に向かって言ってしまった
 → 「実は俺も一人っ子なんだよ」

・麻雀はやめたと言っていたのに雀荘から出てくるのを見られた
 → 「点数を数えていただけ」


【普通に使いそうな言い訳】
・携帯電話にロックがかかっていることを指摘された
 → 「会社からロックするように言われた」

・夜の誘いを断りたかった
 → 「明日、人間ドックなんです」



関連エントリ:
実録 現役サラリーマン言い訳大全
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競争と公平感

2022-03-25 08:00:00 | 読書
「競争と公平感」
大竹文雄著、中公新書、2010年3月





男女の格差、不況、貧困、高齢化、非正規雇用など、
身近な事例を経済学の観点から紐解き、働きやすい社会のあり方を考えた本。

行動経済学の考え方も多く出てきます。

3章構成で、各章の冒頭に記載されている問いかけについて考えていく内容になっています。

----------
Ⅰ 競争嫌いの日本人
 ・なぜ日本人は競争が嫌いなのか?
 ・競争の好き嫌いは何で決まるのか?
 ・競争のメリットとは何だろうか?

Ⅱ 公平だと感じるのはどんな時ですか?
 ・競争は格差を生む。その格差の感じ方に差が出るのはなぜか?
 ・価値観や選考は、経済のパフォーマンスにどう影響するか?

Ⅲ 働きやすさを考える
 ・競争と公平感は、私たちの働く環境にどのような影響を与えているか?
 ・働きやすい環境を作るポイントとは何か?
----------

各章、以下の記述を覚えておきたいです。

----------
Ⅰ 競争嫌いの日本人
・日本人は自由な市場経済のもとで豊かになったとしても格差がつくことを嫌い、
 そもそも格差がつかないようにすることが大事だと考えているようだ(外国ではそうではない国が多い)
・(2005年時点で)日本人が勤勉よりも運やコネを重視するようになっている
・競争に対する選好の男女差は、遺伝的というよりも文化や教育によって形成されるのではないか
・薬指が人差し指に比べて長いと証券トレーダーに向いている(テストロンの量と相関)
・市場経済のメリットは、市場で厳しく競争して、国全体が豊かになって、その豊さを再分配政策で全員に分け与えることができる
・市場経済のデメリットは、厳しい競争にさらされることのつらさと格差の発生
・日本人の多くは、市場競争のメリットとデメリットでは、デメリットの方が大きいと考えている

Ⅱ 公平だと感じるのはどんな時ですか?
・自分にとって大きく不利な提案をしてきた相手に対し、
 利己的に考えれば受け入れた方がいいにもかかわらず分配提案を拒否することが多い(最後通牒ゲーム)
・消費者金融から借り入れた経験がある人は、子どもの頃、夏休みの宿題を最後にしていた人が多い
・日本で相対的貧困率が上昇している理由
 1.不況、2.技術革新、3.グローバル化、4.高齢化、5.離婚率の上昇

Ⅲ 働きやすさを考える
・正社員を解雇するには以下の4要件を満たす必要がある
 1.人員削減の必要性
 2.解雇回避努力
 3.人選の妥当性
 4.手続きの相当性
・正社員を守る規制により正社員の過重労働と非正規社員の不安定化が起きた
・職場でのワーカホリック(仕事中毒)で一番迷惑なのが、上司がワーカホリックになってしまうこと
・日本の会社では無駄な長時間の会議が多すぎる
----------

薬指が長い人の話が書かれた本をレビューするのはかれこれ3冊目です。
自分も人差し指より薬指が長いのを拠り所として、投資を続けています。


最後通牒ゲームの話にいたっては、たいていの行動経済学関係の書籍で出てきます。
「利己的」「合理的」と聞くと、冷たい印象を抱いてしまいがちですが、
最後通牒ゲームの例を見ると、「利己的」「合理的」な方がお互いのためになることもあります。



関連エントリ:
愛と怒りの行動経済学

脳には妙なクセがある



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街場のメディア論

2022-03-18 23:00:00 | 読書
「街場のメディア論」
内田樹著、光文社新書、2010年8月





新聞、テレビ、出版など既成のメディアの危機の原因を探った本。

2007年神戸女学院大学二年生を対象とした講義を2010年書籍化したそうです。

本書で述べられている、既成メディアの性質及び危機の原因
----------
第二講 マスメディアの嘘と演技
・テレビはステイクホルダーが多い
・自分たちの情報発信がいったい「なんのためのものなのか」という根本のところについて考えるのを怠った

第三講 メディアと「クレイマー」
・知ってるくせに知らないふりをして、「被害者」の立場から、出来事について勝手なコメントをする

第四講 「正義」の暴走
・メディアが「どうしても言いたいこと」ではなく、「誰でも言いそうなこと」だけを選択的に語っているうちに、
 そのようなものなら存在しなくても誰も困らないという平明な事実に人々が気づいてしまった

第五講 メディアと「変えない方がよいもの」
・語法の定型性がメディアの急速な凋落を招いている
・世論とビジネスがメディアを滅ぼした
・劇的変化が、政治でも経済でも文化でも、どんな領域でもいいから、起こり続けること、メディアはそれを切望します
----------

自分も著書の見解に概ね同意で、
現在も本書で述べられている危機の原因はそのままに、
既成メディアの衰退が一段と進んでいる印象です。

信頼性は日に日に落ちているものの、
総合的な客観性・信頼性や編集・撮影技術に関しては、
新興メディアよりは既成メディアにまだ一日の長があると思います。

ただ、既成メディアがSNS・動画サイトにすり寄ったり、
既成メディアからSNS・動画サイトに人材が流出している現状を見ると、
その差はますます縮まっていくんだろうなと感じています。

本書では他に、
「キャリア」「日本人の知性の劣化」「読書」
などのテーマもあり、それぞれ興味深かったです。


コメント (5)
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敗者のゲーム

2022-03-12 10:00:00 | 読書
「敗者のゲーム 原著第6版」
チャールズ・エリス著、鹿毛雄二訳、日本経済新聞出版社、2015年1月





インデックス投資(パッシブ運用)を推奨する投資本。

最近、日経新聞に第8版の広告が出ていました。
自分が購読したのは、2015年に出版された第6版。
内容は版を重ねるごとに少しずつ変わっているらしいです。

タイトルの「敗者のゲーム」は、
「ほとんどの投資家が長期的には市場平均を上回る運用成果を達成することはできない」
ことから来ています。

アクティブ運用が長期的には市場平均に勝てないことをデータを用いて説明しています。
また手数料にも注意を払うよう促しています。

行動経済学の観点も取り入れてインデックス投資を勧めています。

リーマン・ショック、コロナ、戦争などはいつ起こるか読めませんから、
長期的にはインデックス投資の方が損は少ないだろうなあというのは、
感覚的にはそう思います。

当ブログでは株主優待(アクティブ運用寄り)の話が多いですが、
インデックス・ファンドも保有しています。

ただインデックス投資は面白味がなく(ブログに書くほどのこともなく)、
個別銘柄に投資する方が、
なぜこの会社の株を買うのか(売るのか)の理由を考えるのが楽しかったり
(読み通り株価が上がるとなお楽しい)、
株主優待が届いたときの喜びがあったりするので、
両者を使い分けています。




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後悔の経済学

2022-03-06 12:45:00 | 読書
「後悔の経済学」
マイケル・ルイス著、渡会圭子訳、文春文庫、2022年2月





行動経済学でノーベル経済学賞を受賞したダニエル・カーネマンと、
共同研究者のエイモス・トベルスキーの間の友情と嫉妬を、
「マネー・ボール」のマイケル・ルイスが書き記した本。

行動経済学者のリチャード・セイラーが、
カーネマンとトベルスキーの名前を挙げて「マネー・ボール」を批評したことで、
マイケル・ルイスがカーネマンとトベルスキーの存在を知り、
彼らについて本にしようと思ったそうです。

カーネマン、トベルスキー2人ともイスラエル出身で学問の始まりは心理学。
戦争の経験から人の心理に興味を深めたようです。

その後共同研究を行い、バイアス、ヒューリスティック、プロスペクト理論などの研究成果は、
医療や経済学で応用されました。

さらに研究や実験を進める中で、
「人が意思決定を行うときは効用を最大にするのではなく、後悔を最小にする」
という結論に至りました。

そう言われると、自分の意思決定もそんな気がします。

「かくて行動経済学は生まれり」というタイトルで発行された単行本が、
「後悔の経済学」というタイトルで文庫化されたのは、この結論に注目したものと思われます。


マイケル・ルイスの著書は、データ分析、金融、経済など難しそうな内容を、
エッセーのような軽快な文体で気軽に読めるのが特徴と感じていたのですが、
本書やその前に出版されてまだブログにレビューを上げていない「フラッシュ・ボーイズ」は、
中味は濃いものの、学術書のような難しさを感じました。

「フラッシュ・ボーイズ」翻訳の途中に、それまでの訳者であった東江一紀氏がお亡くなりになり
訳者が変わったそうで、その影響があるのかもしれません。



関連エントリ:
【マイケル・ルイス著書】
ブーメラン

ライアーズ・ポーカー

世紀の空売り

マネー・ボール(書籍)
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不連続の世界

2022-03-01 22:05:00 | 読書
「不連続の世界」
恩田陸著、幻冬舎文庫、2011年10月





音楽プロデューサーの男性が日本国内の旅先で不思議な出来事に遭遇する連作短編小説。

・著者が「蜜蜂と遠雷」の恩田陸
・気軽に読めそうな短編小説

ということの他に、

・帯の長濱ねるに惹かれた

というのも本書を手に取った理由の一つです。

各編死人や行方不明者が出ますが、犯人や動機を突き止めるのではなく、
やや謎のまま終わります。

本編では地名、著名人の名前はイニシャルで表記されていますが、
あとがきに実名が載っています。

なので書いてしまうと、神田川、奈良、尾道、鳥取砂丘、サンライズ瀬戸(東京-高松間)などが舞台。



関連エントリ:
蜜蜂と遠雷(書籍)(上・下)


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スマホ脳

2022-02-25 07:00:00 | 読書
「スマホ脳」
アンデシュ・ハンセン著、久山葉子訳、新潮新書、2020年11月





スウェーデンの精神科医が、スマホが脳に与える悪影響と対策を解説した本。

帯に「2021年1番売れた本」とあります。
ブログにアップされている方も何人かいらっしゃいましたし、
自分もコロナ禍でスマホに触れる時間が長くなっていますので、
手に取ってみました。


脳の仕組みや「運動することが脳によい」などの記述は、
従来の脳科学本と大きな違いはありません。

脳とスマホに関係する記述では、以下が気になりました。

----------
・マルチタスク派の方が集中が苦手
・集中できないから脳が覚えられない
・熱心にスマホを使う人ほどストレスの問題を抱えている率が高く、うつ症状のあるケースも多かった
・1日6時間以下の睡眠が10日続くと、24時間起きていたのと同じくらい集中力が低下する
・ストレスやブルーライトへの敏感さは、人によって違う
・いくつもの研究が、SNSのせいで心の健康が損なわれる危険性を示しているが、
 SNSのおかげで元気になるという結果が出た研究もある
・ストレスや不安への対処として運動が最善の方法で、集中力も増す
----------

「マルチタスク派の方が集中が苦手」というのは、
自分もそう思うのですが、会社だとマルチタスクを推奨する人もいて、
それに反対するとまた別のストレスを生み出しかねないので、難しいところです。

自分は平均6時間以上寝て、ウォーキングなど本書に記載されているような運動もしています。
コロナ禍でブログの更新・訪問は多くなりましたが、
それ以外のSNSは気分転換にアクセスする程度で、気になってしょうがないというほどではないので、
まだ大丈夫かな、と思いました。

本書はスマホやSNSが脳に与える悪影響について多くページを割いていますが、
便利だったりストレス解消になる面もありますので、
メリット・デメリットを意識して使っていきたいです。

最後に「デジタル時代のアドバイス」がまとめられています。


脳も気になりますが、肩や首の凝りに加えて、最近は指の凝りも気になります。



関連エントリ:
脳には妙なクセがある

脳に悪い7つの習慣


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他人のこころをつかむ心理テクニック

2022-02-20 14:00:00 | 読書
「他人のこころをつかむ心理テクニック」
ゆうきゆう著、PHP文庫、2006年8月





気軽に読める心理学の本。
紹介文に
「ビジネス、恋愛、あらゆる人間関係で、相手のふところにしっかり入るコツがわかります。」
とあります。

こういう心理テクニックって、それほど関係の悪くない人には効くのですが、
関係が悪くてなんとかしたいハラスメント系の上司・先輩にはなかなか効かないんですよね。


2006年出版ですが、最初に出てくるのが偶然にもワクチンを例にした話。
内容は省略しますが結論は、
「最初に確実な利益が示されると、あえてギャンブル的な選択肢を選びにくくなる」
「最初に確実な損失が示されると、あえてギャンブル的な選択肢を選びやすくなる」

→ 最近よく聞く「ナッジ」に近いです。


「叱るより褒める方が高い学習効果がある」

→ 本書でもこのように言っています。

「イヤな相手と会わなければならないときは、
自分自身が「ホスト」や「コンパニオン」など、相手に尽くす職業だとイメージする!」

→ 短時間だったらそうしますが、長期間に渡る関係の人だと、演じるのも疲れてきます。


関連エントリ:
「人たらし」のブラック心理術


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