東方不敗のつぶやき

ジャッキージャンキー

十福星

2006年03月16日 | 香港電影 1986
製作年度:1986
公司:嘉禾(寶禾)
出演:最佳福星/LUCKY STARS GO PLACES
監督:エリック・ツァン
出演:サモ・ハン・キンポー、カール・マック、シルビア・チェン、リチャード・ウン、馮淬帆、エリック・ツァン、ミウ・キウワイ、アラン・タム、アンディ・ラウ、アンソニー・チェン、ケント・チェン、ビリー・ロー、マリア・トン、王青、徐少強、松井哲也、曹達華、ポーリン・ウォン、アンソニー・チェン、ラウ・カーウィン、馮安克、ジェームズ・ティエン、ヤン・スエ

一言:嘉禾(ゴールデン・ハーベスト)のドル箱"福星(LUCKY STAR)"シリーズとライバル新藝城(シネマ・シティ)が誇る大看板"悪漢探偵(最佳拍擋/ACES GO PLACES)"シリーズが夢の合体を果たした一作。そのタイトルも両シリーズの名を足して"最佳福星(LUCKY STARS GO PLACES)"!そう本来なら、正しく香港映画"夢の"企画のはずだった・・・ しかし出来上がった作品は思いの外低調。まず何と言っても、"福星シリーズ"のジャッキー&ユン・ピョウ、"悪漢探偵シリーズ"のサム・ホイと、肝心のキャストが参加していないことは大きい。特に、本来シリーズ主役であったサム・ホイ不在のため、"悪漢探偵シリーズ"からのテイストはほとんど感じられない。そして"福星シリーズ"の5人組も、サモ以外はほとんど顔見せ程度の出演でしかなく、全く活躍はしない。それに代わる新メンバーには、アラン・タムやアンディ・ラウなんかがいるものの、オリジナルメンバー程印象的ではなく、"福星シリーズ"の、悪い意味でのベタさばかりが目立つ結果に。"福星シリーズ"の世界に、"悪漢探偵シリーズ"のカール・マック&シルビア・チェンが紛れ込んだだけ、って感じ。それでも個人的には、この二人とサモの掛け合いの部分は結構好き。でもイイのはそのくらいかな。"福星シリーズ"のバカさ加減が好きな人には悪くもないのかもしれないけど、さすがに毎度お馴染みで進歩のないお笑いではねぇ・・・ 本作で"セクハラ"のターゲットにされるマリア・トン(童玲)の"ハーフ"な面立ちが個人的な琴線に触れヒロインとして割と良いと思ったけど、後に彼女と再会したのは三級片でした。(哀) まぁそれはそれでイイんだけどね。(爆) また敵役で日本人松井哲也が爽やかでキレのあるアクションを見せ、サモとの功夫対決は悪くもない。もっとも、もともとは三節棍なんかを駆使した別のアクションシーンが撮られていたらしいので、そっちが気になるね。
本当は、新藝城(シネマ・シティ)が製作する"悪漢探偵シリーズ"に、サモやジャッキー、もしくはユン・ピョウなんかが出てくれた方が、映画としては余程面白くなったように思う。実際、本作は現地でも思った程の興収を上げることが出来ず、そのためか"福星シリーズ"はこの後しばらく製作されなくなった。

ユン・ ピョウINポリス・ストーリー(香港極楽コップス 俺たちに明日はある!? )

2006年02月26日 | 香港電影 1986
製作年度:1986
公司:嘉禾(寶禾)
出演:神勇雙响炮續集/ROSA
監督:ジョー・チョン
出演:ユン・ピョウ、ロウェール・ロー、ベティ・ウェイ、陸小芬、チョン・プイ、ジェームズ・ティエン、ディック・ウェイ、鍾發、陳龍、タイポー、チャーリー・チョー、劉秋生、徐蝦、黄蝦、ブラッキー・コー、施介強

一言:原題によれば1984年に製作された『新ポリス・ストーリー(神勇雙响炮)』の続編ということになっていて、監督も同じジョー・チョン(張同祖)ではあるが、ストーリー上全くつながりはない。"ゆる~い"刑事コメディ、ってとこはまぁ共通してるけどね。実際相当なユルユル具合なんだけど、個人的にはコレ結構嫌いじゃないよ。DVDも持ってるしね。(って、見てはないですけど・・・汗) ユン・ピョウが主演してるものの、どちらかと言うとアクションは薄めでコメディの方に重きが置かれてた印象。ところが、このコメディ描写が見事なまでに"寒くて"、あまり笑えないんだけどね。でも作品の雰囲気は悪くない。出演者は意外とイイんですよ。私としては、ユン・ピョウとベティ・ウェイの組み合わせがかなりお気に入り。共に功夫の達者な"体育会系爽やかカップル"ってな感じで、ベティはユン・ピョウの相手役としては、誰よりもお似合いだと思う。このコンビで他にも主演作見たかったなぁ~ またユン・ピョウの相棒を演じる音楽家ローウェル・ローがイイ味出してて、彼もまた一時気になる存在だった。まぁストーリーは全く気に留まらなかったし、ホント相当にユルイくて、今の普通の人には見るに耐えないシロモノかもしれないけど、なんか個人的には偏愛する一作。あと、コレ脚本をあのウォン・カーワイが書いてるってことになってんだけど、ホントかね~?それから、当時の資料によると、当初本作は"ワイヤーワークの鬼"チン・シウトン監督による別作品として企画されてたらしい。完成した本作も個人的にはアリだが、正直なところ、チン・シウトンによるユン・ピョウ、ベティ主演作ってのも見てみたかったと思うよ。

夢中人

2006年02月20日 | 香港電影 1986
製作年度:1986
公司:徳寶(珠城)
原題:夢中人/DREAM LOVERS
監督:トニー・オウ
出演:チョウ・ユンファ、ブリジット・リン、楊雪儀、關山、エレイン・ジン

一言:香港映画に割と良く見掛けるように思う、輪廻転生、時空を超えた愛の物語。監督は美術監督として知られるトニー・オウで、なかなかキレイな映像を見せてくれる。そして主演は、ブレイク直前の"亜州影帝"チョウ・ユンファと、天下御免の"美的化身"ブリジット・リン様だぁ!ありそうでいて実はこれしかないこの顔合わせ。香港映画界が誇る大物2人の共演はさすがに存在感抜群で、それだけでも個人的にはもうかなり満足。そして、ラブ・シーンが結構激しいのですよ。ブリジット様が身体張ってココまでやってくれることはほとんどないので、ファンとしては嬉しくないこともないけど、ちょっとショックで複雑な感じ・・・ 一方のユンファに至っては、"ボカシ"の入る"エキ○ン"F○CKシーンまで熱演しちゃってまつ。(相手はブリジット様ではないけどね~) でもって、ブリジット様は古代のお召し物も、現代の装いもどちらもキレイで非常に魅力的。オマケに劇中の愛車は真っ赤なフェラーリときたもんだ!ユンファも見た目は他の作品以上にカッコイイんだけど、その指揮者姿はちょっと微妙・・・ あとはまぁどうでも良いことだけど、ブリジット様の父親役がロザムンド・クァンの実父だったりする。そしてとどめは、ラストに流れるユンファ&ブリジット様お2人によるデュエット。これが凄まじいまでの破壊力で、これまた良し!CD欲しい!!(笑) まぁとにかく個人的には結構見所多くて、幾多あるブリジット様出演作にあって、好きな部類に入る。こんなん書いてたら、久し振りに見たくなってきたよ~

スペクターX

2006年02月17日 | 香港電影 1986
製作年度:1986
公司:新藝城
原題:最佳拍擋 千里救差婆/ACES GO PLACES Ⅳ(MAD MISSION 4:YOU NEVER DIE TWICE)
監督:リンゴ・ラム
出演:サミュエル・ホイ、カール・マック、シルビア・チェン、サリー・イップ、王嘉明(小光頭)、ロイ・チャオ、關興、石堅、曹達華、ロナルド・レイシー

一言:1982年に公開された第一作から3年連続してシリーズ作が、地元香港の年間興行成績トップに君臨した、シネマ・シティ(CC/新藝城)が誇る看板シリーズ『悪漢探偵(最佳拍擋)』の第四弾。第一作登場以来、毎年シリーズ作が旧正月に合わせて封切られていたが、本作は一年の間おいて満を持しての登場となった。しかしながら、それまで無敵を誇った興行で、同時期公開となったライバル、ゴールデン・ハーベスト(GH/嘉禾)のオールスター映画『上海エクスプレス』に敗れ、さらに同年の夏休みには、ツイ・ハーク=ジョン・ウーコンビによる第一作にして後に伝説となる『男たちの挽歌(英雄本色)』が登場し空前の大ヒットを記録。本作『スペクターX』は年間興行成績で第三位に甘んじる結果になった。そうは言っても本作も、決して"最佳拍擋"の名に恥じない仕上がりだ。従来からのサム、カール・マック、シルビアの3人に加え、スター女優サリー・イップが出演し、彼らに負けない活躍を見せる。また、關興("黄師父")と石堅が顔を出し、その微笑ましい意地の張り合いは嬉しい見せ場となっている。映画の舞台は香港から南半球ニュージーランドへと展開し、スケールの大きなアクションも見られる。そして前作に続いて今回も子役の"小光頭"くんが大活躍して、作品を大いに盛り上げてくれる。個人的には十分楽しめたし、一般的な映画の水準は遥かに上回る出来だと思う。特に悪いところなんて見当たらないのだが、ただ時代が流れたということか・・・ 本作の3年後シルビア不在の中、サム&カール・マックの2人による、シリーズ第5弾『悪漢探偵5(新最佳拍擋)』が製作されるが、文字通り80年代の香港映画界を席巻した"最佳拍擋"シリーズは、事実上本作が最終作と言えるのではないだろうか。

上海エクスプレス

2006年02月15日 | 香港電影 1986
製作年度:1986
公司:嘉禾(寶禾)
原題:富貴列車/THE MILLIONAIRE'S EXPRESS
監督:サモ・ハン・キンポー
出演:サモ・ハン・キンポー、ユン・ピョウ、ケニー・ビー、オリビア・チェン、ロザムンド・クァン、エミリー・チュウ、リディア・サン、林建明、リチャード・ウン、エリック・ツァン、ジェームズ・ティエン、ポール・チャン、樊梅生、林正英、ディック・ウェイ、シンシア・ロスロック、リチャード・ノートン、黄正利、倉田保昭、大島由加里、石堅、ジミー・ウォング、ラウ・カーウィン、マン・ホイ、李文泰、王龍威、フィリップ・コー、小候、鐘發、ユン・ケイ、ユン・ワー、チン・カーロウ、陳龍、ウー・マ、王玉環、關山、ビリー・ロー、ヤン・スェ、劉秋生

一言:1986年サモ・ハン監督によるゴールデン・ハーベスト(GH/嘉禾)の旧正月オールスター映画。オールスターの顔見せだけに留まることのないエンターティメント大作となっており、同時期公開となった宿敵シネマ・シティ(CC/新藝城)の看板シリーズ『悪漢探偵』第四弾、『スペクターX』を興行面で遂に打ち負かした。
実際、個人的にはコレ結構好きだよ。まずジャッキー以外のGH系スター総出演って感じの豪華過ぎる顔触れは香港映画好きには嬉しい。ジミーさんの"黄飛鴻"と石堅の"ライバル"が"富貴列車"に乗り合わせて丁々発止のやり取りを展開するとこなんて、"黄飛鴻"と石堅の関わりを知った今だからこそなお楽しめる。このシーン、もともとはオリジナル"黄飛鴻"の關興に出演依頼をしてたみたいなんだけど、關老はストーリー上"黄飛鴻"が悪人の人質に取られ連行されるという展開を良しとせず、出演を断ったらしい。カッコイイね~ ちなみに、關興と石堅の往年の因縁対決は、前述したライバル作『スペクターX』で図らずも実現している。あっちはあっちでその部分、かなり面白いよ。
で、香港映画のウリであるアクションもなかなかでユン・ピョウなんてかなり凄いことやってたし、相変わらずギャグはベタでバカ。(笑) あとは女優陣がキレイでまたイイんですよ。まぁこの頃の香港映画の王道を行く大作として、凄く良いと思いまするよ。

阿羅漢

2006年02月08日 | 香港電影 1986
製作年度:1986
公司:銀都
原題:南北少林/MARTIAL ARTS OF SHAOLIN
監督:ラウ・カーリョン
出演:リー・リンチェイ、胡堅強、黄秋燕、干承恵、孫建魁、于海、計春華、熊欣欣

一言:リー・リンチェイを筆頭に本物の使い手達が出演する"少林寺映画"第三弾にして、最終作。当時はよう知らんかったけど、監督は功夫映画界の巨匠(ロリコン・・・爆)、ラウ・カーリョンなんだよね。だけど別に映画からは、その辺の違いは分らなかった。むしろ前二作に関してはそれなりに記憶が残っているのに、コレはほとんど憶えてないのですよ。確かラスト、竹林の中での闘いで、リンチェイが適役の干承恵の首を刎ねそして鮮血がほとばしった、ってなシーンがあったような気がするんだけど・・・ まぁとにかく、面白かった印象もつまらなかった印象もないなぁ。リンチェイには個人的に思い入れがないから、リンチェイの映画見てもその程度の印象になっちゃうのかもしれないんだけれど・・・ ただ、この映画を最後に、リンチェイは我々日本のファンの前から長らく姿を消すことになる。まぁ実際にはこの後も地味に映画出演は続けてたみたいなんだけど、それを知るのはまた後の話。まさか90年代に入り劇的に我々の前に還ってくるとは思わなかったよ。そしてハリウッドにまで行ってしまうなんて・・・