【1】為替とは
現金を直接扱わない。金融機関を介して振り込みの指図や小切手等により資金を移動させる事。
①仕向為替:為替取引を手続きの出発点から見た場合。送金する側→仕向け送金為替。
②被仕向為替:為替取引きを反対の終着点から見た場合。送金の受取側→被仕向送金為替。
【2】売相場・買相場
①売相場:銀行から見て外貨を顧客に売る。
②買相場:銀行が外貨を顧客から買う。
③自国通貨建: 1US$=110円
④外貨通貨建: 1円=US$0.9
【3】いろいろなレート
* Cash Selling Rate
* Acceptance Rate:
輸入L/C at sightの手形決済に使用される相場
TTSにメール期間金利を加えたもの。L/C付輸入手形決済(外貨建):L/C発行銀行の海外コルレス先預け金勘定から、輸入手形金額が引き落とされる時~自行の顧客(輸入者)より決済を受ける時までの間、L/C発行銀行は 立替払をしていることになり、この期間を12日としてメール期間金利が適用される。
↑
* TTS:1$=101(外貨建て輸入の本邦ローンで期日に行われる決済では、為替予約が無いなら当日のTTSが適用される。 ユーザンス金利は別途銀行に支払う。)
↑
********* 対顧客仲値:1$=100 ***********
午前10時頃のインターバンク市場を参考にして、その日の顧客向け固定相場の基準としてそれぞれの銀行が決定して店頭に公示する相場。
↓
* TTB:1$=99(B/C扱いの場合、為替予約が無いなら代金が輸出者に支払われる日のTTBが適用される。)
L/Cで輸出者から外貨建て手形を買い取った買取銀行がL/C発行銀行とのコルレス契約にもとづいて直ちに発行銀行の預かり勘定からその買取代金を回収できる場合、買取銀行には何の資金負担も生じないので、手形買取はTTB
↓
* At Sight Rateとか、Credit at Sight Buying Rate
輸出L/C at sight の買取相場
輸出L/C at sight の手形を銀行に持ち込むと銀行はこのレートで手形を買取る。買い取った銀行は自分が立て替えて輸出者に支払っているので、この立替代金を回収するために12日間かかったとして12日分の金利(手形の郵送日数を12日としている。郵送期間分の金利として、メール金利という)を織り込んで買い取っている。
TTBで予約しても実際の決済はTTB予約レートからその日のメール金利を引いたat sight rateとなる。
↓
* Usance Bill Buying Rateとか、Time Bill Buying Rate
輸出期限付手形買取相場
TTB-Mail金利-手形金利
Mail金利:L/C買取銀行が輸出者の手形を買い取るに際し、立替払いしてから、L/C発行銀行からその資金を決済されるまでの金利。
*Without Credit at Sight Buying Rate
L/Cなし一覧払輸出手形を買い取るときの決済レート 輸入国の銀行による支払い保証が無いため、危険負担料として一定の金額が信用リスク料としてTTBレートから差し引かれる。 また、取立てに要するメール金利も引かれる。
【4】為替リスク回避策
(1)マリー:外貨債権と外貨債務をバランスさせる。
(2)リーズアンドラグス:外国通貨によって代金決済する場合、その決済時期を早くしたり遅くしたりして為替リスクを小さくしようとする方法。
(3)先物相場(実需原則は廃止された)
売りは先物のTTS, 買いは先物のTTBで、すべて電信相場
①順月確定日渡:将来の10月10日という特定日
②暦 月 渡 :10月渡し、という特定の月
③順 月 渡 :9月15日~10月14日
④特定期間渡 :10月1日から10月10日の特定期間
今$1=110円 3ヶ月後$1=109.6は先物ディスカウントと言う。市場金利の高い通貨は先物ディスカウントとなる。
Exchange Contract Slip (輸出の場合)
NO MARGIN ALLOWED (必ず実行)
BOUGHT FROM 銀行は買主、Japan Boeki Co.,Ltd
Sold to 売主は顧客、そこから見て売り先はHinode Bank Ltd.
AMOUNT US$10,000.00.-
TERM TTB (銀行から見て買い)
RATE @Yen予約レート
DELIVERY 順月オプション渡 July10-Aug09
Buyer Hinode Bank Ltd.
(4) オプション
ゼロコスト・オプション:コールオプションの買いで支払うオプション料とプットオプションの売りで受け取るオプション料が同額であれば相殺されて、実質オプション料の支払いは不要となる。
(5) 外国為替証拠金取引におけるスワップ取引:
直物の売り(買い)と先物の買い(売り)を同時に同額で行う取引、もしくは、その逆の取引 スワップコストは、取引を行う2つの通貨の金利差から計算される。
(6) 金融取引によるヘッジ
① 輸出:輸出契約書を元に、輸出代金相当額を円貨、外貨で借入れ金利差を利用して運用。
ドルならインパクトローン、コール市場から借入れる。
② 輸入:円シフトによるヘッジ 円を借りてドルに変え運用し、このドルで輸入代金決済。
(7)通貨の選択
輸出業者の母国通貨に比べて強い通貨で輸出代金の請求を行い、輸入については母国通貨に比べて弱い通貨建にすると、為替変動に強い体質を作る事が出来る。
【5】日本版ビッグバン (1998)
(1) Free(市場原理が働く自由で競争力のある市場)、Fair (ディスクロージャーの充実と徹底、市場の透明化) 、Global(国際的で時代を先取りするロンドン並みの市場) の3原則
(2) 外国為替および外国貿易法←「管理」の文字を取った。
(3) 外国為替公認銀行制度を廃止
(4) 居住者間外貨建て取引の自由化(1998)
(5) 海外預金開設の自由化(1998)
・その利子はその国の源泉所得、その国で課税。
・相手国と日本で租税条約あり→税率低減可能性、日本で外国税額控除制度を利用して海外で支払った源泉税を取り戻すことも可。
・ 海外預金月末残高:1億超→居住者報告義務。
(6) 直接投資の制限業種(漁業、皮革、武器、麻薬)は、事前審査付き届出が必要とした。
【6】インパクトローン(外貨貸付)
(1)資金の使い道、通貨の種類、融資金額、金利などについての制限なし。(外為法上「資本取引」の1つと規定されており、当該法の規制を受ける。)
(2)貸付通貨:銀行が調達可能な主要通貨であれば、どんな通貨でも利用可能。
(3)金利:LIBOR(ライボー・ロンドン銀行間金利)などの外貨調達コストに、銀行の利ざや(スプレッド)を上乗せして決められる。
(4)銀行からインパクトローンを受けることによるメリット
①輸出債権などの為替リスク回避。
②利息後払い。
③資金調達の多様化。
(5)邦銀や在日外銀がインパクトローンの原資を調達する場合、その大部分をユーロマネー市場などからの借り入れに頼っているため、インパクトローンの金利体系などの貸し付け条件は、ユーロマネー市場の取引慣行を反映している。
【7】スタンバイクレジット
(1)日本企業の海外支店などが、現地(外国)銀行から融資を受ける場合、日本の本社の依頼により、その取引銀行が現地の融資銀行に対して発行する信用状形式の保証状。
(2)借り入れに対する返済を発行銀行が保証する信用状。商品代金の支払いを保証する一般の保証状とは違う。
(3)資金の借主が返済期日に支払わないとき、融資銀行(受益者)が信用状発行銀行に対して手形を振り出して求償できる旨記載されている。
【8】買持、売持
(1) 買持:外貨債権>外貨債務 その通貨が値下がり→為替差損
(2) 売持:外貨債権<外貨債務 その外貨が値上がり→為替差損
【9】「支払又は支払の受領に関する報告書」
対外取引の実態を把握するとともに、国際収支統計の基礎資料として使用するため、外為法第55条の規定に基づき提出が義務付けられている。
(1) ①本邦から海外へ向けた支払や、海外から本邦へ向けた支払の受領、または、②居住者が非居住者との間で行った支払や支払の受領が、3千万円相当額を超える場合、当該支払又は支払の受領を行った居住者は原則として「支払又は支払の受領に関する報告書」を提出する必要がある。
(2) 銀行等を経由しない支払又は支払の受領:
支払又は支払の受領を行った日の属する月の翌月20日までに直接日本銀行に送付/(本邦にある銀行等を利用しない場合とは、主に、(i)債権債務の相殺(現物による決済も含む)、(ii)海外預金口座を通じての支払又は支払の受領、(iii)非居住者との決済に際して、当該非居住者の指示によって他の居住者との間で行われた支払又は支払の受領、など)
(3) 銀行等を経由する支払又は支払の受領
支払又は支払の受領を行った日から10日以内に、当該支払又は支払の受領を行った銀行等に提出。
【10】現金の取扱い
100万円を超える現金、小切手、約束手形、有価証券、純度90%以上の重量が1Kgを超える金の海外への持ち出し、持込:税関長に「支払い手段の携帯輸出輸入届出書」2通を提出。
【11】2004年外国為替および外国貿易法の改正
我が国の平和および安全の維持のために必要であると■■■■→支払い、資本取引、役務取引等について許可を受ける義務を課すことができる。
答:閣議決定
【12】SDR
①IMFの特別引出権、またはその価値の単位。バスケット方式により価値が算出される。
②US$,日本円、英ポンド、ユーロを一定のウエイトをつけてバスケットに入れる。
③SDRの価値はバスケットに入れられた通貨のUS$に対するロンドン市場の正午のレートで計算された価値の合計額として毎日算出される。SDR1=US$1.34567のように表示される。
現金を直接扱わない。金融機関を介して振り込みの指図や小切手等により資金を移動させる事。
①仕向為替:為替取引を手続きの出発点から見た場合。送金する側→仕向け送金為替。
②被仕向為替:為替取引きを反対の終着点から見た場合。送金の受取側→被仕向送金為替。
【2】売相場・買相場
①売相場:銀行から見て外貨を顧客に売る。
②買相場:銀行が外貨を顧客から買う。
③自国通貨建: 1US$=110円
④外貨通貨建: 1円=US$0.9
【3】いろいろなレート
* Cash Selling Rate
* Acceptance Rate:
輸入L/C at sightの手形決済に使用される相場
TTSにメール期間金利を加えたもの。L/C付輸入手形決済(外貨建):L/C発行銀行の海外コルレス先預け金勘定から、輸入手形金額が引き落とされる時~自行の顧客(輸入者)より決済を受ける時までの間、L/C発行銀行は 立替払をしていることになり、この期間を12日としてメール期間金利が適用される。
↑
* TTS:1$=101(外貨建て輸入の本邦ローンで期日に行われる決済では、為替予約が無いなら当日のTTSが適用される。 ユーザンス金利は別途銀行に支払う。)
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********* 対顧客仲値:1$=100 ***********
午前10時頃のインターバンク市場を参考にして、その日の顧客向け固定相場の基準としてそれぞれの銀行が決定して店頭に公示する相場。
↓
* TTB:1$=99(B/C扱いの場合、為替予約が無いなら代金が輸出者に支払われる日のTTBが適用される。)
L/Cで輸出者から外貨建て手形を買い取った買取銀行がL/C発行銀行とのコルレス契約にもとづいて直ちに発行銀行の預かり勘定からその買取代金を回収できる場合、買取銀行には何の資金負担も生じないので、手形買取はTTB
↓
* At Sight Rateとか、Credit at Sight Buying Rate
輸出L/C at sight の買取相場
輸出L/C at sight の手形を銀行に持ち込むと銀行はこのレートで手形を買取る。買い取った銀行は自分が立て替えて輸出者に支払っているので、この立替代金を回収するために12日間かかったとして12日分の金利(手形の郵送日数を12日としている。郵送期間分の金利として、メール金利という)を織り込んで買い取っている。
TTBで予約しても実際の決済はTTB予約レートからその日のメール金利を引いたat sight rateとなる。
↓
* Usance Bill Buying Rateとか、Time Bill Buying Rate
輸出期限付手形買取相場
TTB-Mail金利-手形金利
Mail金利:L/C買取銀行が輸出者の手形を買い取るに際し、立替払いしてから、L/C発行銀行からその資金を決済されるまでの金利。
*Without Credit at Sight Buying Rate
L/Cなし一覧払輸出手形を買い取るときの決済レート 輸入国の銀行による支払い保証が無いため、危険負担料として一定の金額が信用リスク料としてTTBレートから差し引かれる。 また、取立てに要するメール金利も引かれる。
【4】為替リスク回避策
(1)マリー:外貨債権と外貨債務をバランスさせる。
(2)リーズアンドラグス:外国通貨によって代金決済する場合、その決済時期を早くしたり遅くしたりして為替リスクを小さくしようとする方法。
(3)先物相場(実需原則は廃止された)
売りは先物のTTS, 買いは先物のTTBで、すべて電信相場
①順月確定日渡:将来の10月10日という特定日
②暦 月 渡 :10月渡し、という特定の月
③順 月 渡 :9月15日~10月14日
④特定期間渡 :10月1日から10月10日の特定期間
今$1=110円 3ヶ月後$1=109.6は先物ディスカウントと言う。市場金利の高い通貨は先物ディスカウントとなる。
Exchange Contract Slip (輸出の場合)
NO MARGIN ALLOWED (必ず実行)
BOUGHT FROM 銀行は買主、Japan Boeki Co.,Ltd
Sold to 売主は顧客、そこから見て売り先はHinode Bank Ltd.
AMOUNT US$10,000.00.-
TERM TTB (銀行から見て買い)
RATE @Yen予約レート
DELIVERY 順月オプション渡 July10-Aug09
Buyer Hinode Bank Ltd.
(4) オプション
ゼロコスト・オプション:コールオプションの買いで支払うオプション料とプットオプションの売りで受け取るオプション料が同額であれば相殺されて、実質オプション料の支払いは不要となる。
(5) 外国為替証拠金取引におけるスワップ取引:
直物の売り(買い)と先物の買い(売り)を同時に同額で行う取引、もしくは、その逆の取引 スワップコストは、取引を行う2つの通貨の金利差から計算される。
(6) 金融取引によるヘッジ
① 輸出:輸出契約書を元に、輸出代金相当額を円貨、外貨で借入れ金利差を利用して運用。
ドルならインパクトローン、コール市場から借入れる。
② 輸入:円シフトによるヘッジ 円を借りてドルに変え運用し、このドルで輸入代金決済。
(7)通貨の選択
輸出業者の母国通貨に比べて強い通貨で輸出代金の請求を行い、輸入については母国通貨に比べて弱い通貨建にすると、為替変動に強い体質を作る事が出来る。
【5】日本版ビッグバン (1998)
(1) Free(市場原理が働く自由で競争力のある市場)、Fair (ディスクロージャーの充実と徹底、市場の透明化) 、Global(国際的で時代を先取りするロンドン並みの市場) の3原則
(2) 外国為替および外国貿易法←「管理」の文字を取った。
(3) 外国為替公認銀行制度を廃止
(4) 居住者間外貨建て取引の自由化(1998)
(5) 海外預金開設の自由化(1998)
・その利子はその国の源泉所得、その国で課税。
・相手国と日本で租税条約あり→税率低減可能性、日本で外国税額控除制度を利用して海外で支払った源泉税を取り戻すことも可。
・ 海外預金月末残高:1億超→居住者報告義務。
(6) 直接投資の制限業種(漁業、皮革、武器、麻薬)は、事前審査付き届出が必要とした。
【6】インパクトローン(外貨貸付)
(1)資金の使い道、通貨の種類、融資金額、金利などについての制限なし。(外為法上「資本取引」の1つと規定されており、当該法の規制を受ける。)
(2)貸付通貨:銀行が調達可能な主要通貨であれば、どんな通貨でも利用可能。
(3)金利:LIBOR(ライボー・ロンドン銀行間金利)などの外貨調達コストに、銀行の利ざや(スプレッド)を上乗せして決められる。
(4)銀行からインパクトローンを受けることによるメリット
①輸出債権などの為替リスク回避。
②利息後払い。
③資金調達の多様化。
(5)邦銀や在日外銀がインパクトローンの原資を調達する場合、その大部分をユーロマネー市場などからの借り入れに頼っているため、インパクトローンの金利体系などの貸し付け条件は、ユーロマネー市場の取引慣行を反映している。
【7】スタンバイクレジット
(1)日本企業の海外支店などが、現地(外国)銀行から融資を受ける場合、日本の本社の依頼により、その取引銀行が現地の融資銀行に対して発行する信用状形式の保証状。
(2)借り入れに対する返済を発行銀行が保証する信用状。商品代金の支払いを保証する一般の保証状とは違う。
(3)資金の借主が返済期日に支払わないとき、融資銀行(受益者)が信用状発行銀行に対して手形を振り出して求償できる旨記載されている。
【8】買持、売持
(1) 買持:外貨債権>外貨債務 その通貨が値下がり→為替差損
(2) 売持:外貨債権<外貨債務 その外貨が値上がり→為替差損
【9】「支払又は支払の受領に関する報告書」
対外取引の実態を把握するとともに、国際収支統計の基礎資料として使用するため、外為法第55条の規定に基づき提出が義務付けられている。
(1) ①本邦から海外へ向けた支払や、海外から本邦へ向けた支払の受領、または、②居住者が非居住者との間で行った支払や支払の受領が、3千万円相当額を超える場合、当該支払又は支払の受領を行った居住者は原則として「支払又は支払の受領に関する報告書」を提出する必要がある。
(2) 銀行等を経由しない支払又は支払の受領:
支払又は支払の受領を行った日の属する月の翌月20日までに直接日本銀行に送付/(本邦にある銀行等を利用しない場合とは、主に、(i)債権債務の相殺(現物による決済も含む)、(ii)海外預金口座を通じての支払又は支払の受領、(iii)非居住者との決済に際して、当該非居住者の指示によって他の居住者との間で行われた支払又は支払の受領、など)
(3) 銀行等を経由する支払又は支払の受領
支払又は支払の受領を行った日から10日以内に、当該支払又は支払の受領を行った銀行等に提出。
【10】現金の取扱い
100万円を超える現金、小切手、約束手形、有価証券、純度90%以上の重量が1Kgを超える金の海外への持ち出し、持込:税関長に「支払い手段の携帯輸出輸入届出書」2通を提出。
【11】2004年外国為替および外国貿易法の改正
我が国の平和および安全の維持のために必要であると■■■■→支払い、資本取引、役務取引等について許可を受ける義務を課すことができる。
答:閣議決定
【12】SDR
①IMFの特別引出権、またはその価値の単位。バスケット方式により価値が算出される。
②US$,日本円、英ポンド、ユーロを一定のウエイトをつけてバスケットに入れる。
③SDRの価値はバスケットに入れられた通貨のUS$に対するロンドン市場の正午のレートで計算された価値の合計額として毎日算出される。SDR1=US$1.34567のように表示される。