59歳「じージ」の癌治療日記

2005年11月、胃がんと診断された3人の孫を持つ59歳男性の治療記録

統合治療

2006-08-03 15:30:14 | Weblog

7月31日
アメリカのRさん(通訳)からメールが来た。
「家庭画報」8月号に「癒しの統合治療」と言う記事を見つけ、私のために参考になるのではないかと、知らせてくれた。
早速妻に買ってきてもらい、2人で読んだ。
日本を代表する統合治療にかかわるお医者さん達の考え方や治療方法、ポリシーなどを記述してある。

統合治療とは簡単に言うと西洋医学と東洋医学、特に中国の中医学を統合して両方のいいとこ取りをして患者のために少しでも質の高い治療を行おうとするものだ。
西洋医学はどうしても臓器中心で局所的な治療となってしまう。例えば癌を例に話すと、癌の病巣を取り除くことは得意である。しかし、いくら取り除いても再発や転移の問題がついて回る。統合治療に取り組む多くの医者は立派な外科医出身者が多い。
今まで自分が治療(手術)をしてきたが、結局上記のごとく転移や再発の問題にぶち当たる。そこで考える医者は西洋医学だけでは何か足りないと気づき始めた。
そこで注目されたのが中国を中心とした東洋医学である。
東洋医学は病気を臓器だけの問題ではなく、身体全体のバランスとして捕らえる。
臓器と臓器のかかわり(径絡)を重視する。すなわち身体全体を良くすることで病気を治していく。
この二つを組み合わせて使うことにより今まで以上の治療効果を期待するものだ。
東洋医学には気功、鍼灸、食養生などを含む。
これらにプラスして心のケアも一緒に組み入れるところがほとんどだ。
このような考え方を取り入れた治療は皮肉なことにアメリカやヨーロッパのほうが日本より進んでいる。
病気を単体で扱わずに丸ごと病人をケアする考え方だ。

このような病院は数が限られているが着実に日本でも増えてきている。

私も、癌になった当初は何が何でも早く手術して癌を取ってもらおうと思っていた。
しかし、色々と情報を集めているうちに統合治療にたいする考え方に共感してきた。
私の癌が進行し過ぎていて、手術だけでは完治しないせいもある。
私も家庭画報にでてくるいくつかの病院のどこかで治療したい気持ちはあるが、今のところは自分なりに西洋医学の病院と東洋医学を行う気功施術院を組み合わせたり、食養生、ラジウム温泉、びわの葉温灸などなど自分なりの中医学療法、日本古来の療法を行って統合治療のつもりでいる。

有名な帯津三敬病院などは診察待ちに何ヶ月も掛かる。
その他の病院もほとんどは保険外治療(自費治療)と思われる。
活性自己リンパ球免疫療法を行っているところもあり、こんな病院は完全に保険は利かない。
日本もはやく病気を病巣だけ取り扱う治療ではなく、丸ごと病人を抱え込んで全体的な治療が出来る体制になるといいと思う。各専門医が専門化することは技術が高度化すれば仕方が無いことだが、それらの技術を全体的に組み合わせて統合できるゼネラルマネージャ的な医者が必要だと思う。

紹介された家庭画報は図らずも私の考えと今の医療トレンドが一致していることの確認に役立った。Rさんありがとう。


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