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恋染紅葉

映画のこと、本のこと、日々の些細なことを綴ります。

タイピスト!

2014-09-25 | 映画(た~は行のタイトル)
1950年代フランスを舞台に、タイプライター世界大会に挑む女の子の奮闘を、当時のカルチャー&ファッション満載で描いた作品。故郷の田舎町を飛び出したローズは、あこがれの秘書になるため保険会社に就職するが、すぐにクビを言い渡されてしまう。クビを免れる条件は、彼女の唯一の特技であるタイプライター早打ち世界選手権で頂点に立つこと。上司ルイのもと特訓に励むローズだったが……。


WOWOWで録画視聴。
公開時、見たかったけど行けなかった作品。
わかりやすく、面白かったです。
ヒロインの女の子がチャーミングだったし、
垢抜けて、どんどんきれいになっていって、
ドレスも素敵だし、
見ているだけで楽しいですね。
相手役はツンデレタイプで、ついに・・・という所にぐっとくる。

若い頃、タイプを練習していたとき、
指使いを覚えるのに機械にじゃないけど色分けしてました。
ピアノを習ってたら小指とかもっと力が入るだろうなとか思ったり。
一生懸命練習したおかげで、パソコンが流行り出したときブラインドタッチでき、ああ役に立ったと(笑)

母の身終い(2012年フランス)

2014-01-18 | 映画(た~は行のタイトル)
麻薬密輸の片棒をかついで逮捕され、服役していた48歳の男性アランは、出所して母親のイベットが暮らす実家で再出発を図るが、希望の仕事が見つからず、几帳面な母と衝突してばかりいた。そんなある日、アランは母が脳腫瘍に冒されており、スイスの会社と契約して尊厳死を実行しようとしていることを知る。

たまたま、アラン役のヴァンサン・ランドン主演の「シャンボンの背中」をWOWOW録画視聴したところです。

48歳にもなってしっかり地に足つけていないから、母はこういう選択をしたのでは?
最後の最後になって「愛してる」なんて言っても遅い。それは母もお互い様だと思うが。

やがて終焉のとき、
逝くほうが痛みもなにもなく静かに逝けて幸せかもしれない。
が、それを見届け、残されたほうはどうだろう。悔いが残るのではないか・・・?
私自身も、出来ることなら看護とか介護とかされずにすっと逝きたい。
この映画のようにあんなに簡単に逝けるなら。

でも、「終の信託」という日本映画では最期すさまじい苦しみようだった。
あっちを見ると怖くなる。

トガニ

2013-12-13 | 映画(た~は行のタイトル)
ずっと観たかった「トガニ」、
WOWOWで録画しておいたものをやっと観ることが出来ました。

苦い映画でした。
なんとも言えないモヤモヤ感が残りました。
大人ってあんなにずるいのか。
最後に亡くなった男の子の祖母の選択はしょうがないといえばしょうがないが、
その選択をせざるを得ない環境のままであるのは
男の子の親がだめなのか、社会がだめなのか。
映画では何も変わらない実態が描かれましたが、
この映画の公開によって問題の学園は閉鎖、法律も変わったとか。
民意が動かないと社会を変えることは出来ないのね。

塀の中のジュリアス・シーザー(2012年イタリア)

2013-01-31 | 映画(た~は行のタイトル)
イタリア、ローマ郊外にあるレビッビア刑務所。ここでは囚人たちによる演劇実習が定期的に行われている。様々な演目を囚人たちが所内劇場で演じ、一般の観客に見てもらうのだ。演出家ファビオ・カヴァッリが今年の演目は、シェイクスピアの「ジュリアス・シーザー」と発表。早速、俳優のオーディションが始まり、ブルータスやシーザーが次々と重装備棟の囚人に割り振られていく。本番に向けて所内の様々なところで稽古が始まる…。


この前の「もうひとりのシェイクスピア」に続き、シェイクスピア繋がりで~

これはドキュメント映画の部類でしょうか。
本物の囚人たちがオーディションから稽古から舞台と「演じて」います。
刑務所の実話モノとしては、コーラスとかは見ますが、演劇というのは初めて見ました。
監督がこちらの刑務所でそういう「実習」がされているのを知り、「映画撮影したいのですが、次はジュリアス・シーザーを演じて下さい」と持ちかけたんだとか。

冒頭は、本番の舞台から始まりますが、
途中でモノクロになり、この日までどういう経緯を辿ったかを遡ります。
まずは、オーディション風景から。
皆さん、素人とは思えないくらい芸達者。さすがイタリア男!(他の国の人もいますが)
そして、日々の練習風景。
それが、もうすでに感情入れまくりで本番さながら・・・というか、これはシーザーやブルータスそのものみたいで、本気度100%役が乗り移っているみたいに見えます。
ジュリアス・シーザーという物語が人を憎み闘い裏切り・・・と、塀の中の囚人たちが歩んできたことに重なるんでしょうか(と、映画評にもあります)
最後、画面はカラーになり本番の舞台へと移ります。
ほんとに上手いです。観客も大喝采。
舞台が終わると、現実に引き戻され、彼らはまた塀の中の独房へともどっていくのです。

皆、強面で、腕に刺青とかあるし、外見上は粗野な感じがしますが、
芸術を知ることにより今までとは考え方も変わり、違う人間になっているんでしょうね。
コーラスもそうですが、心が震えるものに接することで、心が浄化され、自分が犯した罪を償う気持ちになっていくのでしょう。

前もって学習して行かなかったので、意表を突かれた映画鑑賞となりました。

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桃さんのしあわせ(2011年中国・香港)

2012-11-13 | 映画(た~は行のタイトル)
60年間働いてくれていたメイドの桃(タオ)さんが、脳卒中で倒れた。
雇い主の息子で映画プロデューサーのロジャーは、仕事の合間を縫い病院を訪れ、老人ホームに入ってからも、しばしば訪れ介護するようになる。
桃さんが元気なときは、自分の身の回りの世話をしてくれて当たり前、言葉さえあまり交わさない無味乾燥な関係だった。
でも、彼女が居なくなって初めて、自分は何ひとつ出来ないことを思い知る。そして彼女の存在の大きさも・・・。

桃さん役の女優さんは知りませんでしたが、ロジャー役にはアンディ・ラウ。
これは、本作品のプロデューサーの実体験をもとにしたお話だそうです。

「ミタさん」のように波乱万丈な展開ではありませんが、単純でどこにでもあるようなシチュエイションに、とても心が温かくなります。
夫婦の話に置き換えて、「いて当たり前」「してもらって当たり前」の心を見直してみてはどうでしょう。

ラストはよかったですね。
あの、どうしようもなさそうな老人が花束を持って・・・に泣き笑いしそうになりました。



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