きょうも川島雄三監督作品を観ます。池袋・新文芸坐、『夜の流れ』(1960年)です。川島作品を追いかけておりまして、ことし名画座で観たのはこれで11本。全51作の4分の1以上を観ている勘定になります。
しかも今回の作品は、巨匠成瀬巳喜男との共同演出という異色作。先日ご一緒した、評論家のKさんによれば「ふたりがどこを撮ったか。成瀬だと思ったら川島だったりね。面白いんだ」。おふたりとも大好きな監督で、作風がまるでちがいます。このシーンはどちらが、と想像しながら観るのが楽しい、ま、そういう映画マニア向けの作品ともいえます。
場所は特定していませんが、東銀座から築地にかけてでしょうか。料亭と芸者置屋の人間模様です。料亭のやとわれ女将が山田五十鈴、その娘司葉子、板前三橋達也、この三人を中心に、その料亭に出入りする芸者さんたちがからみます。芸者さんの中心は草笛光子。お話はほとんど、男女がくっついた離れた、なんですが、お客の職業や、主席の話題に、1960年という時代風俗が垣間見えます。再軍備の是非とかね。山田五十鈴さんがなかなか美しい。おちついているのですが46歳という役どころでです。あとは、小太りの水谷良重のおきゃんな芸者がかわいらしい。
しっとりした男と女のやりとりは成瀬、芸者衆の華やかな部分は川島、とふつう思います。たぶんそうなんでしょうが、川島監督の自作を語るでは「最初のプールの場面が川島で、チンドン屋の出てくるところが成瀬、などと文春だったかの映画欄にありましたが、そのチンドン屋のところが僕の演出だったり、なんてところのある写真です」といってます。草笛光子に元旦那という北村和夫がまといつき、手切れ金をだすシーン、いったん5万円だして、思い直して3万円にする。こういうのはお金に細かい成瀬さんパートだろうと、わたしが確信したのはそこくらいかな。
新文芸坐の特集上映「山田五十鈴生誕百年」の一本です。
しかも今回の作品は、巨匠成瀬巳喜男との共同演出という異色作。先日ご一緒した、評論家のKさんによれば「ふたりがどこを撮ったか。成瀬だと思ったら川島だったりね。面白いんだ」。おふたりとも大好きな監督で、作風がまるでちがいます。このシーンはどちらが、と想像しながら観るのが楽しい、ま、そういう映画マニア向けの作品ともいえます。
場所は特定していませんが、東銀座から築地にかけてでしょうか。料亭と芸者置屋の人間模様です。料亭のやとわれ女将が山田五十鈴、その娘司葉子、板前三橋達也、この三人を中心に、その料亭に出入りする芸者さんたちがからみます。芸者さんの中心は草笛光子。お話はほとんど、男女がくっついた離れた、なんですが、お客の職業や、主席の話題に、1960年という時代風俗が垣間見えます。再軍備の是非とかね。山田五十鈴さんがなかなか美しい。おちついているのですが46歳という役どころでです。あとは、小太りの水谷良重のおきゃんな芸者がかわいらしい。
しっとりした男と女のやりとりは成瀬、芸者衆の華やかな部分は川島、とふつう思います。たぶんそうなんでしょうが、川島監督の自作を語るでは「最初のプールの場面が川島で、チンドン屋の出てくるところが成瀬、などと文春だったかの映画欄にありましたが、そのチンドン屋のところが僕の演出だったり、なんてところのある写真です」といってます。草笛光子に元旦那という北村和夫がまといつき、手切れ金をだすシーン、いったん5万円だして、思い直して3万円にする。こういうのはお金に細かい成瀬さんパートだろうと、わたしが確信したのはそこくらいかな。
新文芸坐の特集上映「山田五十鈴生誕百年」の一本です。
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