<シルクロードを点で繋ぐ旅><朝顔・君子蘭・竹など>

シルクロードの都市を点々と歩き、砂漠や高山、信仰と食事=文化に興味を持つ。
朝顔・君子蘭・竹などを育てている。

エローラ(4)

2012-11-07 03:35:52 | 仏教聖地の旅--インド
資料
8世紀にラーシュトラクータ朝のクリシュナ 1世の命令で、
ヒンドゥー神話のシンボル、
ヒマラヤのシヴァ神の棲家
<カイラス山>を地上に再現すべく、
石工たちは岩山を彫刻して巨大な聖山としての石彫寺院をつくりあげたのである。

間口が45m、奥行き90m、
高さ30mの巨大な寺院は<1つの岩から掘られて>いる。(約100年間)

岩を上から掘り進めて、寺院本体を残す方法で作られた。


エローラ(3)

2012-11-07 03:34:55 | 仏教聖地の旅--インド
資料
紀元後6世紀から10世紀にかけて500年にわたり
仏教、ヒンドゥー教、ジャイナ教の僧侶たちが、
幅2キロの崖に僧院、礼拝堂、寺院を彫り上げた。

エローラには34の石窟があり、
そのうち12仏教窟、
17がヒンドゥー窟、
5つがジャイナ教窟になっている。

エローラはアジャンタとは異なり、
石窟の存在が昔から知られていたため内部の壁画はほとんど残っていません。

エローラ石窟寺院

2012-11-07 03:33:15 | 仏教聖地の旅--インド
修復中のもあったが、質量ともに凄いもの。

山中をくり抜いて造られたエローラ石窟群。

カイラーサナータ寺院。
この寺院、石を積み上げて造ったのではなく、
岩を掘り抜いた「彫刻」。
世界最大の彫刻といわれる。


カイラーサナータ寺院は、
ヒマラヤの聖山カイラス(カイラーサ山)に住む
世界の王(ナータ)=シヴァ神を祀るために建立された。
ヒンドゥー教の寺院らしく、寺院の壁も天井も神々の彫刻や、
ヒンドゥー教の神話『ラーマーヤナ』『マハーバーラタ』の場面を描いた
レリーフで覆われている。

たとえばシヴァ神とその妻パールヴァティーの結婚式や、
パールバティーが戦いの神ドゥルガーと化して武器を投げつける様子、
美の女神ラクシュミーや愛の神カーマの物語などが描かれている。

驚くのは、この寺院が石を積み上げて造られたものではなく、
山を彫った「彫刻」であること。
100年をかけてノミとカナヅチだけで山を彫り、
掘り出された石はなんと20万トン。


<3階以上の多層構造>
で空中回廊まである巨大な彫刻ながら、
壁は恐ろしいほど繊細なレリーフで埋め尽くされている。
規模と繊細さが同居した、数少ない遺跡のひとつだ

エローラ(1)

2012-11-07 03:12:35 | 仏教聖地の旅--インド
資料
インド三大石窟(せっくつ=石の洞窟)といえば、
アジャンター石窟群、
エレファンタ石窟群、
エローラ石窟群(いずれも世界遺産)だが、
このなかで、
彫刻の規模と美しさにおいて最高峰にあるのがエローラで、
特に第16窟のカイラーサナータ寺院(カイラーサ寺院)は
世界最高の石造建築のひとつといわれている。

三つの宗教が混在する石窟群
エローラは大地にせり出した岩山を掘削して作られた寺院群である。
岩の掘削が開始されたのが5世紀頃。
ここには仏教、ジャイナ教(1)、ヒンドゥー教それぞれの石窟が作られた。

第1~12窟が仏教窟で最も古く、5~7世紀のものである。
第13~29窟はヒンドゥー教窟で7~9世紀に作られた。
第30~34窟はジャイナ教のもので、8~10世紀に作られた。

宗教が異なりながらもそれぞれ活動時期が重なるのは、
互いの宗教に寛容であったためである。