夜の妖怪の国・・・

水木しげるロードを散策し、駅から650メートルほど離れた最東端までやってきました。
これより復路、JR境港駅へと戻ります。

復路最初の妖怪は、白うねり。
放置された古雑巾が、湿気やほこりによって妖気を帯びたものだそうです。
夜な夜な飛行して人の首や口にまとわりつき、不潔なにおいで気を失わせるのだそうです。

ばく(獏)。
人の夢を餌にしているといわれる、中国の妖怪・・・というより霊獣ですね。

猫又。
古来より人に飼われている猫は、年をとると猫又という化け猫になると考えられていたそうです。

針女。
読みは「はりおなご」で、髪の先がかぎ針(耳かきのような形の編み棒)になっているのだそうです。
これで男どもを引っかけ、どこかへと連れて行ってしまうのだそうです。

はりおなごさんに似ていらっしゃいますが、こちらは雪女。
雪女にまつわる伝説は各所に存在し、気立てのいい女性として現れる雪女さんもいれば、言葉を交わしただけで食い殺してくるという恐ろしい雪女さんもいるそうです。

鬼太郎軍団の好々爺・こなきじじいさんです。
髪の薄い頭の宿命なのか、多くの観光客になでなでされているようです。

木の葉天狗。
鼻の高い天狗とは違って、手足は人間で、翼や顔は鳥のような姿をしています。
江戸時代、大井川で目撃情報があったといいます。

そろばんを持っているから、そのまんま算盤小僧。
坊主の姿で現れて、ひたすらそろばんを弾く・・・なんのこっちゃというような妖怪。
かつて計算を誤って和尚に叱責された小坊主が、これを苦に自殺し、その坊主の霊が算盤小僧となって現れたともいいます。

ねこ娘?

猫又???

妖怪ではない、かわいいかわいいネコさんが夜の街を闊歩していました。
そういえばここは境港、漁師町らしい光景ですね。
ふたたびねずみ男氏。

ここでは寝そべっていますね・・・何か悪巧みでもしているのでしょうか。

「ゲゲゲ」のご夫妻がいらっしゃいました。

ネコさんは、このまま夜の街へと消えていきました。
さらに妖怪たちと会見。

ブロンズ像、影絵、どちらも土用坊主さん。
立春、立夏、立秋、立冬の前のそれぞれ18日間を土用といいますが、その土用の期間に現れる土地神が土用坊主さんです。
土用坊主の頭を引っ掻くことになるので、草むしりや土いじりは土用の時季には行わないのだそうです。

夜の街を歩いて出会った、夜行さん。
「夜行さん」までがお名前で、敬称を付ければ「夜行さん さん」となってしまいますね。
夜行さんは節分の夜に現れる一つ目鬼で、首なし馬に乗って道路を徘徊するといいます。
夜行さんに出会うと首なし馬に蹴り殺されるといわれていたので、人々は節分の夜に出歩くことを控えたのだといいます。

影絵のこなきじじい、ちょっと怖いですね。

亡き者たちを裁く冥府の王・閻魔大王。
「ゲゲゲの鬼太郎」の作中では鬼太郎や目玉の親父と古くからの付き合いがあり、鬼太郎一味を影ながら助けてくれる存在だそうです。
そして閻魔様の前に、

妖怪神社が鎮座しています。

手水鉢の中で、目玉がく~るぐ~る回っています。
その名も、目玉おやじ清め水。
おやじさんが気持ちよく回っているのはいいのですが、肝心の御手洗はどのようにすればいいんだろう???
ひしゃくもなさそうだったので・・・御手洗いもできないまま、妖怪神社を詣でることとしました。

オヤジ水を買った「三平茶屋」の軒先で、


親子そろい踏みです。

道を挟んだ対面には、河童の泉という公園がたたずんでいます。
中には「カッパの三平」のキャラクターを中心としたブロンズ像が立っています。
「三平茶屋」という屋号?はこのあたりから来ているのでしょうか。
河童の泉のあたりまで来ると、水木しげるロードはそろそろスタート地点に戻ります。
私がカメラに収めた最後のブロンズ像・・・

妖怪ではなくサラリーマン。
お名前は山田さんというそうです。
水木作品に登場する眼鏡で出っ歯のしがないサラリーマンで、たいていは妖怪たちによってひどい目に遭うというう役回りを演じています。

午後9時前、JR境港駅に戻ってきました。
妖怪の国から、現世へと帰ることとしましょう。
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