半澤正司オープンバレエスタジオ

20歳の青年がヨーロッパでレストランで皿洗いをしながら、やがて自分はプロのバレエダンサーになりたい…!と夢を追うドラマ。

ブルーカーテンの向こう側…(男バレエダンサーの珍道中!) 第103話

2023-01-29 08:15:22 | webブログ

バレエ教師の半澤です。

平日は朝は11時から初中級レベルのレッスン、水曜日、金曜日の
夕方5時20分は子供の初級、夜7時から中級レベルのレッスンです。
土曜日は朝11時からのレッスン、夕方6時です。ポアントもあります。
日曜日と祭日も朝11時から初級のレッスン、ポアントもあります。

皆さま、お待ちしております!

ホームページ半澤正司オープンバレエスタジオHP http://hanzanov.com/index.html
(オフィシャル ウエブサイト)

私のメールアドレスです。
rudolf-hanzanov@zeus.eonet.ne.jp
http://fanblogs.jp/hanzawaballet3939/

連絡をお待ちしてますね!

2023年12月24日(日曜日)枚方(ひらかた)芸術文化センターにて
半澤正司オープンバレエスタジオの発表会があります。

Dream….but no more dream!
半澤オープンバレエスタジオは大人から始めた方でも、子供でも、どなたにでも
オープンなレッスンスタジオです。また、いずれヨーロッパやアメリカ、世界の
どこかでプロフェッショナルとして、踊りたい…と、夢をお持ちの方も私は、
応援させて戴きます!
また、大人の初心者の方も、まだした事がないんだけれども…と言う方も、大歓迎して
おりますので是非いらしてください。お待ち申し上げております。

スタジオ所在地は谷町4丁目の駅の6番出口を出たら、中央大通り沿いに坂を下り
、最初の信号を右折して直ぐに左折です。50メートル歩いたら右手にあります。

バリエーションは「コッペリア」からスワニルダの第一幕のヴァリエーションです。
男子は「ラ・フィユ・マルガルデ」からコーラスのヴァリエーションです。
さ、やりましょう!!

連絡先rudolf-hanzanov@zeus.eonet.ne.jp

ブルーカーテンの向こう側…(男バレエダンサーの珍道中!)
ウイーンの王宮
第103話
その話しとは…オーストリアの首都ウィーン、この街の
真ん中にホーフブルグという王宮がある。今でも王宮の
前には大きな道が広がって、そこには美しい馬車がまるで
お伽話のように客を乗せて走っているのだ。馬に鞭を
打つ御者はシンデレラ姫の話では確かネズミになって
いるが、ここウィーンは格好の良いおじさんがまだ皇帝の
いた当時の衣装を纏い、客を宮殿に送り届けてくれるの
である。

当時を想像させるのに十分であり、非常に美しい帽子を
冠った御者で、一度乗ったら永久に忘れる事が出来ない
だろうな…と、ショージは道の横の歩道から眺めていた。
ショージは貧民ダンサーなので、眺める事が出来る、
それだけで良かった。

さて、王宮ではショージの知り合いのコンサートピアニ
ストの友人が案内係を務めてくれたが、そのピアニストの
話ではここにはハプスブルグ家代々の人が暮らしたそうだ。
マリー・アントワネットもここに滞在したそうで、様々な
有名な音楽家が演奏会を開いたそうである。その中に
モーツアルトもいたし、シューベルトもいた。

ただ、一貫して言える事は音楽家の誰しもが裏側の
キッチンからしか入ってはいけなかったと言う話である。
正面に位置する非常に大きな玄関は門になっている。そこは
王しか通ってはいけないのだと友人は説明した。ショージと
ピアニストが王宮の裏側に行くと、今でもその名だたる
音楽家のお墓があった。

そのお墓を前にショージの友人のピアニストが話した。
「モーツアルトはね、卑しい奴だったらしく、ここ
キッチンで必ずつまみ食いをして、コンサートが終わって
から帰り際にも食べ物を持ち帰るような男だったらしいよ。
そしてシューベルトはね、変態だったんだ…」ショージの
友人のピアニスト自身は正真正銘の変態であったがシューベルト
が変態なのかどうかは真相は分からない。

ベートーベン

ショージの友人のピアニストの話は実に興味深いもので、
モーツアルトやシューベルトに纏わる(まつわる)話の
後に、こんな事を言った。王様が色々な音楽家を招いては
演奏会を開いたのだが、その音楽家たちには飽きてしまい
「今度はベートーベンを呼べ…」と王様が希望した。

早速ベートーベンの家に執事が走り「王さまがあなた様を
お召です…是非とも王宮に来て頂きたいのですが、
宜しければ馬車を向かいに差し出しますので…」すると
ベートーベンは頷いてその執事の要請に返事をした。
「わかりました…では、次の演奏会には私の新作を携えて
王宮に伺いましょう…その時に馬車を宜しくお願い致します」

そして演奏会の当日に馬車が予定通りにベートーベンを
迎えに行き、王宮の中庭を通り、馬車の御者はいつも通りに
裏側のキッチンにと続く歩道に馬車を止め「ベートーベン様…
お着きになりました…では、ご成功をお祈りしております…」

するとベートーベンは静かな口調で「馬車を真っ直ぐに
あの門の下に着けなさい…。」すると御者は真っ青な
顔つきで「な、なんですと!?あの門の下にですと!?
そ、そんな事が出来るわけがないじゃないですか!あの門は
帝王しか入れないのをよもや、お忘れでは無い筈…
そんな事をしたら、そんな事をしたら…!」

ベートーベンは全く動じずに「そうか…帝王しか入れない
のか…。ならば尚更、あの門を潜る資格が私にはあるのだ…。
そう、あそこの下に馬車を着けたまえ…」御者は真っ青に
なりながら、ベートーベンの言う通りに帝王の門の真下に
馬車を着けた。

そして御者は震えながら、馬車から降りるベートーベンを
見つめた。ベートーベンは腕に新譜を抱えながら馬車から
外に出て、御者に一言礼を言いながら、言葉を付け加えた。
そのベートーベンの言葉はショージさえ震撼させる強い
言葉であった。
(つづく)



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